東京、定番つけ麺 20

新橋、池袋、吉祥寺、新小岩、抑えておきたい定番

東京、定番つけ麺 20選

丸長中華そば

国民食ラーメンの中でも、店主の麺へのこだわりや、麺の本当の美味しさを堪能できるのがつけ麺の魅力だ。今や群雄割拠の時代となっているつけ麺業界。巷にはさまざまなつけ麺専門店が並んでいるが、現在のつけ麺シーンの礎を築き、常に独創性を放ち続ける20店をラーメンハンターが厳選。麺の美味さを引き出すために、どの店も創意工夫に富んだつけ汁を作り出している。ここでは都心の名店から、決してアクセスがいいとは言えないが絶対に外せない都下の名店までを網羅して紹介する。



新小岩『一燈』


イーストサイド東京の名店
新小岩駅から歩いて5分ほど、平和橋通りから一本入ったところにある行列のできる人気ラーメン店。メニューはつけ麺とラーメンの2つを軸に、濃厚系と端麗系という2種を展開している。特におすすめしたいのが、『中華蕎麦とみ田』の店主からアドバイスを受けて完成したという、つくば茜鶏を100%使用した濃厚鶏スープに、魚介系の旨味を合わせた『濃厚魚介つけ麺』(780円)。ラーメン好きならば、一度は体験したいイーストサイド東京でも屈指の旨さを誇る店だ。カウンター11席のみ。

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大井町『ajito』


まるでパスタのようなつけ麺
大井町駅より徒歩7分、住宅街にあるカウンター6席のみという隠れ家的な店。イタリア料理店で修業を積んだ店主による、ベジポタ系の創作ラーメンが食べられる。おすすめは『つけ麺ロッソ』(並800円)。8種類の野菜が溶け込んだ濃厚スープに、鶏や豚といった動物系のコク、トマトの酸味が効いていて絶妙。麺には粉チーズとバジルペーストが載せられ、パスタを彷彿とさせる。

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秋川『池谷精肉店』


超極太自家製麺の極み
東京西部、JR五日市線の秋川駅から徒歩3分。この店の特徴は我流で編み出されたという超極太の自家製麺。都内屈指の太さを誇り、水分はやや多めに仕込む麺はなめらかでモチモチな舌触りでいながら、コシも強い。つけ汁には12時間しっかりと煮込んだ動物系ベースに、魚介系の味をしっかりと効かせ、麺に負けない味付け。メニューはスタンダードな『つけそば』(700円)などを基本に、『特つけそば』『ゆずつけそば』『牛すじつけそば』など豊富。

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東池袋『東池袋 大勝軒 本店』


古き良き伝統の味
今や日本全国に展開し、つけ麺の魅力を発信し続ける大勝軒グループ。その創始者、山岸一雄の人生を賭けて生み出された味を守り続ける総本山が『東池袋 大勝軒 本店』だ。山岸の修業時代のまかない料理を発展させ生み出された『もりそば』(700円)は時代に流されない、永遠不変の味。魚介、豚骨、鶏が重なり合い、少し酸味の利いたつけ汁に、太すぎずコシも抑えめのやわらかい麺が絶妙に絡む。今どきのつけ麺によく見られる濃厚さとは全く違う、老若男女が楽しめる古き良き伝統の味を守り続けている。

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吉祥寺『つけ麺 えん寺』


ベジポタ系あっさりつけ麺
吉祥寺駅前にあるベジポタつけ麺の専門店。豚骨 、鶏ガラ、魚介ベースのスープは、山芋、玉ねぎ、りんごなどの野菜ペーストを加わって、濃厚でとろみがあって麺にしっかりと絡む。野菜が入ることであっさりとした味わいになり、女性にも人気が高い。麺は3種類から選べるが、初めてならば極太胚芽麺を是非。胚芽の粒が入った灰色がかった太麺は蕎麦のような喉越しで美味。

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野方『無鉄砲つけ麺 無極』


濃厚豚骨派におすすめ
野方駅から徒歩4分、環七沿いにあるつけ麺専門店。京都にある濃厚豚骨の名店『無鉄砲』が手がけているため、つけ汁は豚のゲンコツと背ガラに水のみで仕込んでおり、コクが深くどろりと濃厚なのが特徴。チャーシューも半熟玉子もトロトロ。自家製麺はつややかで弾力性のある極太ストレート麺だ。テーブルトッピングとして日替わりで、魚粉、高菜、ニンニク醤油、すりごまなどが備えられ、好みで合わせれば味の変化が楽しめる。また、食後の割スープはユズ入りで爽やか。

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荻窪『丸長中華そば』


個性派つけ麺の老舗
ラーメン激戦区荻窪における最古参といえる老舗『丸長中華そば』は、現在の東京つけ麺のルーツともいえる歴史的価値のある店だ。『つけそば』(750円)は、柔らかく太めの自家製麺に、辛さと甘酸っぱさが合わさった強烈な個性のスパイシーなつけ汁という組み合わせ。賛否両論のある個性的な味だが、一度ハマれば定期的に無性に食べたくなる、クセのある味だ。今どきの店にはない、老舗にしか出せない斬新さが際立っている。

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新宿『五ノ神製作所』


海老出汁つけ麺といえばここ
海老出汁を使用したつけ麺専門店。新宿御苑裏手の人通りの少ない場所にありながら、常に行列ができている。ベーシックな『海老つけ麺』(750円)もいいが、おすすめは『海老トマトつけ麺』(850円)。スープはメインとなる海老に鶏と豚、トマトが加わり濃厚な味わい。もっちりした歯ごたえの自家製全粒粉麺も美味。

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池尻大橋『麺屋 和利道』


濃厚魚介豚骨といえばここ
首都高の大橋ジャンクション近く、山手通り沿いにある行列の絶えないつけ麺専門店。魚介豚骨ベースの濃厚なつけ汁に、みずみずしく弾力のある麺がよく絡む。夜の営業では、つけ汁がマイルドな味わいの魚介鶏ベースに変わるので、昼と夜二度訪れて両方の味わいを試してみることをおすすめする。

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新宿『風雲児』


鶏×魚介のWスープ
新宿駅から歩いて5分ほどのところにある『風雲児』は、濃厚な鶏白湯と魚介を合わせたWスープが人気。とろみがあるスープは濃厚な味わいで、コシのあるストレート麺と良く絡む。昼夜問わず常に店の外まで行列しているので、覚悟して臨もう。

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大久保『はやし家』


魚介+背脂のこってり系
大久保駅より徒歩2分。つけ麺をメインとした『はやし家』は、手作り感あふれるピンクの看板が目印だ。通常でも400gあるというボリュームたっぷりの麺は、モチモチ感のある中太麺。つけ汁は風味溢れる魚介系に背脂が加わり、絶妙なこってり感を生み出している。具材として昔ながらの豚ロースのチャーシュー、モヤシやタマネギなどの野菜が入る。営業は11〜16時のみ。※閉店

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西日暮里『つけめんTETSU 千駄木本店』


問答無用の美味さ
西日暮里駅から徒歩8分、不忍通り沿いにある不動の人気つけ麺店『TETSU本店』。魚介系と動物系のダシがしっかりと溶け込んだつけ汁に、厚めのチャーシュー、極太メンマ、味玉、ナルト、ネギがトッピング。とにかく、このつけ汁が問答無用の美味さ。マイルドでコクのある味に、後からユズの香りが漂う。うどん用とパン用、2種の小麦粉をブレンドし、強烈なコシと滑らかさを出した中太麺との相性も抜群で、つけ汁はしっかりと麺に絡んだまま、最後まで一気に喉を通っていく。

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銀座『朧月』


銀座屈指の濃厚つけ麺
極太ストレート麺を豚骨と魚介系を合わせたスープで味わう『濃厚つけ麺』(800円)が評判の有名店。店内はカウンター7席のみだが、狭いながらも丁寧な味が楽しめる。弾力のある麺はふわりと小麦の香りのする仕上がりで、濃厚なスープに負けない存在感がある。店主の淀みない仕事ぶりも魅力の店。

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亀有『つけ麺 道』


雑味のないつけ汁の極み
JR亀有駅から徒歩3分、商店街の一角にある『道』は都内でも屈指の人気つけ麺店。おすすめの『つけ麺』(750円)は、濃厚な魚介豚骨のつけ汁だが、ほんのりと甘みも残っており雑味がないマイルドな味。他には類をみない、独創的で極められた味だ。麺はモチモチの歯ごたえの太麺。具材は別皿で提供され、薬味ネギ、チャーシュー、味玉、つくね、そして日替わりで提供される「本日の薬味」が添えられる。大勝軒の創始者・山岸一雄も認めた一杯をぜひ堪能してほしい。

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木場『麺屋 吉左右』


濃厚、マイルドな魚介豚骨
木場と東陽町の中間あたり、永代通りから一本入ったところにある人気店。店先にはイスが並べられ、行列が絶えない。メニューは『らーめん(麺200g)』(700円)と『つけ麺(麺300g)』(800円)、これらにそれぞれ味玉がついたものの4種類のみ。濃厚でマイルドな魚介豚骨醤油のスープに、コシが強くプリプリとした自家製麺がよくからむ。店員の丁寧な姿勢も気持ちがいい。

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東京『六厘舎 TOKYO』


東京駅で食べたい名品
つけ麺が大人気の『六厘舎』の東京駅内の店舗は、東京ラーメンストリートに並ぶ数店のなかでもとりわけ人気で、店の前に常時行列ができているため、時間の余裕をもって行きたい。『つけめん』(850円)は、魚介の香りが豊かな濃厚なスープに、浅草開花楼の特注極太麺を使用。ユズを効かせたスープ割りで最後まで飲み干せてしまう王道の一杯だ。

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千歳船橋『勢得』


エビ油が香る濃厚スープ×自家製麺
東京農大のすぐそばに位置する、昼のみ営業のつけ麺の名店。毎朝店主自らが打っているという麺はパン用の小麦粉を使った強力なコシの中太麺。つけ汁は煮干しやカツオ節などの魚介出汁に鶏ガラなどの動物出汁を合わせた、超濃厚スープで、ほのかにエビ油が香る。この自家製麺とつけ汁の相性は抜群で、他店にはない独創的な味。麺打ちから盛りつけまでの全行程を妥協なくこなす、店主のストイックな姿勢があってこその味。文句のつけようがない一杯だ。

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池袋『BASSOドリルマン』


無化調つけ麺
池袋駅から静かな住宅地を抜けて歩くこと15分。木を基調とした洋風の外観が目を引くラーメン店『BASSO』では、国産小麦を使用した、ツルっとした舌触りで柔らかい喉越しの自家製麺が楽しめる。おすすめはこの麺を最も堪能できる、『つけそば』(800円)。つけ汁は化学調味料を一切使わない、魚介+豚骨の濃厚スープだが、適度な濃さであっさりとしており美味い。ツルツルの麺との相性もよく、柔らかいチャーシューも絶品。駅から歩くが、わざわざ訪ねる価値のある店だ。

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新橋『京鰹節 つけ麺 愛宕』


上品なあっさり系つけ麺
新橋駅烏森口から徒歩5分に位置する、黒い外観の『愛宕』はシックで落ち着いたラーメン店。京都から直送された京カツオ節とサバ節などを合わせた魚介スープをベースにした一杯が特徴だ。あっさりと上品な味の鶏ガラをブレンドしたスープと、こってりした豚骨をブレンドしたスープの2種類から選択でき、あっさりの方は細麺で、こってりの方は太麺で提供される。麺は全粒粉を使っており、つるっとした食感で食べやすい。京都らしい上品なカツオ節の味が充分に楽しめる店だ。

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新宿三丁目『二丁目つけめんGACHI』


ほかにはない組み合わせ
店名の通り、魅惑の新宿二丁目にあるラーメン店。市ヶ谷の『麺や庄の』のセカンドブランドとして立ち上げられた。メインは、オリジナリティに溢れた超濃厚な鶏ポタージュ塩味のつけ汁の『Sio DX(濃厚鶏塩デラックス)』(990円)。具材は、器からはみ出すほどのボリュームのフライドチキン、味玉。 また、添えられるレモンは食べ進めてから後半に垂らすと、良い感じのアクセントとなって美味。麺は300gまで同料金で増量可能で、自家製の中太麺だ。スープは鶏のみでダシをとっており、麺にしっかりとまとわりつくほど濃度がある。この組み合わせは他に類を見ない

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企画協力・テキスト メンチャック
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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