宇宙大使☆スター
2010年07月06日 (火) 掲載
ロケーションや環境配慮など、フジロックが世界の注目を集める要素はたくさんあるが、数ある音楽フェスの中でも食事のレベルが群を抜いて高いことも忘れないで欲しい。フードエリアは、フェスティバルサイト内に11箇所(キャンプサイト利用者専用を除く)。最大にして総合的フードマーケットの役割を担う『オアシスエリア』、隣接するステージのテーマに合わせた店が並ぶ『フィールドオブヘブンエリア』など、エリアごとに世界各国の料理からオーガニックフードまで、バラエティに富んだ食事が提供されている。どの店もメニューには工夫が凝らされており、非常においしい。なおかつ、1品500円前後に抑えられた価格設定や日本人らしい丁寧な盛り付けなど、客の満足度を上げるポイントも多く、毎年人気ランキングや専用のご飯マップが用意されるほど関心を集めている。今年の出店総数は89店舗。おいしいご飯を制覇するのに3日は短すぎるが、ここに紹介するアイテムを手に入れることで、充実度は随分上がるはずだ。ハンバーガーやピザといった“クイック・バイト系”が多い海外フェスに比べ、箸やフォークなしでは食べられない“食事系”が多いフジロックのフェスご飯を、最大限まで楽しんで欲しい。
オアシスエリアの中央付近に常にできている行列は、この店の名物『もち豚串焼き』を求める人のものだ。豚肉とは思えないほど柔らかくジューシーな肉塊と、小腹を満たすのにぴったりなボリュームが人気。「苗場に来たら最低1本」は、フジロッカーの常識と言っても過言ではない。
『天国バーガー』は、ホワイトステージ前の川岸に行列を作る超人気メニュー。大量に焼かれるパティから流れ出る肉汁の量に驚くかもしれないが、ひるまず購入したい。一口かぶりつけば、特筆すべきはたっぷり入ったシャキシャキの野菜とパンのおいしさだと気づくはずだ。
“オアシスエリアの主”的存在を担う苗場食堂。『トロロ飯』は白飯にとろろがかけられただけのシンプルなメニューだが、昼夜を問わず大人気である。なお、店の前に行列がない時は、とろろを作っている場合が多いので注意しよう。また、塩を添えてサーブされる丸ごとの『トマト』と『キュウリ』は、フジロックで一番“新鮮さ”を感じられるメニュー。朝ご飯におすすめだ。
会場入り口からフィールドオブヘブンまで山登りを20分、行列に並んでから受け取るまで20分。通称『ヘブンのピザ』には、それだけ時間をかけても食べる価値がある。釜焼きの本格派で、もちもちサクサクの生地とたっぷり乗った伸びの良いチーズが人気。出演アーティストが律儀に並ぶ姿も度々目撃されている。
ちらりと見ただけで欲しくなるユニークな渦巻き型をした『ぐるぐるウィンナー』は、富士山の麓で開催される美しい音楽フェス、朝霧JAMのスタッフによって運営される朝霧食堂の名物。くっきりと網目がつくまでパリパリに焼かれた皮とジューシーな中身の対比が抜群。お供はビールで決まりだ。
武蔵小山の夜カフェが「魚は足りてますか?」をテーマに初出店。メニューは店の名物『目黒のさんま』をはじめ、『いか焼き』『うなまぶし丼』など、フジロックには少ない魚料理を揃えている。
長いだけでなく、おいしいことでも知られる『世界一長い?春巻き』は、フジロックでも名物になれるのか。春巻きの特徴である“サクサクした生地”を、雨が台無しにしないことを願いたい。
東京の沖縄料理店『あしびな~』では、『沖縄そば』『沖縄やきそば』などの定番料理から泡盛まで沖縄ご飯を楽しめる。沖縄の晴れ渡った空も一緒に連れて来てもらいたい。
湯沢のニューオータニホテルとホテルイタリア軒による共同店舗。ホテルの一流料理人が手がける丼物や麺類など、フジロック用のスペシャルメニューが提供される。
バリ人シェフによる本格的なバリ料理店。スパイスなどのアレンジが可能な汁麺やチリソースをからめた手羽先など、疲れた体に効きそうなメニューが盛りだくさんだ。
Olu
Olu(オアシスエリア)もち豚を使用したパティと、魚沼産コシヒカリを使ったご飯つぶパンで作られるご当地メニュー『魚沼バーガー』が売り。ネクスト『天国バーガー』になりうるのかチェックしたい。
フジロック出店常連の舞茸料理屋。舞茸が新潟の名産だということを、同店の舞茸丼で知った人も多いはずだ。今年は地元の豚を使った『豚丼』もメニューに登場する。
地元魚沼の清らかな川で育った鮎を、炭火の塩焼きで食べられる店。多国籍料理を消化した胃に、シンプルな塩味が染みること間違いない。新潟の銘酒を片手にかじりつこう。
日本有数の酒の産地である新潟を訪れたら、日本酒ははずせないアイテムだ。ここは、越後魚沼の地酒を職人たちの説明を受けながら飲めるブース。気に入った酒を購入し、全国へ発送してもらうこともできる。
群馬県みなかみ町にあるラグジュアリーな旅館『たにがわ 別邸仙寿庵』では、すいとん料理『水上名物ちぎりっこ』と、プレミアムな上州麦豚を使用した『上州麦豚ライスバーガー』を試したい。
エチゴビールは、しっかりとしたコクと適度な苦みが効いた大人向けのビールだ。都内でも飲めないことはないが、フジロックはドラフトを気軽に飲めるチャンス。新潟の酒が日本酒だけでないことを思い知る絶品。
『もち豚』『ぐるぐるウィンナー』と同じ串系ご飯である『五平餅』を食べないのは惜しい。大きめの小判型の餅に、秘伝のごま味噌を重ね塗りして焼かれた五平餅は、その腹持ちの良さにも関わらずリピート確実。特に“白みそ白ごま味”と“赤みそ黒ごま味”をおすすめする。
『ジャージャー麺』や『ぶっかけうどん』などシンプルなご飯を揃えるHIGASHI-YAMA Tokyoで、一際目を引くメニューが『黒カレー』だ。漆黒の理由を「いろいろ入っているから」と言うだけあり、とても深く複雑な味がする。大量に乗せられた千切りキャベツは食物繊維の補給にもいい。
リンゴが富士山頂並みの値段で売られているのが気になる店だが、その分新鮮なのか『カシスオレンジ』などのフルーツ果汁を使ったカクテルが驚くほどおいしい。ビールに飽きたら試して欲しいドリンクである。
おいしいことで長らく人気のコーヒーショップ。カプチーノやラテなどを求める客で行列ができていることも多いが、レギュラーコーヒーであれば列に関係なく買えることもある。もちろん、一番おいしさを味わえるのもレギュラーコーヒーだ。
日程:2010年7月30日(金)、31日(土)、 8月1日(日)の3日間
場所:新潟県湯沢町 苗場スキー場(11ステージとアミューズメント多数)
時間:9時00分開場、11時00分開演、23時00分終演予定
出演:国内外約200アーティスト
料金:3日通し券3万9800円、1日券1万6800円、駐車券3000円(1日1台 / 2名より受け付け)、キャンプサイト券3000円(1名 / 開催期間中有効)
ウェブ:www.fujirockfestival.com/
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