東京、中央線沿線のラーメン店 20

新宿、中野、荻窪、吉祥寺、立川、東西ラーメン激戦区を巡る

Read this in English
東京、中央線沿線のラーメン店 20選

中野『中華そば 青葉本店』

タイムアウト東京のラーメン特集、今回は初の沿線ガイドとして中央線沿線を紹介する。東京駅から高尾までの東西を結ぶこの沿線には、ローカルの飲食店や古着屋、雑貨屋、書店、ライブハウスなどが特異な文化圏を形成していることでも知られているが、ラーメン好きにとっても、新宿、中野、高円寺、荻窪、吉祥寺など最重要スポットが並ぶ。今回はそのなかより、老舗から新店までの名店を20店厳選した。是非、中央線を利用の際は都心、郊外のラーメン店を訪れてほしい。


神田『鬼金棒』


辛くて美味い、神田の人気店
真っ赤なスープと白味噌の風味が食欲をそそる『カラシビ味噌らー麺』(780円)が評判のラーメン店。動物系と魚介系をあわせたスープに4種類の唐辛子や花椒(ホアジャオ)を加えた辛くてしびれるラーメンを味わえる。辛さとシビレは5段階に調節でき好みの味を楽しめるのも魅力。『カラシビつけ麺』(850円)も人気。

『神田』の詳しい情報はこちら

御茶ノ水『大至』


御茶の水で「普通のラーメンの最高峰」に出会う
蔵前橋通り沿いにあるラーメン屋。赤い看板が目印だ。"普通のラーメンの最高峰"を目指したという『醤油ラーメン』(650円)が人気だ。材料の旨味を出す為に強火で白濁するまで一気に炊出し、鶏胸肉を使用して澄ましていくという中華の本格清湯の方法を応用してとったスープは至高の味わい。弱火で最初から濁らないようにひいたスープとは一線を画す味だ。

『大至』の詳しい情報はこちら

新宿『風雲児』


鶏白湯と魚介のWスープで人気、新宿のつけ麺行列店
新宿の人気のつけ麺屋。鶏白湯と魚介のWスープはとろみがあり、コシのあるストレート麺と良く絡む。濃厚だが、もたれにくいので女性のファンも多い。昼夜問わず常に店の外まで行列しているので、覚悟して臨もう。

『風雲児』の詳しい情報はこちら

新宿『海神』


〆の雑炊も魅力、新宿東南口の塩ラーメン専門店
JR新宿駅東南口の階段を下った先、雑居ビルの2階にある塩ラーメン専門店。毎日日替わりで、5種類の魚のあらからとった出汁のスープが提供される。具はあっさりとしたスープにぴったりの鱈とエビのつみれと鶏つくね。薬味の白髪ネギ、みょうが、針しょうが、大葉、糸唐辛子もスープとよく合う。最後に焼きおにぎりを投入して、雑炊として楽しむのもおすすめ。

『海神』の詳しい情報はこちら

中野『中華そば 青葉本店』


中華そばを贅沢に作り込んだ、中野の老舗
関東中心にチェーン展開をする中華そば店の本店。ベースのスープは、九州ラーメン特有の鶏ガラやトンコツから出たコクのあるスープに、東京ラーメン特有の魚介系和風だしをミックスしたもの。麺は中太のややストレート麺。メニューは中華そばや、つけ麺など4種類。一番ベーシックな『中華そば』は650円という良心的な値段。ラーメン激戦区の中野にありながらも、長きに渡り不動の人気を得ている理由は、重すぎず、軽すぎず、飽きのこない味だからだろう。

『中華そば 青葉本店』の詳しい情報はこちら

中野『肉煮干中華そばさいころ』


2階に製麺工場を構える、中野の注目店
JR中央線中野駅南口から徒歩5分。中野で人気を博していた『地雷源』が2011年にリニューアルし、2階店内を製麺所に変え、自家製麺の店舗となった。メインメニューは店名にもなっている『肉煮干し中華そば』(730円)。スープは、サバ節、ソウダ節、大量の煮干しの魚介系の出汁に、大量の豚骨を贅沢に使った、煮干に豚が合わさった旨味たっぷりの味わい。自家製麺の麺は国産小麦の中力粉を使ったつるつるでモチモチしたうどんのような食感が特徴的だ。そんなスープと麺の上に、大量のバラ肉チャーシューがのる。その他の具材も丁寧に作られた素材が揃う。毎月29日(ニクの日)には、『肉煮干し中華そば」を500円で提供するサービスあり。

『肉煮干中華そばさいころ』の詳しい情報はこちら

高円寺『はやしまる』


高円寺でわんたんめんを楽しむなら
JR中央線高円寺駅から徒歩4分ほど。商店街を少し路地裏に入ったところにあるお店。国産小麦をつかった自家製麺の『つけめん』(750円〜)と自家製わんたんの『わんたんめん』(880円〜)がおすすめ。特徴的な自家製わんたんは肉汁たっぷりで、皮ももちもちの仕上がり。海老わんたんはプリプリで、こちらもおすすめ。スープは醤油、塩ともに、鶏と豚の動物系と野菜をじっくり煮込み、昆布と煮干しとかつお節の魚介系の出汁であわせた、旨味たっぷりのバランスがとれたスープに仕上がっている。国産小麦の自家製の中太麺もちょうどよい歯応え。全体的に丁寧な仕事が光る1杯。おすすめは肉と海老のわんたんが堪能できる『ミックスわんたんめん』(940円〜)。その他、限定メニューやサイドメニューも充実している。

『はやしまる』の詳しい情報はこちら

高円寺『JAC』


環七沿いで味わう徳島ラーメン
高円寺、環七沿いにある徳島ラーメンの店。L字型のカウンター席のみで、注文後早いタイイングで提供される。しょうゆの甘さが際立つスープに、具は豚バラスライス、メンマ、もやし、青ネギ。別皿で生卵、テーブルにはすだちや酢、ポットに入った割スープが用意されているので、少しずつ味を変化させながら楽しめる。

『JAC』の詳しい情報はこちら

阿佐ヶ谷『ラーメンチキュウ』


焼きトマト投入で倍美味しい、阿佐ヶ谷の清湯スープ
青梅街道沿いにあるラーメン店。美容室の様な洒落た外観で、地球が描かれた看板が目印だ。店内はカウンター6席のみ。メニューは淡口清湯スープの『塩ラーメン』(700円)と濃厚白湯と魚介スープの『醤油ラーメン』(750円)の2種類。麺はそれぞれ違うものを使用し、チャーシューも「塩」には肩ロース、「醤油」にはバラロールと使い分けている。トッピングの『白味玉(塩味)』(100円)や『焼きトマト』(150円)もおすすめだ。

『ラーメンチキュウ』の詳しい情報はこちら

荻窪『春木屋 荻窪本店』


創業60年、荻窪で愛される中華そばの真髄
JR中央線・荻窪駅北口のロータリーを抜けた商店街に位置する。1949年創業、創業60年を超える老舗。そんな老舗が提供する一杯はシンプルな醤油味の中華そば。スープは鶏がらと魚介のだし、少しだけ濃い目の醤油の香ばしさやコクが絶妙に混ざり合った優しい味になっている。毎朝作られているという自家製麺はちょうどよい食感でプリっとした縮れ麺。創業時からの王道の美味しさを守り続けており、いつ行っても安心感のある「これぞ日本のラーメン」といえる味だ。メニューは『中華そば』(800円)、『ワンタン麺』(1200円)、『チャーシュー麺』(1300円)、『チャーシューワンタン麺』(1700円)、『つけ麺』(900円)など。それぞれ大盛も注文可能。日本人の誰もが持つ中華そばの真髄をしる店だ。

『春木屋 荻窪本店』の詳しい情報はこちら

西荻窪『はつね』


西荻で味わう、昔ながらの『タンメン』
西荻窪駅南口を出て、路地を入ってすぐの場所にある、半世紀以上も営業を続けている老舗。古い民家の1階で、カウンター6席のみの小さい店舗。メニューは『ラーメン』、『タンメン』、『ワンタンメン』、『焼豚メン』などがあるが、常連客に絶大の支持を受けているのは『タンメン』(700円)である。みずみずしさを保ったシャキシャキのキャベツ、もやし、ニンジンののった、塩味のラーメン。中華鍋で炒められてはいるが、シャキシャキした食感を絶妙に残し、びっくりするくらい澄み渡る透明度の高いスープは、見た目の印象とは違って、うま味を含んだ深い味だ。定番の味とはまさにこのこと。6席の店舗に、週末には行列が絶えないのもうなずける。

『はつね』の詳しい情報はこちら

西荻窪『パパパパパイン』


異色のパイナップルラーメンを西荻窪で
西荻窪駅徒歩1分。南口を右に進むと、「パイナップル」ののぼりと黒地に黄色いパイナップルがプリントされた看板が見えてくる。高田馬場の名店『渡なべ』で修業した店主が作り出すのは、店名に掲げるパイナップルを主役にした、『パイナップル塩ラーメン』(700円)。スープはパイナップルジュースと魚介出汁がブレンドされたもので、パイナップルの酸味と甘味のあとに、煮干しや昆布の魚介系の塩味が広がっていき、味わい深い。トッピングには缶詰のパイナップルと、パイナップルジュースをタレに使った甘味のあるチャーシュー、海苔など。驚くべきは、追加で頼める味玉の中にまで、パイナップルの味が染みているという徹底ぶりだ。キワモノに見えがちだが、さっぱりとした独特の美味しさを確立している。

『パパパパパイン』の詳しい情報はこちら

吉祥寺『洞くつ家』


キャベチャーと共に楽しむ、吉祥寺の人気家系ラーメン
吉祥寺公園口の駅近くにある、人気の家系ラーメン屋。横浜六角家の系譜にあり、鶏ガラ、豚骨を煮込んだ濃厚なスープ、ほうれん草と共に太麺のラーメンが登場する。かなり濃厚なので、はじめての方は注文の際脂少なめで注文してみるとよい。夜の来店の際は、キャベツとチャーシューを刻んで特製タレにつけこんだ『キャベチャー』をまず頼んで、ビールを啜りながらラーメンを待つのがオススメだ。

『洞くつ家』の詳しい情報はこちら

吉祥寺『つけ麺 えん寺』


吉祥寺で女性にも人気、ベジタブル・ポタージュの風味
吉祥寺駅前にあるベジポタつけ麺の専門店。ベジポタとはベジタブル・ポタージュを意味し、豚骨、鶏ガラと魚介のスープに、山芋、玉ねぎ、りんごなどの野菜ペーストをくわえたもの。濃厚でとろみのあるスープは麺にしっかりとからむが、野菜が入ることであっさりとした味わいになり、女性にも人気が高い。麺は3種類から選べるが、初めてならば極太胚芽麺を選ぼう。胚芽のつぶが入った灰色がかった太麺は蕎麦のような爽やかな喉越しだ。人気店なので並ぶこともあるが、ランチタイムなどを外せば待たずに食べられる。

『つけ麺 えん寺』の詳しい情報はこちら

三鷹『ラーメン文蔵』


三鷹でランチタイムに訪ねるべき行列店
ランチタイムに三鷹に降り立ったなら、迷わず足を向けてほしいのが南口の文蔵だ。カウンター10席弱の小店舗ながら、日々行列が絶えない名店。人気メニューは魚介豚骨のWスープで食べる『ラーメン』、『得ラーメン』。中太麺が鰹出汁のきいたスープにほどよく絡み、箸を進めているうちに気づけば満腹になる。煮玉子も美味。毎昼、スープが無くなり次第閉店となるのでご注意を(火曜日、水曜日は定休)。

『ラーメン文蔵』の詳しい情報はこちら

武蔵境『きら星』


武蔵境で楽しむ濃厚豚骨スープ
豚骨スープのとろみやこってり感を存分に堪能できる、武蔵境にあるラーメン店。大量のゲンコツと豚頭を30時間炊き出して作られる濃厚豚骨スープを求めて昼時は連日行列が絶えない。メニューは、『とんこつラーメン』(700円)『濃厚つけめん』(800円)『きら星風熊本ラーメン』(750円)など。具のキャベツの上にはカツオだしを濃縮して作った店オリジナルのかつお餡がかかっており、食べる途中でスープに溶かすと、濃厚な豚骨スープが魚介系のスープに変わりまた違った味が楽しめる。

『きら星』の詳しい情報はこちら

武蔵境『珍珍亭』


汁なし油そばの元祖は武蔵境から
JR中央線武蔵境駅から徒歩12分、黄色と赤のストライプ柄の看板が目印。汁なしの「油そばの元祖」とよばれる老舗店。昭和40年代より既に現在のスタイルでメニューを提供していたという。昭和の面影が残る店内は常に客足で賑わっている。『油そば』(600円〜)は見た目はシンプルで、中太麺、メンマ、チャーシュー、ナルトがのり、丼底に肉の旨味のつまった特製タレを混ぜながら食べる。卓上には自家製の辣油や酢が用意されており、お客さんごとに自由に味をカスタマイズできる。追加トッピングで、生玉子(50円)、味付け玉子(100円)、ネギ盛(100円)などを追加可能。シンプルな構成ながら、ここにしか出せない旨さがある、油そばの原点の味。

『珍珍亭』の詳しい情報はこちら

東小金井『くじら食堂』


夜だけ楽しめる東小金井の人気店
東小金井駅すぐの場所にある夜だけ営業のラーメン店。平たいモチモチの麺に、甘さがありながらすっきりとした醤油味のスープがよく合う醤油ラーメンと、透明感のある魚介の風味の効いたスープと塩ラーメンのほか、季節ごとの限定ラーメンの提供もあり。深夜25時まで営業しているのも魅力的だ。

『くじら食堂』の詳しい情報はこちら

国分寺『中華そば ムタヒロ』


煮干しそば好きなら国分寺へ
国分寺駅南口近くのラーメン店。ポップな看板が目印。人気メニューは、エグみを一切感じさせない、優しい味の煮干しスープの『ワハハ煮干し中華そば』(900円)。以前は煮干しそばと鶏そばの2種類を出していたが、国分寺駅北口の2号店がオープンしてから、1号店が煮干しそば、2号店が鷄そばと分けられている。

『中華そば ムタヒロ』の詳しい情報はこちら

立川『鏡花』


立川にそびえる、妥協なき醤油の風味
JR中央線立川駅から徒歩5分ほど、古民家風の外観が目印。店内の内装も和風の趣のある雰囲気で統一されている。イチオシは『極醤油ラーメン』(950円)。魚介系の出汁に、複数の地鶏の動物系の出汁をまぜたものに、高級醤油を使った醤油ダレで作るスープは、芳香な香りと甘みが特徴的。表面には鴨油がのり、こちらの風味も楽しめる。麺は平打ストレート麺で、具材のメンマ、チャーシュー、味玉、三つ葉も丁寧に作られており、妥協がない。和の美味さが堪能できる、洗練された1杯。その他のメニューに、『鶏白湯ラーメン』、『つけ麺』のほかに、曜日限定メニューもある。

『鏡花』の詳しい情報はこちら

テキスト メンチャック
テキスト vettsu
テキスト タイムアウト東京編集部
※掲載されている情報は公開当時のものです。

この記事へのつぶやき

コメント

Copyright © 2014 Time Out Tokyo