3分でわかるミシュランガイド2011

『ミシュランガイド東京・横浜・鎌倉2011』の要チェックポイント

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『ミシュランガイド東京・横浜・鎌倉2011』の記者発表会と出版記念パーティが、11月24日に行われた。ミシュランガイドシリーズは、1900年にフランスで初版が発売されて以来、現在、23カ国を対象に、26種類のガイドが発行されている。日本版は、2008年にスタートし、4年目となる。東京をはじめ、2010年版から京都、大阪、そして2011年版から、横浜、鎌倉、神戸が加わり、4年間でガイドがカバーするエリアが6都市に広がることは、極めて異例のスピードだそうだ。しかも東京は、世界一星の数が多い都市の座をキープし続けている。『ミシュランガイド東京・横浜・鎌倉2011』で紹介されている三つ星レストランの数は14軒(全て東京)。二つ星は54軒(東京52軒、横浜2軒)。そして一つ星は198軒(東京174軒、横浜14軒、鎌倉10軒)という結果だ。三つ星には、例年のラインナップに、寿司『あら輝』が新登場。ふぐ『臼杵ふぐ山田屋』、天ぷら『七丁目 京星』、日本料理『濱田屋』が二つ星からひとつ星を増やした。現代風フランス料理『ロオジエ』は、2011年3月に一時閉店となるため、ラインナップからははずれている。

また、2011年版から、5000円以下で食事ができるレストランに一目でわかるコインのマークがつけられている。美味しい物は高価であるという概念を覆し、誰にとっても便利なレストランガイドを目指す。コインマークは、星を獲得した266軒のおよそ3分の1につけられている。例えば、原宿にあるフランス料理『レストラン アイ』や、ザ・ペニンシュラ東京の中華料理『ヘイフンテラス』などが名をつらねているが、5000円以下で食べられるのは、ランチコースであって、ディナーで出かける際は、あまり当てにはならない。

さらに、ラインナップを見ていて残念だったのは、横浜エリアを網羅しているにも関わらず、横浜中華街からの店舗がひとつもないこと。総責任者であるジャン=リュック・ナレにその理由を聞いた。「日本の場合は星がつかないとガイドには載らないことになっています。一つ星がつくくらい、素晴らしいレベルじゃないと、ガイドには載らないのです。もちろん、調査員や、私自身も横浜中華街に足を運びましたが、残念ながら、今回は星に相当するお店がありませんでした。ただ、将来的に、中華街の中華料理店も頑張ってくだされば、ガイドに載る可能性はあります。そして、素晴らしいお店が出てくることを、私は確信しています」と、歴史の深い横浜中華街に対して挑戦的だ。フランスでは、星を巡って自殺者も出ている。ミシュランの“星”は、選ぶ方にも、受ける方にも、“覚悟”が必要とされるのだ。

4年連続で、三つ星を獲得している寿司『すきやばし 次郎』の小野二郎に「おめでとうございます」と声をかけると、「いいんじゃない(笑)。3年目より4年目の方がもっといいでしょ。だから、嬉しいよね。今はね、温暖化で季節がめちゃめちゃになっちゃってるから、その時期、その時期というより、その日に良いもの、というようになっています。その日の味を楽しみに来てください」と顔をほころばせた。

三つ星は以下の通りだ。

寿司『あら輝
日本料理『石かわ
ふぐ『臼杵ふぐ山田屋
新日本料理『えさき
日本料理『かんだ
現代風フランス料理『カンテサンス
日本料理『小十
現代風フランス料理『ジョエル・ロブション
寿司『すきやばし 次郎 本店
寿司『鮨 さいとう
寿司『鮨 水谷
天ぷら『七丁目 京星
日本料理『濱田屋
日本料理『幸村

ミシュランガイド東京・横浜・鎌倉2011
2010年11月27日(土)発売
日本語版 税込2520円

撮影 道辻麻依
テキスト 東谷彰子
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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