サマソニ2010 インタビュー1

バンド・オブ・ホーセズが渋谷ドンキホーテでショッピング

サマソニ2010 インタビュー1

良質かつスケールの大きなアメリカン・ロックを聴かせた過去2枚のアルバムが話題を集めた5人組、バンド・オブ・ホーセズ。よりスケールアップした新作『インフィニット・アームズ』を引っさげ、2回目となるサマーソニック出演のために彼らが来日を果たした。クレイトン・バーレット(ドラムス)、タイラー・ラムゼイ(ギター/ヴォーカル)の2人による、“ほんわか”ムード満点の会話をお届けしよう。

サマーソニックは2008年以来の出演となりますが、前回のステージはいかがでしたか?

クレイトン:あの時もおもしろかったね。なかなかいいライブもできたし、拍手をした後にはステージ上の会話すら聞こえるぐらい静かになったりしてね。すごく真剣にライブを観てくれていることも分かったよ。リスペクトしてくれて、とても嬉しかったね。

他のフェスと比べて、サマーソニックはどういうところが違うと思いますか?

クレイトン:そうだな、あんなフェスはなかなかないと思うよ。

タイラー:そうだね。東京と大阪を行ったり来たりするわけだし、あれはユニークな経験だった。それと、前回はスタジアムサイズのステージでライブをやらせてもらった。おもしろかったね。

他のステージを観る時間はあったんですか?

クレイトン:確かほとんど観られなかったんじゃないかな。ただ、会場の中は歩き回ってみたよ。フェスっていうと大抵オーディエンスみんなが酔っぱらっていたりするだろ?でも、酒でグチャグチャになっている感じじゃなかったし、子供が水を浴びてキャッキャ言ってたりしてね。ピースでいい感じだったよ。

プライベートで東京を歩き回ったりは?

クレイトン:うん、時間を見つけながらね。

タイラー:昨日もどこか行ってたんだろ?

クレイトン:そうそう。昨日は渋谷をうろついてたんだけど、ドンキホーテはクレイジーだったよ(笑)。とにかくいろんなものが揃っててね。

タイラー:僕は前回の来日時にいい感じのレストランにも行ったよ。あと、カラオケにも行ったし(笑)。

クレイトン:そうそう、カラオケだ。あれはヤバかったね(笑)。

ちなみにカラオケでは何を歌うんですか?

タイラー:えっと……忘れちゃったな。なにせ、やたらと呑んでベロベロになってたから(笑)。

クレイトン:オレも覚えてないわ(笑)。

タイラー:とにかく歌いまくったことは覚えてるんだけど(笑)。

ところで、バンド・オブ・ホーセズの活動拠点はシアトルなんですか?

2人揃って:ノー(笑)。

クレイトン:よくそう聞かれるんだけどね。2004年にバンドが始まった時はシアトルを拠点にしてたんだけど、今はサウス・カロライナとノース・カロライナをホームグラウンドにしてる。

どういう場所なんですか?

クレイトン:僕が住んでいるサウス・カロライナのチャールストンっていう町はすぐ近くにビーチがあるし、他のメンバーは山のほうに住んでいるヤツもいる。まさに山あり海ありって感じかな。オレらはそういう自然豊かな環境が気に入っている。

そういう環境が音楽に与える影響もあります?

クレイトン:それはあるね。ジャケットやアーティスト写真を撮ってくれているクリス・ウィルソンっていうカメラマンはオレらの世界観と自然をうまく結びつけてくれる重要な存在で……あ、オレばっかり喋っちゃってゴメン。

タイラー:(笑)全然いいよ。

クレイトン:とにかく、自分たちのホームにいるのが好きなんだよね。

でも、世界中をツアーしていると故郷が恋しくなるんじゃない?

2人揃って:イエス(笑)。

タイラー:今年は特に忙しくてね、なかなか地元にいれないんだよ。この前、3週間ほど帰ることができたんだけどね。

今回の『インフィニット・アームズ』というアルバムについてなんですが、制作にあたって気を使ったポイントは?

タイラー:このアルバムは僕が入って初めてのアルバムなんだけど、新しいことを試みながら、バンドのムードに合わせながらプレイしたつもりだよ。

クレイトン:今回は自分たちが思う方向でうまくまとめていけたと思う。より自由にできたしね。

ちなみに、このアルバム・タイトルにはどういう意味が込められているんですか?

クレイトン:これはね……バンド内のジョークみたいなものなんだ。空港とかで〈Infant In A Arms〉(幼児は抱きかかえてください)とか書かれているだろ? あれをもじったものなんだ(笑)。

タイラー:それと、何人かのメンバーに子供ができたことも影響しているかもね。

このアルバムのピースなムードにはそれが影響しているのですか?

クレイトン:あ、そうかも!ソングライティング面なんかは特にね。子供ができるといろいろ変わるからね。

さて、いよいよサマーソニック本番となるわけですが。

クレイトン:オレはギターウルフが好きなんだけど、それぐらいしか日本のバンドは知らないんだ。だから、できる限り日本のバンドをチェックしてみたいと思ってるよ。楽しみだね!

『Infinite Arms(インフィニット・アームズ)』
2010年7月21日発売
2200円(税込み)

テキスト 大石始
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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