映画へ行こう 3/20-4/3公開映画

第82回アカデミー賞で作品賞、主演男優賞、助演女優賞を含む5部門にノミネートされた映画『マイレージ、マイライフ』。日本では2010年3月20日に公開初日を迎え、大ヒットのスタートを切っている。ジョージ・クルーニーが演じる主人公ライアンは、企業の依頼で社員に解雇通告をする“プロのリストラ宣告人”。この映画はリストラ、ネット社会における人と人とのコミュニケーションのあり方など、現代の世相を描写しているヒューマン・ドラマだ。

“リストラ宣告人”のライアンは、リストラを通告するため、年間322日も出張する。全米中を飛行機で飛び回る彼の目標は、航空会社のマイレージを1000万マイル貯めることだ。ひとつの場所に留まることをしない彼にとっての人生哲学は「バックパックに入らない荷物は背負わないこと」。だがエリート新人社員のナタリーが、そんなライアンの目標を阻む。彼女はオフィスにいながらネット上で解雇通告ができる新しいシステムを発表する。しかしそんなナタリーの登場により、“解雇通告”をくだすことで繋がりを断ってきた主人公が、人との繋がりの大切さに気づいていく。

この映画は、実際にリストラを経験者した一般人が出演していることでも話題だ。想像で作り込んだ演出をするよりも、実際にリストラされた人達の感情ほどリアルなものはないと考えた結果、60人ほどが撮影に参加し、そのうち22人の本音がスクリーンに映し出されている。また、映画のエンドロールで流れる『UP IN THE AIR』を歌うケヴィン・レニックもリストラ経験者。52歳で長年勤めていた会社を突然解雇され、これを機に長年の夢だったシンガーソング・ライターを目指そうと決意したそうだ。リストラされた心情を歌ったこの曲も映画にリアリティーを加えている。

『マイレージ、マイライフ』

原題：『UP IN THE AIR』2009年　アメリカ
日本公開：2010年3月20日
スタッフ：ジェイソン・ライトマン（監督・脚本・製作）
キャスト：ジョージ・クルーニー、ヴェラ・ファミーガ、ジェイソン・ベイトマン、アナ・ケンドリック
配給：パラマウント ピクチャーズ ジャパン
ウェブ:www.mile-life.jp/

『やさしい嘘と贈り物』

認知症で記憶をなくした老人が、家族に見守られながら自分の妻に恋をする。家族の深い愛情が見るものすべての心にやさしく響く物語。

原題：『LOVELY STILL』2009年　アメリカ
日本公開：2010年3月27日
スタッフ：ニコラス・ファクラー（監督・脚本）
キャスト：マーティン・ランドー、エレン・バースティン
配給：ピックス
ウェブ:avex-pix.co.jp/okurimono/  

『シェルター』

精神分析医が、解離性同一性障害を患う男性の過去を探る内に、科学では解明できない恐ろしい体験をするスリラー。

原題：『SHELTER』2009年　アメリカ
日本公開：2010年3月27日
スタッフ：モンス・モーリンド、ビョルン・スタイン（監督）
キャスト：ジュリアン・ムーア、ジョナサン・リース・マイヤーズ
配給：ブロードメディア・スタジオ
ウェブ：www.shelter-movie.jp/

『誰かが私にキスをした』

恋をした翌日から4年間記憶喪失に陥った主人公と、タイプの違う3人の男性との恋愛模様を描いた切ないラブストーリー。

2009年　日本
公開：2010年3月27日
スタッフ：ハンス・カノーザ（監督）
キャスト：堀北真希、松山ケンイチ、手越祐也、アントン・イェルチン
配給：東映
ウェブ：darekiss.com/

『THE AGE OF STUPID』

『McLibel』、アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞受賞作『ブラックセプテンバー/五輪テロの真実』の監督が送る、地球温暖化を扱った環境ドキュメンタリー。

原題：『THE AGE OF STUPID』2009年　イギリス
日本公開：2010年4月3日
配給：ティ・ジョイ
ウェブ：www.t-joy.net/aos/

『ソラニン』

累計60万部を超える大ヒットを記録した、漫画家・浅野いにおの同名原作の映画化。恋人が遺した歌を通して成長していくヒロインを演じた、宮崎あおいのギターと歌も話題。

2009年　日本
公開：2010年4月3日
スタッフ：三木孝浩（監督）
キャスト：宮崎あおい、高良健吾、桐谷健太、近藤洋一、伊藤歩、永山絢斗
配給：アスミック・エース
ウェブ：solanin-movie.jp

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