映画へ行こう10/89公開作品

『ナイト&デイ』『アイルトン・セナ-音速の彼方へ』ほか

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映画へ行こう10/8、9公開作品

ハリウッドを代表する2大トップスター、トム・クルーズとキャメロン・ディアスの豪華共演が実現した映画『ナイト&デイ』。ステキな男性との出会いを夢見る平凡な女性が、偶然出会ったミステリアスな男性に惹かれるも、その男がスパイだったためにトラブルの連続に巻き込まれてしまうロマンティック・アクション大作だ。この2人の共演は、2001年公開の『バニラ・スカイ』以来となる。前作がシリアスなサスペンスドラマだったのに対して、今作は『ミッション:インポッシブル』シリーズや『チャーリーズ・エンジェル』シリーズに出演した2人にとって、お家芸ともいえるスパイ・アクションが満載。ニューヨーク、アルプス、オーストリア、スペイン、さらには大西洋の絶海の孤島と、世界各地を舞台にストーリーが展開していく。

キャメロン・ディアス演じるジューンは、妹の結婚式の準備で空港に向かい、2度も同じ男にぶつかる。笑顔が魅力的なその男とは飛行機の席も近かったことから、ジューンは運命的な出会いを感じ、心をときめかせる。だが、ロイと名乗るその男は重要な任務を負ったスパイだった。ジューンの恋の予感は一瞬にして怒濤のパニックへと変わり、次から次へ嵐のような事件が発生。迷う間もなく彼の逃走劇に巻き込まれたジューンにとっては、すべてが理解不能。果たして、ロイの本当の正体は国家のお尋ね者か、それとも運命の男性“ナイト”なのか。

見どころみはなんといっても、この2大スターの共演につきる。アクション映画の3D上映が当たり前になりつつある昨今、この映画ではビーチで抱き合う2人が敵の飛行機の襲撃に遭う激しい爆破シーンさえも、一切CGを使っていない。高速道路での激しいカーチェイスのシーンでも、トムは車から車に飛び移り、キャメロンも車で180度スピンを決めているが、どちらもスタントなしだ。スクリーンを越えて、2人がこの映画に本当に楽しんで出演しているのが伺える。いくつものアクション映画をこなしてきた2人を信じてメガホンを取ったのは、『ニューヨークの恋人』や『ウォーク・ザ・ライン / 君につづく道』のジェームズマン・ゴールド監督。古典的なジャンルに新味を与え、高い評価を得てきた監督が、2大スターの新たな魅力をどう引き出しているかにも注目したい。

ナイト&デイ

公開:2010年10月9日(土)
監督:ジェームズマン・ゴールド
キャスト:トム・クルーズ、キャメロン・ディアスほか
配給:20世紀フォックス映画
ウェブ:movies.foxjapan.com/knightandday/


乱暴と待機

狭い部屋で兄妹のふりをしながら同居する男女。男は女を屋根裏から覗き、女も覗かれていることを知っている。そんな訳ありな2人のもとに、一組の夫婦が引っ越しきたことから、2人の閉塞した生活に微妙なズレが生じていく。『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』の気鋭の演出家・作家の本谷有希子、2度目の映画化作品。不器用な人間のおかしさ、悲しさ、愛おしさ、を描いた男女4人の淫靡で滑稽な物語。

公開:2010年10月9日(土)
監督・脚本・編集:冨永昌敬
キャスト:浅野忠信、美波、小池栄子、山田孝之ほか
配給:メディアファクトリー / ショウゲート
ウェブ:ranbou-movie.com/


アイルトン・セナ ~ 音速の彼方へ

1994年、イモラサーキットでの事故で他界したF1ドライバー、アイルトン・セナの実像に迫るドキュメンタリー。セナ生誕50周年を記念し、各国から提供された大迫力のレース映像や貴重なプライベート映像をまとめた。アラン・プロストとの確執や、FISA会長バレストルの政治的圧力に苦悩する日々を、自身のインタビューやレース関係者、家族の証言をもとに浮き彫りにしていく。音速の貴公子のレースに賭ける熱く純粋な想いがスクリーンを駆け抜ける。

公開:2010年10月8日(金)
監督:アシフ・カパディア
出演者(登場人物、声の出演):アイルトン・セナ、アラン・プロスト、フランク・ウィリアムズ、ロン・デニス、ヴィヴィアーニ・セナ、ミルトン・ダ・シルバ、ネイジ・セナ、ジャッキー・スチュワート、シド・ワトキンス
配給:東宝東和
ウェブ:senna-movie.jp/


プチ・ニコラ

フランスで50年間愛され続けている国民的絵本『プチ・ニコラ』を実写映画化。世界的に有名なジャン=ジャック・サンペの書く挿絵も魅力のこの絵本は、世界30ヵ国以上で翻訳されている。両親の会話から、自分に弟ができたと知ったニコラは、弟が生まれたら自分は捨てられると思い込む。そこでニコラが仲間達と思いついた計画とは……。思わず笑みがこぼれるフランス版、オシャレな『ちびまるこちゃん』と言ってもいいだろう。

公開:2010年10月9日(土)
監督・脚本:ローラン・ティラール
キャスト:マキシム・ゴダール、ヴァレリー・ルメルシェ、カド・メラッドほか
配給:コムストック・グループ /フェイス・トゥ・フェイス
ウェブ:www.petitnicolas.jp/

テキスト 粕谷みさを
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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