インタビュー:沖田修一監督

第24回東京国際映画祭コンペティション部門で選ばれた若き才能

インタビュー:沖田修一監督

メイン・コンペティション部門に出品していない長編作品(今年の1月以降に完成した作品で60分以上、ドキュメンタリーは除く)が選考の基準であるという東京国際映画祭の「コンペティション」部門。大森立嗣の『ゲルマニウムの夜』や前田哲『ブタがいた教室』など、これまでに多くの意欲作が選ばれてきたが、この栄えある部門に今年選ばれたのが『南極料理人』などで注目されている沖田修一監督の新作、『キツツキと雨』。古き良き映画館たちが閉館していくことを嘆きながらも、着実に前へと進み続ける沖田監督は、この「幸せな奇跡」を描いたヒューマンエンタテインメントのなかに、どのような思いを込めたのだろうか。10月23日午後2時半と26日の午前10時半から六本木ヒルズのTOHOシネマズにて上映されるこの作品を観る前に、少しだけ沖田監督がどんなことを考えているのか、インタビューした。

『キツツキと雨』が第24回東京国際映画祭のコンペティション部門に今回ただ1人選出されました。おめでとうございます。この選出に対して、どのように受け止めていますか?

沖田修一(以下 OS): 緊張します。仲間が欲しいです。とても光栄に思います。この『キツツキと雨』に関わっていただいた、スタッフやキャスト、ロケをした地元の方々にも、今回の選出を喜んでもらえることが自分にとっても嬉しいです。

(c)2011「キツツキと雨」製作委員会


『このすばらしきせかい』では、いとこのおじさんをモデルにされていますが、今回の作品にも、何かヒントとなるような人物がいたのでしょうか?

OS: 特にはいませんが、ロケハン中、滋賀県で、克彦のように、60歳で、もう長い間、林業をされている方にお会いしました。その方とたくさん話をして、家を見て、暮らしぶりを参考にさせてもらいました。幸一は、映画監督の役なので、自然と自分が重なっていったように思います。


2001年に日芸を卒業されてからすぐ次の年に短編映画『鍋と友達』で第7回水戸短編映像祭グランプリを受賞されていますが、映画人生の転機、きっかけはいつだったのでしょうか?また、これからの日本映画にどのような期待をしていますか?

OS: 水戸短編映像祭に入選して、そこで出会った人たちのおかげで、今、映画の仕事ができています。自分にとっては、それが転機だと思います。正直、もったいないから、やめられなくなりました。 自分のことで精一杯なので、日本映画全体のことは、まだよく考えられませんが、好きな映画館が軒並み潰れてしまっているので、これ以上潰れると悲しいです。


「映画の力」、映画が人を救えたりすると思いますか。もし出来るとしたら、それはどのような方法だとお考えでしょうか?

OS: 見終わった後、一瞬かもしれませんが、救えるのではないでしょうか。実際、映画を観て勇気づけられたりしたことはありますし。作り手側が、よりよい映画を目指して奮闘するしかないのではないでしょうか。


最後に、 沖田監督のお気に入りの場所(思い入れのある場所)を教えてください。

OS: 全国のファミレス。毎日のように仕事をしているので。


『キツツキと雨』作品解説

60歳の木こりとゾンビ映画の新人監督。出会うはずのない2人が出会い、奇跡が起こる。『南極料理人』の沖田修一監督最新作は、役所広司×小栗旬 初共演で日本中に再び笑顔と元気を贈る。


『キツツキと雨』は、10月23日午後2時半と26日の午前10時半から六本木ヒルズのTOHOシネマズにて上映される予定。詳しくは、TIFFオフィシャルサイトをチェック。

インタビュー 西村大助
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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