映画『ショートターム』レビュー

ティーンエイジャーと向き合うある季節の物語

© 2013 Short Term Holdings, LLC. All rights reserved.
© 2013 Short Term Holdings, LLC. All rights reserved.
© 2013 Short Term Holdings, LLC. All rights reserved.
© 2013 Short Term Holdings, LLC. All rights reserved.

『ショートターム』タイムアウトレビュー

問題を抱えたティーンエイジャーのための児童養護施設で働くスタッフとそこに預けられた子どもたちの物語。 ロッテン・トマトのレビューページでは99%の満足度を得て、「非凡な」だとか「痛烈だ」という言葉で溢れているが、観る人によっては、この重々しいが凝りすぎなメロドラマに納得できるかは疑問がある。

物語の中心人物であるグレースを演じたブリーラーソンは素晴らしかった。彼女が演じたのは、私生活に影響を及ぼすほどに、施設とそこにいる人々との繋がりを大切にするケアワーカー。そして、グレースのボーイフレンドであり、同僚であるメイソン(ジョン・ギャラガー・Jr)は彼女を大切に思い尽くしていたのだが、突然の妊娠が発覚したときカップルはその関係を整理する必要に迫られる。

『ショートターム』は魂が宿る、情熱的で魅力的な作品だった。今作で初めて脚光を浴びた監督のデスティン・ダニエル・クレットンは間違いなく要注目の人物。だが劇中で、若者たちが泣いて、叫んで、激しく罵り、謝って、また罵り、最終的にどんよりとして静かになるというシーンが5分から7分おきにやってくるのには疲れたし、Jay-Zも顔負けのスキルを持った17歳のラッパー、芸術的才能がある14歳の少女など、この映画に登場する若者たちがそれぞれずば抜けた才能を持っているということに不自然さを感じてしまった。

原文へ

『ショートターム』

2014年11月15日(土)より、11月15日(土) 新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷 ほか全国順次公開
監督・脚本:デスティン・ダニエル・クレットン
出演:ブリー・ラーソン、ジョン・ギャラガー・Jr、ケイトリン・デバーほか
© 2013 Short Term Holdings, LLC. All rights reserved.

公式サイトはこちら

テキスト トム・ハドルストン
※掲載されている情報は公開当時のものです。

この記事へのつぶやき

コメント

Copyright © 2014 Time Out Tokyo