映画へ行こう 11/1920公開

『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 1』『ゲゲゲの女房』ほか

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映画へ行こう 11/19、20公開

(C) 2010 Warner Bros. Ent. Harry Potter Publishing Rights (C) J.K.R. Harry Potter characters, names and related indicia are trademarks of and (C) Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

1997年、イギリスの作家J.K.ローリングが発表した一冊のファンタジー小説は、のちに子供から大人まで世界中の人々を魅了する大ベストセラーになった。親戚の家で不遇な扱いを受けながら階段下に住む丸眼鏡の少年ハリー・ポッターが、魔法使いとして、そして大人へと成長していく冒険と活躍を描いたファンタジー。作品に出てくる言葉や関連グッズが流行し、ポッタリアンと呼ばれる熱狂的なファンも登場、社会現象にもなった。そんな多くの人に愛されたこの史上最強のファンタジーも映画化シリーズ第7弾にして、いよいよ歴史的フィナーレを迎える。

ハリー・ポッターは17歳に成長し、ホグワーツ魔法魔術学校の最終学年7年生になった。しかし、ヴォルデモート卿の復活が現実のものとなり、魔法界ばかりか学校までもが支配下に置かれ、かつてないほど危険な場所になっていた。ハリーは親友のロンとハーマイオニーとともに、ヴォルデモート卿の抹殺の鍵となる“分霊箱”を探す旅に出る。途中、魔法世界に古くから伝わる“死の秘宝”伝説を知り、さらなる困難がハリー達を襲う。信用できる大人も安全に身を隠す場所もなく、これまで以上に固い結束を求められる3人。しかし、闇の力がしっかりと結ばれたはずの3人の絆を引き裂いていく。

2001年にスタートした映画『ハリー・ポッター』シリーズ。いつかはこの日がやってくるとはわかっていても、実際に最終章と聞くとさみしいものだ。最終章は2部構成で、11月19日に第1部、2011年7月15日に第2部の公開が決定している。今作は、いままでの6作品と大きく異なっているところがある。それは映画の中のほとんどのシーンが、ホグワーツの外である点だ。魔法界を飛び出てイギリス国内を転々とする設定のため、見慣れた魔法学校の豪華な舞台はなく、さながらハリー、ロン、ハーマイオニーのロードムービー風になっている。現在のロンドンや美しい峡谷など、はじめて大人の世界へ放り込まれた3人は誰からの保護もなく、ヴォルデモート卿の手下から逃げ続ける逃亡者のようだ。無防備な3人。シリーズ第7弾にして、新たな挑戦と進化を見せる『ハリー・ポッター』の有終の美を見届けよう。

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 1

(C) 2010 Warner Bros. Ent. Harry Potter Publishing Rights (C) J.K.R. Harry Potter characters, names and related indicia are trademarks of and (C) Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

公開:2010年11月19日(金)
監督:デイビッド・イェーツ
キャスト:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソンほか
ウェブ:harrypotter.warnerbros.co.jp/hp7a/

レオニー

(c)レオニーパートナーズ合同会社

『ユキエ』『折り梅』で家族の絆を描き、のべ200万人を動員、日本中を感動で包み込んだ松井久子監督が3作目に選んだ作品は彫刻家イサム・ノグチの母親、レオニー・ギルモアの生涯。20世紀初頭、ニューヨークで編集者を夢見ていたレオニーは、日本人の詩人・野口と出会い恋に落ちる。やがてレオニーは妊娠するが、野口は一方的に帰国してしまう。シングルマザーとなった彼女は、生まれた子供とともに、アメリカと日本のふたつの国で、困難な時代を生き抜いていく。推敲を重ねた脚本は14稿を数え、日米13都市にわたるロケ地での撮影を敢行、7年の歳月をかけていよいよ公開の日を迎える感動の伝記ドラマ。

公開:2010年11月20日(土)
監督・脚本:松井久子
キャスト:エミリー・モーティマー、中村獅童、原田美枝子、竹下景子、柏原崇、中村雅俊、吉行和子、クリスティーナ・ヘンドリックス、メアリー・ケイ・プレイ
ス、勅使河原三郎ほか
ウェブ:leoniethemovie.com/

クリスマス・ストーリー

(c)Jean-Claude Lother/Why Not Productions

カトリーヌ・ドヌーヴをはじめ、マチュー・アマルリック、メルヴィル・プポー、キアラ・マストロヤンニ、エマニュエル・ドゥヴォスらフランスを代表する名優たちが夢の競演で魅せる。母親の病気をきっかけに、疎遠になっていた子供達が実家に集まり、クリスマスを祝う。しかし、絶縁状態にあった次男の登場で、せっかく集まった家族の再会に波風が立ち始める。そして、家族の誰もが心の奥底に抱いていた不安や寂しさ、そして秘密が顔を出す……。監督は、『そして僕は恋をする』『キングス&クイーン』など多くの映画ファンに支持されている名監督アルノー・デプレシャンだ。

公開:2010年11月20日(土)
監督・脚本:アルノー・デプレシャン
キャスト:カトリーヌ・ドヌーヴ、マチュー・アマルリック、アンヌ・コンシニ、メルヴィル・プボー、キアラ・マストロヤンニ、ジャン=ポール・ルシヨン、イポリット・ジラルド、ローラン・カペリュート、エマニュエル・ドゥヴォスほか
ウェブ:www.a-christmas-story.jp/

ゲゲゲの女房

『墓場鬼太郎』『河童の三平』『悪魔くん』そして『ゲゲゲの鬼太郎』と日本を代表する漫画作家・水木しげる。彼を支え続けた妻・布枝が夫婦の半生を綴った自伝『ゲゲゲの女房』は、水木ファンはもとより幅広い女性読者の共感を呼ぶベストセラー。お見合いから5日後、10歳も年上の漫画家のもとに嫁ぐことになった布枝。生まれ育った島根県を離れ、上京した彼女を待っていたのは底なしの貧乏暮らしだった。ロウソクの火を灯しながら漫画を書き続ける2人。寂しさや戸惑いを抱きながらも、ひたむきに自分の信じた漫画を書き続けるしげるに次第に何かを感じ始める。心温まる“夫婦創世記”待望の映画化。

公開:2010年11月20日(土)
監督:鈴木卓爾
キャスト:吹石一恵、宮藤官九郎、ほか
ウェブ:www.gegege-eiga.com/

テキスト 粕谷みさを
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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