映画へ行こう7/2324公開作品

『インセプション』『ゾンビランド』『北京の自転車』ほか

Read this in English
映画へ行こう7/23、24公開作品

(C) 2010 Warner Bros. Entertainment Inc.

映像作家として高い評価を受けているクリストファー・ノーランが、国際色豊かなキャストを起用して作り上げた『インセプション』。寝ている人間の潜在意識の奥底に入り込み、アイデアを盗むという斬新な設定のSFアクション大作だ。主演は、『アビエイター』『ブラッド・ダイヤモンド』などで3度の米アカデミー賞(R)にノミネートされたレオナルド・ディカプリオ。そのほか『エディット・ピアフ ~愛の賛歌~』でオスカーを獲得したマリオン・コティヤールや、『JUNO/ジュノ』で若干20歳にして米アカデミー賞(R)最優秀主演女優賞にノミネートされたエレン・ペイジ、2度のオスカー受賞歴を持つマイケル・ケインなど、若手からベテランまでそうそうたる顔ぶれが揃っている。また、物語のキーマンとなる大物実業家を演じ、この作品で2度目の米アカデミー賞(R)が期待される渡辺謙の出演にも注目したい。

この世で最も価値があるもの、それは“アイデア”。他人の頭の中に侵入し、カタチになる前の“アイデア”を盗むという特殊な能力を持つ主人公は、闇社会で暗躍する一方、世界中から追われる身となっていた。また、その能力のせいで愛する者を失うという犠牲も払っていた。そんな彼に、ある男が仕事を依頼する。報酬は、それまでの彼の罪を全て消し、家族の元に帰ることができるというもの。しかし、そのために与えられたミッションはほぼ不可能な“インセプション”。アイデアを抜き出すのではなく、アイデアを植え付けるという危険な任務だった。

主な舞台が“人間の潜在意識の中”という設定は、この映画に無限の世界を与えた。監督・脚本・製作を務めたクリストファー・ノーランが本作の世界を創り始めたのは、映画製作より10年も前のこと。怖くても楽しくても、夢の中で起こっていることの全ては、人の脳によって創り出されるもので、その想像力が及ぶ範囲は未知数。そこへ、夢がシェアできるという設定と、夢の中に入っている間の視覚や感覚を完全にリアルに設計できるというアイデアを加え、奥深いストーリーに仕上げた。

本作は昨年6月に東京都某所でクランクイン、超高層ビルのヘリポートから大都会東京を見下ろすシーンを撮影。そのほか、モロッコ、カナダ、パリやロサンゼルスなど、4つの大陸、6ヵ国で撮影が行われた。また、夢の中のシーンに使用する映像のため、360度回転し重力に対抗するセットや、人間でも物体でも上に乗ったもの全てを傾かせるセットを使用。その結果、観る者の平衡感覚を揺さぶる映像が生まれた。

インセプション

(C) 2010 Warner Bros. Entertainment Inc.

日本公開:2010年7月23日(金)
監督・脚本:クリストファー・ノーラン
キャスト:レオナルド・ディカプリオ、エレン・ペイジ、マリオン・コティヤール、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、渡辺謙、トム・ハーディ、トム・ベレンジャー、マイケル・ケインほか
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:wwws.warnerbros.co.jp/inception/mainsite/

小さな命が呼ぶとき

難病で苦しむ我が子を救う治療薬を開発するため、製薬会社を立ち上げた父親の姿を描いた感動作。アメリカであった実話をもとに、ハリソン・フォードが出演と製作総指揮を担当している。

日本公開:2010年7月24日(土)
監督:トム・ヴォーン
キャスト:ハリソン・フォード、ブレンダン・フレイザー、ケリー・ラッセルほか
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト:papa-okusuri.jp/

ゾンビランド

人類の大半がゾンビと化した世界。ひとりの引きこもり青年がゾンビのいないといわれている遊園地を目指してサバイバルな旅を続ける。ホラー映画でありながら、主人公の成長を描いた青春ホラーコメディー。

日本公開:2010年7月24日(土)
監督:ルーベン・フライシャー
キャスト:ウッディ・ハレルソン、ジェシー・アイゼンバーグ、アビゲイル・ブレスリン、エマ・ストーン、ビル・マーレイほか
配給:日活
公式サイト:www.zombieland.jp/

北京の自転車

第51回ベルリン国際映画祭で審査員特別賞を受賞した作品。経済の急成長で広がる都市部と農村部の貧富の差。この格差社会に悩む北京を舞台に、1台の自転車をめぐって出会った2人の少年の成長を描く。

日本公開:2010年7月24日(土)
監督・脚本:ワン・シャオシュアイ
出演:ツイ・リン、リー・ピン、ジョウ・シュン、リー・シュアン、カオ・ユアンユアンほか
配給:ワコー /グアパ・グアポ

テキスト 粕谷みさを
※掲載されている情報は公開当時のものです。

この記事へのつぶやき

コメント

Copyright © 2014 Time Out Tokyo