EARTHDOMでのAKBK
2011年04月28日 (木) 掲載
良い音楽ライブ会場を定義するのはそう簡単ではない。箱としては、サウンドシステム、照明、内装にそれなりの予算をかけ、バーでも多少の食事は提供し、トイレが清潔で、客が身体からタバコの匂いをさせながら帰宅することないよう、できるだけ努力して、お客さんを満足させることは可能だ。だが、見る映画があるから、その映画館に行くのであるのと同じように、ライブを見るためにそのライブ会場に足を運ぶのが普通だ。それでも、小さいライブハウスから大きなコンサートホールまでひしめくこの東京で、他から突出しているところが数カ所ある。このリストにどの場所を入れるか決めている間(結局、完璧にするのは難しいので、今後もリストは膨らむだろう)、私たちは自問した。もしある会場が今月末に閉鎖するとしたら、その打撃はどれほどだろうか?新旧含め、バンドはこぞってそこで最後のライブをしようと殺到するだろうか?もしくは、さよなら企画が一ヶ月続くぐらい、惜しむ声が上がるだろうか?やや毛色にちがう日比谷野音を除いては、以下にリストしたすべてが「イエス」だ。
2009年、小岩のライブハウス『eMSEVEN』が2009年に閉鎖した際、そのスタッフのひとりが近所に立ち上げたのがここ。店内の雰囲気はミックスされており、コンパクトなステージでは、ハードコア、メタルを中心としたライブが行われ、ラウンジエリアでは明るい照明の下、体に優しいベジタリアン料理が提供される。充実したCDセレクションのチェックも忘れずに。
BUSHBASHでのNoiseAGoGo's
AKB48やアニメソングのファンには悪いが、秋葉原でこんなに良い音楽が聞けるとは夢にも思わなかった。クラブ・グッドマンは、この地域がオタクにとってディズニーランド化する前から存在し、オタクの世界において、歓迎的で大音量の一時避難を与えてくれる。ラインナップは、基本的にインディーズ系で、ときどき白髪まじりのサイケデリックな“日本人勇士”に出会うことができる。
東京のパンクとハードロックの中心地、といっても過言ではない。EARTHDOMは地下にありながら、比較的大人数を収容可能で、サウンドシステムはヘビーだ。もしメインステージ上のバンドを殴りたくなったら、駆け込むことができる“休憩”スペースもある。
下北沢シェルターに14年間務めた西村等が2009年にオープンさせた。今では、東京のライブシーンにおける定番ライブハウスのひとつになり、国内アーティストから海外アーティストまで、様々なアーティストが集う拠点となっている。併設されたカフェ/ギャラリースペース『popo』には複数銘柄のビールが揃い、料理も素晴らしい。
東京の大音量で演奏するインディーズ系バンドにとって、ここはいわゆる通過儀礼的な意味合いを持つ、真のライブハウスだ。大きな成功を収めているバンドの演奏は少なく、レギュラーで登場するバンドの活動歴も10年そこそこだ。内装はシンプルで、巨大なスピーカーがあるのみ。それだけで十分だ。
Heaven's Door
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