2015年04月17日 (金) 掲載
五反田駅から徒歩10分、便利とも不便ともつかない場所に、五反田TOCビルはある。試験会場やセール会場として知る人も多いだろうが、その実、生活に必要なものすべてが揃う一大ショッピングセンターでもある。とは言えもともとは卸売り業者のための施設、普通のショッピングビルとは訳が違う。やけに塩対応な店員の態度に、不安なほど無造作に置かれた商品。しかしよく見ると、これがすべてとんでもなく安いのだ。そう、ここは見せかけにだまされない真の目利き、また真の穴場ハンターこそ楽しむべき場所なのだ。ここでは、一度ハマったら抜け出せない、五反田TOCビルの深すぎる魅力を楽しむ、5の方法を紹介する。
五反田TOCビルは、ショールームだが一般人も買える店や、定価とアウトレットを同時販売する店、卸値で販売する一般向けショップまで、様々な形態の店が混在する。ほぼすべての店に共通して言えるのは、異様に安いこと。ここでは、激安コスメ店からアパレル店、インテリア雑貨店まで、五反田TOCで行くべきショッピングスポットを紹介する。
人気コスメを最大87%オフという驚愕の安さで販売する化粧品店。卸店ならではの価格破壊はとどまるところを知らず、『ジョンマスター オーガニック』や『OPI』、『SKⅡ』といった人気ブランドが定価の半額以下でガンガン売られている。なぜ今までこの店の存在を知らなかったのか、悔やむ前にとにかくまとめ買いだ。
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アメ横の激安スポーツ店の支店が、ここ五反田の地下にもある。価格づけされた箱の上に商品が山積みされた画は、さながらバーゲン会場の様相だが、ここでは毎日がこの状態。『ナイキ』や『アディダス』など一流ブランドが驚きの安さで購入できるとあり、客の表情は真剣そのもの。
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なんでもござれの卸売り用品店。化粧品から家電、自転車まで、あらゆる商品が圧倒的な低価格で並び、中には謎の18禁コーナーまである。温マスクや和包丁、たこ焼き機など、海外への土産探しや景品選びにも利用したい。
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あのABC-MARTによる都内唯一のアウトレット店が、五反田TOCビルにあると知っていただろうか。1シーズン前の商品やB級商品などを取り扱うため、価格は激安。全国の支店で最後の1足になった品を集めた『最後の1足』コーナーが人気。
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モロッコ雑貨の専門店。店とも倉庫ともとれる店内に並ぶのは、よく見ればセレクトショップなどで見かける品ばかり。気になる値段は人気のパブーシュカがセールで2,500円〜と、まとめ買いに最適。
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「掘り出す」という言葉のとおり、本当の掘り出し物は、美しくディスプレイされた商品の中にはない。宝とは、埋もれているものなのだ。その点TOCビルは、間違いなく掘り出し物の宝庫だ。ざっくばらんなディスプレイはフェイクと心得よ。数え切れない商品の山から、きらりと光るお宝をみつけよう。
入り口は何の変哲もない美容品店に見えるが、侮るなかれ。よく見ると、奥には練習用のマネキンやヘアカラーの薬剤などが並ぶ。そう、ここで売られているのは、プロ御用達の美容アイテムばかりだ。ヘアスプレーやワックスなど、サロンで使用されるアイテムを店に行かずとも手に入れられるのは嬉しい。
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帽子を専門に扱う卸売り店は、一般客も購入できる。そこに並ぶのは一見地味だが、着こなしによっては映えそうな玄人好みの商品ばかり。しかも、価格は驚きの1,000円。いや、たった1,000円なのだ。お洒落に自信がなくても挑戦する価値はあるかもしれない。
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ちょっぴり懐かしい傘のロゴでおなじみ、『アーノルドパーマー』をはじめとするブランド品を扱う店。ほぼすべて半額という驚愕の価格、『アーノルドパーマー』の質の高さ、五反田の奥深さに乾杯したい。
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キッチュなキャラクターTシャツなど、様々な輸入雑貨が揃う。気になるのは、ライオンや虎など、猛獣モチーフが随所で推されているところだ。確かに、百獣の王も靴下などになってしまえば愛らしい。ヒョウ柄ならぬライオン柄ブームは来るか。
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買い物中の腹ごしらえは、地下1階の飲食店街がおすすめ。和食から、洋食、中華、喫茶店まで、様々な飲食店が横丁のように並んでいる。どこに行くべきか迷った時は、以下のガイドを参考にしてほしい。
昼の海鮮定食が人気の寿司屋では、五反田店限定の『欲張りメガ丼』(930円)がおすすめ。まぐろ大トロかつ、ネギトロ、まぐろ中落ち、温泉卵、ガリが溢れ出しそうなほどに盛られ、食欲をそそられる。ネギトロ、中落ちにはわさび醤油、大トロかつには別添で提供される甘めの特製味噌ダレを合わせて。味のコントラストがあるので、大盛り飯もぺろりと完食できる。
吉祥寺 まぐろのなかだ屋の詳しい情報はこちら
ボリューム満点の魚定食が人気の定食屋。メニューはサバや鮭、ほっけから、日によってあこう鯛までバラエティに富み、焼きまたは煮魚から一品と、ポテトサラダや肉じゃが、揚げ出し豆腐など好みのおかず一品が選べる。これにサービスのサラダと生卵、味噌汁、漬物、山盛りの白米がついて900円とあり、平日のランチはいつも満席。
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座敷席で定食をかきこむサラリーマンという、なんとも昭和然とした光景が広がるノスタルジックな大衆食堂。一番人気は通称「ニクシチ」と呼ばれる名物『豚肉七味炒め』で、醤油ベースのタレと七味で炒めた豚肉が、椀の半分にこんもりと盛られたスタミナメニューとなっている。
食事処 志野の詳しい情報はこちら
クラシックが流れるメロウな雰囲気とは裏腹に、『コーヒーぜんざいフロート』なるパンチの効いたメニューを提供する。コーヒーにあんこを入れてみた遊び心に敬意を表し、挑戦するのも良し。コーヒーフロートとぜんざいの摩訶不思議なハーモニーが楽しめる。
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ハンバーグにライス、味噌汁という王道の洋定食が食べたくなったら、ここ。つなぎを極力使わず、こだわりの牛ひき肉のみで焼き上げたハンバーグは、肉汁こそ滴り落ちることはないが、しっかりとした肉の味と香りが引き立つ。ハンバーグランチはすべて790円、昼はドリンクバー無料。
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ここまで安さばかりを強調してきたが、五反田TOCビルの魅力は、それだけではない。TOCのもうひとつの魅力、それは、点在する種々の専門店にある。その存在を確かめるには、地下1階の入り組んだ通路をくまなく歩いてみよう。目立った看板がないため注意が必要だが、身を潜めるようにさりげなく、そして深く、趣味としか言いようのないディープな世界が広がっている。
パワーストーンや化石好きが集う石の専門店。石に興味のない人も、店特製のポップを読めば、その小さな欠片が雄弁に地球の歴史を語っていることに気づくはず。フックにかかった勾玉や石の詰め放題など、程よくカジュアルなところもまた良い。
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五反田の地下で、ルチャリブレのマスクが買えるとは誰が想像するだろう。ここでは民族衣装から小物まで、様々なメヒコアイテムを購入することができる。飛行機で片道最低15時間かけるまでもない。メヒコは、五反田にある。
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店頭で袋売りされるのは、浄化作用があるとされるホワイトセージの枝。ほかにも、音波で脳に癒しを与える道具、ブレインチューナーや、チベットの僧侶が修行で用いるチベタンベルなど、日頃お目にかからない珍しい品が揃う。写真の「大きな天使」像は、20%オフで税抜き1万7,600円。安いか高いかは自分の心に問うてみたい。
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七宝焼きに必要なあらゆる素材、部品が揃う七宝用品専門店。古くから伝統工芸ではあるが、金属に釉薬を塗り、熱するというその工程は、確かに化学実験のようでもある。パーツ好きにはたまらない。
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地下一階ではないが、三階にある毛筆や硯、和紙、便箋など、書にまつわる品を扱う専門店。店内にディスプレイされた筆のコレクションは眺めるだけでも美しく、一筆したためたくなるから不思議。和紙のシールや小物はちょっとした土産やギフトにちょうど良い。
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買い物やグルメを満喫したら、残った時間は自由時間にするのも良い。TOCビルには、まだまだある趣味の店に、子ども用品店、インテリアショップ、ゴルフの打ちっぱなしまであるのだ。ここは一旦解散して、それぞれが満足いくまで楽しむのが手だ。
全14打席、60ヤードまでと飛距離を伸ばしたい人には物足りないかも知れないが、ルーフトップならではの青空の下、ひと汗かくのも一興だ。家族の買い物に付き合わされているお父さんの息抜きや、仕事帰りのリフレッシュに立ち寄りたい。
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子どもが退屈してきたら、こんなプランはどうだろう。この支店では、子ども向けディズニーテーマの撮影プランが充実。憧れのキャラクターコスチュームを着てモデル気分で撮影したら、プロが物語の背景と合成してくれる。雪の国にだって、あっという間に行ける。
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買い物で疲れてきたら、洒落たソファを見るフリでもしながら、ひと息つくのもアリだ。家具メーカー関家具のショールームは、人気ブランド『CRASH』の都内唯一の直営店でもある。ナチュラルまたはヴィンテージテイスト好きは、一度訪れたい。
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買い物でストレス発散しても、浄化グッズを購入しても物足りない人は、もう直接マッサージを受けるのが早い。地下1階エスカレーター裏にあるここでは、整体とリフレクソロジーのメニューが揃う。アウトレットで浮いた金をマッサージに当てるのも良い。
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