浅草マノス『ボルシチ』
2013年01月18日 (金) 掲載
ロシア料理の定番として、日本でも知られるボルシチ。鮮やかな赤い色、特有の甘みと根菜ならではの食感が楽しめる、ビーツを素材にする赤いスープに、スメタナと呼ばれるロシアのサワークリームを添えたスープだ。老舗ロシア料理店の本場仕込みの一皿、ミネストローネにも似た日本人にも馴染みある味など、その店こだわりの、さまざまな味を東京で楽しむことができる。寒い季節は美味しいボルシチで、からだの芯から温まろう。
昭和33年から続く、恵比寿にある老舗洋食屋の名物ボルシチ。具材が良く煮込まれており、食感を味わえるのは牛肉とじゃがいものみ。さらりとしたスープは、にんにくがかなり効いている。これに添えられた生クリームを好みで溶かすことで、絶妙なまろやかさが生まれるのだ。この独特な味わいは、あの美空ひばりをも虜にしたという逸話もある。
日本で最初の本格ロシア料理店として知られている、渋谷東急プラザにある老舗。"ウクライナ"という名前がついているが、実はこのウクライナ風のボルシチが、ロシアでは一般的に食べられているという。細かくカットされた牛肉、野菜、豆が入った具沢山のスープは、トマトの酸味も効いてどこかミネストローネにも似た味わい。ピロシキとロシアンティーが付いた、お得なランチセットがおすすめだ。
雑居ビルの地下にある、こじんまりとしたロシア料理店のボルシチは、野菜の味が染み出た優しい味わい。中央に添えられたスメタナを溶かすと綺麗な薄ピンク色に染まり、コクとまろやかさが増す。しっとりとしていてほのかに甘い、ロシアの黒いパンをスープに浸しながら食べるのがおすすめだ。
気軽にボルシチを楽しみたいなら、千駄木駅そばにある同喫茶店がおすすめだ。肉と野菜がごろごろ入った具沢山のボルシチは、その名の通りスープというよりもまさにシチュー。トマトの酸味にほどよい甘さが加わったスープはミネストローネにも似ていて、日本人にもなじみ深い味だろう。セットで付いてくるトーストを浸しながら食べるのもいい。
茗荷谷の筑波大学キャンパス裏にあるロシア料理店。3日間煮込んでいるというボルシチは、ビーツの色が十分に出た鮮やかな色が印象的。濃厚なスープとスメタナの酸味があとを引く味わいだ。牛肉やビートなどごろごろと具が入っているので食べ応えも十分だ。
錦糸町駅前にも、本格的なボルシチが味わえる店がある。濃いピンク色をした同店のボルシチは、ビーツがたっぷり入っていて甘みを感じ、ホロホロになるまで煮込まれた牛肉にからむ、ピリっとしたスパイスが食欲をそそる。また、スメタナはチーズのようなコクがあり、味に深みを与えている。
オフィスビルの地下街にある同店のボルシチは、具材が良く煮込まれているさらりとしたスープ。味もさっぱりとしているが、スメタナが酸味とコクを与えている。一片添えられた柔らかな牛肉は、頬張った瞬間にじゅわりと肉汁が口の中に広がり、溶けるようなやわらかさ。新宿東口に本店を構えているが、西口店はランチの営業もしているのでおすすめ。
2007年に渋谷の円山町から三宿に移転オープンした1950年創業の老舗。オーナーのセンスが光る、洒落た店内で味わえるのが、牛肉が入った『ウクライナ風ボルシチー』だ。スープはかなりあっさりとしていて、煮込まれた野菜そのものの味が口に広がる。豆がごろごろと入っているのも特徴的。品がありながらも、どこか懐かしい家庭的なボルシチにファンも多い。
神保町・すずらん通りにあるロシア料理店が出すボルシチは、透き通った色をしたあっさり味のスープ。トマトの風味を若干強く感じるが、日本人にはより馴染みのある味と言える。量が少なめなので、『ピロシキ』や、数種類あるつぼ焼きと一緒に注文するのがいいだろう。
浅草・雷門通りから一本入った所にあるロシア料理店のボルシチは、ほんのり甘みのあるビーツなど、具材そのものを味わえるのが特徴。よりシチューに近い印象だ。スープは酸味があって爽やかだが、上にかけられたスメタナのコクが、味にアクセントを生み出している。
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