インタビュー:鈴木おさむ

妻・大島美幸との「愛してる!」が10年続く秘密

インタビュー:鈴木おさむ

雑誌「POPEYE」から「Hanako」へと移行した現在も人気連載中の鈴木おさむによるエッセイ「ブスの瞳に恋してる」シリーズ第4巻目が発売となった。本作は、交際期間0日で2002年に結婚した鈴木おさむが、妻である森三中の大島美幸との結婚生活を赤裸裸に綴った、笑いあり、涙ありの抱腹絶倒エッセイ。まっすぐに向き合い、開けっぴろげと言っていいくらいに互いのすべてをさらけ出し、愛あるくらしを送る2人の等身大の姿を描いている。結婚10周年を迎え、「一つの節目を迎えた」と語る著者に聞く。


―最新刊の「ブスの瞳に恋してる」が発売になりましたね。結婚10年目を迎えられ、シリーズも4冊目に突入、おめでとうございます。

鈴木:いやいや、どうも。今回の表紙は、妻が大好きなオードリー・ヘップバーンに扮してます。いいでしょう、なかなか(笑)。オードリー・ヘッ“ブス”バーンです。結婚して10年。そうですねえ、本当にあっという間でしたね。結婚当初30歳だった僕は40歳に、22歳だった妻は32歳になっちゃいました。


―今回の新刊ですが、以前「金スマ」で放映されて反響の大きかった、夫婦2人での「タニタダイエット」のくだりが収録されてますね。あの収録を通して、ダイエットに成功された後も、体型を維持されているようにお見受けします。

鈴木:そうそう、タニタに出会ってから、食生活そのものに対する意識はやはり高くなりましたね。今は、タニタダイエットのすべてに厳密に従っているわけではないんですが(笑)、食べる順序にはいつも気をつけるようになりましたよ。あとは自分の体質そのものについても気づくことが多かったですね。焼き肉に行っても、野菜もいっしょにたくさん食べていると太りにくいんだな、とかね。でも一番大事なのは、毎日ちゃんと体重計に乗って自分と向き合うことですね。現実から目をそむけちゃいけないぞ、と自分に言い聞かせるのが大事。これは体型維持にすごく効果があると思いますね。

―結婚10年目を迎えて、夫婦のあり方などに何か変化はありますか?

鈴木:去年の震災以降、世の中に絶対というものはないって思うようになったんです。いつ何が起こるか分からない世の中になったというか。そういう時代に夫婦2人で生きていくことの意味とか、どうやってその時代に向き合っていくか、すごく真面目に考えるようになった10年目という印象です。でもね、基本的な夫婦のあり方は変わってないですよ。今も交換日記「マイブック」は続けてますし(笑)、僕が考えていることとか、やりたいことについてどう思っているのか、妻の意見はやっぱりめちゃめちゃ大事にしてますね。あとね、妻といると常に日々何か新しいことを発見できる。これは今も変わらないですね。

―作中で触れられている、ずっと付き合いのあった年下の親友と、結婚10年という節目の年に遠く離れることになったというエピソードが、非常に印象深かったのですが。

鈴木:ああ、そうでしたか。彼は、芸人として14年間がんばってきたやつなんです。結婚してからも夫婦の間のこととか、妻には言えないこととか、とにかくなんでも話せる間柄でね。ずっとずっと芸人としてがんばってきた彼が、35歳で自分の夢をあきらめて実家の家業を継いで、第2の人生を歩み始めるっていう一大決意をしたんですよ。これって、ものすごく勇気が必要なことじゃないですか。そのとき僕にできることは、夢をあきらめるなと止めることじゃなくて、彼を送り出してやって、これから先もずっと親友としてやっていくことだったんですよね。大事な相談相手が遠くに行ってしまったけれど、僕ら夫婦が今以上に幸せになって、次の節目の20年を迎えて彼に報告したい。そんな風に思ってます。

インタビュー/テキスト 山田友理子
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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