東京、まぜそば 20

武蔵境、吉祥寺、練馬、蒲田、曙橋で味わう汁無しの旨味

東京、まぜそば 20選

神田『背脂醤油 のあ』

タイムアウト東京のラーメン特集。今回は「油そば」「まぜ麺」などの別称でも親しまれる汁無しラーメン、「まぜそば」をご紹介する。武蔵野、西東京エリアを中心に広がり、いまでは全国に名店が点在する「まぜそば」。トッピングもマヨネーズ、鶏スープから辣油、生卵までさまさま、女性に人気の店舗から居酒屋的な店までバリエーションも幅広いジャンルになってきた。ランチに仕事帰りに、近くの店舗を見かけたら、是非トライしていただきたい。


武蔵境『珍珍亭』


元祖の味を確かめる
武蔵境駅から徒歩10分、東小金井方面にあるラーメン店。創業は1958年で、油そば発祥の店といわれる老舗だ。『油そば(並)』(600円)は、醤油ベースのこってりスープにもちもちの太麺、新鮮なネギが相性抜群で、素朴ながらクセになる味わいだ。元祖の味をぜひ確かめてほしい。

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東小金井『宝華』


鶏スープが個性を発揮
JR中央線東小金井駅南口を出てすぐ、赤い下地に『宝華』の大きな文字の看板。40年以上の歴史を持つこの中華料理屋の人気定番メニューが油そば『宝ソバ』(650円)だ。通常の油そばといえば、麺、タレ、油の組み合わせが基本だが、『宝ソバ』には少量の鶏スープが加えられる。これにより、油っぽくなりすぎず滑らかで味わいやすい一品に。具材は、かいわれ、ネギ、メンマ、ナルトに、歯応えのある厚切りのチャーシュー。長年、看板メニューとして君臨し続けているだけあって、個性が際立つ一杯だ。

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吉祥寺『ぶぶか』


女性向けメニューも、吉祥寺の油そば人気店
吉祥寺パルコ裏にある油そば専門店『ぶぶか』の吉祥寺2号店。チャーシュー、なると、海苔、メンマ、ネギがのった『油そば』(590円)、とんこつベースの『ラーメン』(580円)、『かちもりつけめん』(690円)には、好みでトッピングが可能。人気コンビネーションは『油そば』の生卵トッピングだ。また女性向けには、コラーゲンやフレッシュ野菜の上に、シーザードレッシングとパルメザンチーズで味付けした『乙女の油そば』(700円)もある。

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東小金井『一平そば』


生卵トッピング必須の定番油そば
JR中央線東小金井駅北口から徒歩12分ほど、法政大学の先にある店。看板メニューは『一平ソバ』(550円〜)と名付けられた油そばだ。汁無しの丼に、太麺、タレ、油が入り、チャーシュー、ネギ、メンマ、ナルトなどの具材がのるオーソドックスな油そばスタイルだが、麺とタレがよく絡み、しつこくなりすぎない濃厚さがちょうどよい。卓上には、追加のタレ・酢・辣油・紅生姜・ゴマ・ニンニク・マヨネーズなどの調味料がならび、自分好みの味調整ができるのも嬉しい。トッピングも充実しているが、生卵トッピングはマストでつけたい。テラス席もあり、老若男女で賑わう店内。その人気の秘密は、『一平ソバ』を食べればわかるはずだ。

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練馬『麺酒 やまの』


名古屋「台湾まぜそば」系統のジャンクな魅力
西武池袋線、地下鉄大江戸線練馬駅から徒歩3分、地下にある店舗。都内で数店舗のラーメン店を経営する『とらのこグループ』の代表が2013年にオープンさせた。看板メニューは名古屋のご当地ラーメンとして人気を博している「台湾まぜそば」から着想した『まぜそば052』(780円)だ。醤油やニンニク、唐辛子などで味付けされた牛肉と豚の台湾ミンチや卵黄、ニラ、ネギ、海苔、魚粉、刻みニンニクなどの豊富な具材と、モチモチの太麺と塩ダレを思いっきり混ぜて食べる。圧倒的にジャンクな味わいは病みつき間違い無し。そして、麺を食べ終わった後には、負い飯(無料の白飯)を注文すると、残った具材で「まぜめし」が楽しめる。ジャンク好きにはたまらない店だ。

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国分寺『まぜまぜムタヒロ』


マイルドで甘口、国分寺の人気店
JR中央線国分寺北口から徒歩5分。油そばの発祥の地である西東京エリアに2013年にオープンした、『中華そばムタヒロ』が手掛ける汁なし麺の店。メインメニューの『まぜまぜ』(700円)はモチモチとした縮れ麺に昆布とシイタケをベースにした、甘めのタレに煮干し粉末を加えた一杯。具材にはシャキシャキのモヤシに、豚バラ肉、きざみネギ、きざみのり、みつばなどがトッピングされている。全体的に甘口でマイルドな味わいに仕上がっている。そのまま食べてもいいが、お好みでマヨネーズやにぼしの効いたにぼ酢、温玉など、豊富なトッピングもうれしい。無料で、ごはんとスープがつくのも嬉しい。

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蒲田『麺場voyage』


魚介とキノコ出汁の旨味を味わう
JR蒲田駅から徒歩7分、魚介とキノコのメニューを中心にした人気店。看板メニューは『帆立とキノコ出汁の潮ラーメン』(700円)、『帆立とキノコ出汁のつけ麺』(S700円、M800円、L900円)、『帆立とキノコ出汁の和えそば』(S700円、M800円、L900円)。どれもキノコフレークがふんだんに使われている。『和えそば』は和風パスタのような出で立ちで、キノコフレークの旨味が染み込んだ塩味のタレに中太のストレート麺がからみ、ネギや海苔、大根おろしなどの具材がのる。さっぱりとしたうま味が光る一杯だ。お店の2階はバースタイルで、酒の肴に麺、というスタイルも良い。

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池袋『BASSO ドリルマン』


つけ麺人気店のもう一つの魅力
池袋駅から静かな住宅地を抜けて歩くこと15分。木を基調とした洋風の外観が目を引くラーメン店。ここの特徴は国産小麦を使用した、ツルっとした舌触りと柔らかい喉越しの自家製麺。中華そばやつけ麺も人気のお店だが、専用の太麺で提供される油そば『ABURASSO』(750円〜)も人気。ニンニク油入りの醤油ダレをベースにした油そばで、2種類のチャーシューや白髪ネギ、玉ねぎ、青ネギ、海苔、細めのメンマなどの豊富な具材がのる。豪快に混ぜ合わせて、がっつり味わいたい濃厚な一杯。最後は少しだけ麺を残してスープ割りもお願いして、また違った味わいを楽しめる。

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赤羽『ほうきぼし』


スパイス豊富な汁無し担々麺の世界
地下鉄志茂駅、JR赤羽駅、それぞれから徒歩約10分、住宅地の中にある担々麺の店。決して駅から近い店ではないが、客足の絶えない人気店となっている。一部テレビやネットで話題の若き女性店主がたどりついたオリジナルの担々麺は、自家製辣油と唐辛子を中心に、花椒などの10種類以上のスパイスをブレンドした、うま辛が楽しめる一杯に仕上がっている。人気メニューは『汁なし担々麺』(880円)で、一般的なものと違い、ナッツ、揚げ麺、ニンニクチップ、挽肉、青菜のトッピングがされている。具と麺、辣油をしっかりと絡ませると絶品。口直しのスープつき。辛さは4段階で調節が出来る。その他に、『担々麺』(880円)、『雪のたんたん』(880円)、『たんたんつけ麺』(850円)などがある。

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東十条『燦燦斗』


無化調ラーメン人気店のヘルシーな油そば
東十条駅北口を出て、左手側にある坂道を下る途中にあるラーメン店。魚介豚骨醤油の無化調ラーメンが特徴のラーメン屋で、裏メニューとして提供していた『油そば』(700円)が今では人気メニューのひとつになっている。見た目はがっつりとジャンクな印象を受けるが、その印象とは正反対で、とにかく優しい味わいで深い味に感動すら覚える油そばに仕上がっている。通常のラーメンと同じタレで、背脂から仕込んだ油から生み出されるちょうどよい濃度の塩味が病み付きになる。チャーシューは程よい厚みで、低温調理された絶妙の柔らかさ。別皿で出される卵黄を混ぜ合わせると、よりマイルドになる。行列に並んででも食べたい一杯だ。

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大井町『ajito ism』


ピザとまぜそばの異色融合
大井町駅中央口から徒歩6分、独創的な創作ラーメンが味わえる隠れ家的名店。基本メニューはトマトベースのつけ麺『つけ麺 ロッソ』(並800円)、まぜそばの『ピザソバ』(並800円)と『カルボナーら』(並800円)。是非味わって欲しいのが、イタリア料理店で修業を積んだ店主ならではの『ピザソバ』。こちらはサラミ、トマト、ピーマン、刻み玉ネギ、クレソン、フライドオニオン、チーズなど、その名の通りピザのような具があしらわれ、見た目にも鮮やか。無料でオリーブ、アンチョビ、マヨネーズのトッピングも可能だ。ソースはトマトを中心に数種類の野菜、背脂、鶏油、魚介出汁をブレンドしたもので、麺は菅野製麺製の角太ストレート。ピザと聞いて大味と思われるかもしれないが、実に繊細な味わいで、和と洋が見事に融合した唯一無二の一杯だ。

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北千住『闘牛脂』


月曜限定のまぜそば提供店
北千住駅から徒歩5分ほどの場所にある人気店『牛骨らぁ麺』マタドールが定休日の月曜日のみまぜそば専門店として営業している店舗。『まぜそば醤油』(850円)は、牛バラ肉、味玉、タケノコ、春菊、白ネギ、万能ネギ、タマネギなどの具材がたっぷり乗っている。醤油ベースの甘い牛脂だしと春菊の苦みが合わさって、どこかすき焼きを彷彿とさせる懐かしい味わい。牛脂ながら意外とあっさりしているので、最後まで美味しく食べられる。

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五反田『平太周 味庵』


大量背脂で味わう旨味
東急池上線大崎広小路駅を出てすぐの山手通り沿いにある店。豪快に背脂が振りかけられた「背脂チャッチャ系の濃厚豚骨醤油」味のラーメンが看板メニューだ。ラーメンも人気だが、15時以降限定で提供される汁無しの『爆盛油脂麺』(850円)も人気メニュー。植物油を練り込んだ太麺に、背脂を大量に振りかけて、ネギやメンマ、厚めのチャーシューがのったジャンクな一杯。背脂は高純度な油を使っており、背脂のほのかな甘みが効いており、ジャンクな見た目よりはややマイルドな味わい。マヨネーズ、マスタード、タバスコ、粉チーズ、七味、辣油、山椒、魚粉、刻み海苔などの調味料が丼と一緒に提供されるため、お好みで色々な味の変化を楽しむことができる。背脂系のお店が出す汁なし麺は、油そばファンにはぜひ味わってほしい。

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神田『背脂醤油 のあ』


牛の背脂たっぷりの神田人気店
JR神田駅西口から徒歩3分ほどの路地裏にあるラーメン店。牛の背脂とほぐしたチャーシューがたっぷり盛られた『脂そば』(600円)、『つけ麺』(並800円)が看板メニュー。ツルツルの中太麺と口溶けの良い肉と脂の相性は抜群。背脂をのせて食べる『あぶらごはん』(200円)も絶品だ。店主の体調などにより、オープン時間が変更されるので、来店前にはブログのチェックを。

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渋谷『油そば 大黒屋』


渋谷の定番油そば店
渋谷駅の高架下にある油そば専門の店。油そばはスタンダードな『油そば』(600円〜)、辛めの『辛味油そば』(780円〜)、『塩油そば』(780円〜)などのメニューがある。通常の油そばは、コシの強い極太麺に、香ばしい炙り焼きのチャーシューやキャベツ、モヤシ、ネギなどの具材がのり、キリリとした濃い目の醤油ダレが絡みつく。トッピングの味付け玉子はトロトロの食感で、こちらもマストでつけたいクオリティ。卓上の玉ねぎやニンニクを適量で加えると、さらに味が締まる。見た目のがっつりさとは裏腹に女性客にも人気のお店。 ※4月中旬以降東京都渋谷区桜丘16-10へ移転予定

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曙橋『油そば GACHI』


高級小麦を使った自家製麺
曙橋駅A2出口から徒歩1分の場所に位置する『GACHI』は、ラーメン界を賑わせている市ヶ谷の人気店『麺や庄の』が新ブランドとして立ち上げた油そば専門店。自家製麺所と店舗が直結しており、打ちたての自家製麺を味わう事ができる。こだわりの麺はパスタで使用される高級小麦デュラムセモリナを100%使っており、モチモチと素晴らしい食感。タレには醤油発祥の地・和歌山の『湯浅の角長醤油』を使用しており、芳醇な香りと旨味を含みながら、あっさりとした後味だ。具は、細切り豚バラチャーシュー、メンマ、なると、刻みノリ、カイワレ、白髪ネギ、青ネギ、薬味背脂など。基本のメニューは『油そば』(並680円)。ガッツリ派には嬉しい、100円でご飯おかわり自由(カレーもトッピングできる)のサービスもある。

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平和島『髭』


二郎インスパイア店の絶品油そば
京急本線平和島駅から徒歩5分ほど、環七沿いにある、二郎亜流系のラーメン店。非乳化系のスープで、二郎よりもやや軽めではあるが、しっかりと豚の味が染み込んでいて美味しい。平打ちの縮れ麺、バラ肉の豚チャーシュー、直前に炒めることでシャキシャキした食感を残した野菜(モヤシ)がアクセント。所謂「二郎インスパイア」のなかにあって特にこの店の特徴が出ているのが、『油そば』(800円)。しっかりと混ぜ込んで食べるこの一杯には、生玉子、ほぐした豚が載るが、これが絶品。平日でもお昼時は行列ができている人気ぶりで、早めに売り切れになる場合が多いので、入店はお早めに。

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九段下『斑鳩』


一日限定20食の特製油そば
九段下駅から徒歩5分、ホテルグランドパレス向かいにある行列の絶えない人気店。天然素材を使ったクリーミーな魚介豚骨の『らー麺』(650円)が有名だが、パンチの効いた味付けが病み付きになる『特製にんにく油そば』(1,000円)も是非お勧めしたい。麺は加水率が低めの平打ち麺で、もっちりしながらガシッっとした油そばにピッタリの食感。タレは動物系ベース+魚介のまろやかな醤油ダレで、ニンニク控えめなので女性でも食べやすい。具材は、肩ロースのチャーシュー二枚、水菜、ネギ、メンマ、クルトンで、味玉と粉チーズとガーリックチップがかかった温玉が別皿で提供される。食べ進める途中で温玉を入れるとよりまろやかでクリーミーな味に変化するので、一度で二度おいしく楽しめる。なお、こちらのメニューは昼の部限定20食なので、早めに行く事をお勧めする。

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桜上水『あぶらー亭』


あっさりヘルシーな『あぶら〜麺』
京王線桜上水駅より徒歩2分、甲州街道沿いに位置する店。店名の通り油そば『あぶら〜麺』(630円)が看板メニューになっている。醤油ダレに、プリプリの自家製太麺、チャーシュー、メンマ、ナルト、揚げネギなど具材が絡み合う一杯。タレはその名からすると濃厚な味を想像させるが、通常のラーメンの油の使用量の25%に抑えることで、あっさりとヘルシーな仕上がりになっている。卓上の酢や辣油で味の変化をつけることもできる。また、店内に入ると目を奪われるのは店員の方々とテキパキした動作やホスピタリティの高さ。酒を飲みながら長居したくなる老舗店だ。

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東大前『織恩』


石垣島の素材をいかした一杯
東京メトロ南北線東大前駅から徒歩3分、黄色い立て看板が目印の店。自家製麺のクオリティは非常に高く、まぜそばやつけそば、中華そばなどのメニュー展開をしている。看板メニューは『石垣の塩まぜそば』(810円)。店主が第二の故郷として愛しているという石垣島の塩を使った塩ダレとモチモチの極太麺の組み合わせが抜群で、さらに具材の石垣産のアオサ、メンマ、魚粉、青海苔、チャーシュー、ネギが絶品の味わいを彩る。別皿で提供される"食べるラー油"は程よい辛味で、食べている途中にいれるとよいアクセントに。トッピングの生玉子も相性は抜群。石垣島の素材の味をたっぷり詰め込んだ一杯になっている。

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テキスト タイムアウト東京編集部
テキスト vettsu
テキスト メンチャック
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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