2012年06月28日 (木) 掲載
柴田聡子という“女の子”を知っているだろうか。大きな黒ブチメガネにギターを抱えて歌う姿は“何でもない”光景なのに、その魅力にじわじわと夢中になる人が増えている。初めてのアルバム「しばたさとこ島」は沢山の人々の、柴田聡子への愛で溢れていて、聴けば聴く程その“歌”の素晴らしさに気付かされる。そんな柴田聡子の事を、もっと知るために10の質問をぶつけた。
柴田:出身は札幌です。兄弟は、兄がひとりいて、両親は共働きでした。実は小さな頃は情緒不安定で、ちょっとヒステリックだったんですよ。絵を描くのが好きだったのですが、描いた絵を全部破いたりとか…。小学校3年生の頃から、少しずつ変わりましたね。
― 今の柴田さんからは全然、想像出来ないです。ちなみにお父さん似、お母さん似?
柴田:顔はお母さんに似てるって言われるんですけど、姿形はお父さんって言われます。お父さんは変わっていて、散歩をしていた時に「私が死んだらどうする?」って聞いてみたら「泣かないかもなあ」って、言われた事があります。今の口癖も「人間最後は独り」って。
柴田:“山バンド”は、ギターがシャルルさんという人で、大学の先生だったんですけど。それと、今回のアルバムにもピアノで参加してもらっている貝和さんと、3人で活動していました。バンド結成のきっかけは、私が学校の発表で歌う機会があったんですけど、その時にシャルルさんが「バンドやりましょ」って言ってくれたんです。卒業してから、本格的にライブをやるようになりました。レーベルの浅草橋天才算数塾のぷりぷりさんにイベントに誘ってもらって、ボノボの忘年会で演奏しました。
― そこで私も参加しているラブミーバンド(アルバム「しばたさとこ島」にも参加しているパウロ野中のバンド)と共演したんですよね。山バンドのライブは衝撃的でした!
柴田:黄金町の「視聴室その2」でも共演していただいて、本当に嬉しかったです。
― 山バンドというバンド名の由来は?
柴田:活動を始めたときに山の歌を作っていて。シャルルさんの家で練習をする事が多かったんですが、それで息子さんが「山バンドで良いじゃん!」って言い出して、成り行きで名前が“山バンド”になりました。
柴田:みんなでアルバムの選曲をして、弾き語りで歌う以外のことは私はあんまりやっておらず、ぷりぷりさんや、プロデューサーを務めてくださった真夜中ミュージックの三沢洋紀さん(ラブクライ)に、色々と決めてもらいました。たくさんの方にも参加して頂けて、うれしかったです。
― ポップバンド、MAHOΩ(マホー)のボーカル、じゅんじゅんさんもいい味出してますね。
柴田:アルバムに妖精が舞い降りました!
**― タイトルの「しばたさとこ島」はどこから?初めてタイトルを聞いたときは、私は勝手に「しばたさとこ自慢」だと聞き間違えてました(笑)。
それも悪くないですね(笑)。ジャケットの写真を選んでいた時に、高知の鳴門に行ったときの写真が目に入ったんです。その時、ぷりぷりさんに「タイトルに“島”とか入れるのって、どうですかね?」って相談して、それで流れ流れて「しばたさとこ島」に落ち着きました。
柴田:めっちゃ良い所だと思います!ぷりぷりさんとは武蔵美術大学の同期でした。学校の発表で失敗しちゃった時に、めちゃくちゃ落ち込んじゃって…そんな時に「大丈夫だよ。歌えば良いじゃん」ってぷりぷりさんが言ってくれて。2011年に算数塾でライブをやって、その時に三沢さんと植野隆司さん(テニスコーツ)の真夜中フォークミュージックも出演していて。その打ち上げで三沢さんが「ぷりぷり君、柴田ちゃんのアルバム出さないの?」って言ってくれたんです。
柴田:私、結構、本気で岸部四郎が良いなあと思っていて。そんな岸部四郎さんが「面白い事をしようとしてはいけない」って言っていて、私はその言葉を深く胸に刻みましたね。
柴田:歌とギターだけ、高知に引っ越す前に録音して、そこから三沢さんをメインに色んな方に味付けしてもらいました。アルバム完成までに数曲しか聴いてなかったので、メールで曲が送られてくる度に「うわぁっ!」って。植野さんは一緒に録音しました。須藤俊明さんはたまたまスタジオにいたという理由でご参加頂けて。ミックスの内容とかは全ておまかせでした。
柴田:素直な人が良いです。
― ルックスだったら?
柴田:はげてる人が好きです、後退系。でも全世界の9割の男性がストライクゾーンなんですよね。皆、魅力的に見えます。あと、BIG BANGとかも好きですけど。
柴田:松田聖子の「制服」です。アイドルの歌が好きですね。ゆーみんの曲や歌詞も。
柴田:強いて言うなら巨人ファンです。見に行った事があるのは巨人の試合だけで。札幌は日本ハムファイターズのホームなので、両親は試合をカップルシートで見たりしています。
― では、何故カープファンの歌を?
柴田:実際にカープファンの女の子がいたんですよ。
柴田:うーん、三鷹ですかね。住んでみたかったんですよね。なんとなく惹かれます。そんなことを話していたら、三鷹に行った時にふらりと入った楽器屋さんで、衝動的にマルチエフェクターを買ったのを思い出しました(笑)。
※インストアライブ
6月28日(木):タワーレコード新宿店 (8階 イベントスペース)で21時00分~開催
7月1日(日):多屋澄礼がオーナーを務めるviolet and claireで16時00分~開催
『しばたさとこ島』全曲視聴(ototoyで購入する)
柴田聡子
1986年北海道札幌市生まれ。2010年より都内を中心に活動を始める。2011年、夏と冬に2枚のデモCD(計20曲)を発表。東京芸術大学大学院映像研究科2011年度修了制作展「MediaPractice11-12」のテーマソングにボーカルで参加。2012年春、浅草橋天才算数塾のレーベルより1stアルバムを発表予定。現在は高知県四万十に暮らし、活動を続けている。
多屋澄礼
渋谷のマンションの一室にあるセレクトショップ、Violet And Claireのバイヤー&オーナー。そのほか、レーベルを立ち上げ海外のアーティストの来日公演の企画や、“女の子”だけのDJグループ、TWEE GRRRLS CLUB(www.tweegrrrlsclub.com/)の代表も務める。また、音楽ライターとして活動中。
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