東京の“変わり種”かき氷 2011

最後の“暑さ”を、個性派かき氷で乗り切ろう

東京の“変わり種”かき氷 2011

東京でかき氷を提供する店舗は数多く存在するが、最近では海外の氷や、珍しい食材を使用したものも目立ってきた。ふんわり白い氷に、店のこだわりが感じられるシロップがかけられたスタンダードなかき氷もよいが、たまにはこのような変わり種の氷を食べてみるのも楽しいのではないだろうか。

浅草『フルーツパーラーゴトー』山梨産の氷プラム(ソルダム) 700円


店名の通り、フルーツパーラーのこちらでは、時期によってかき氷を提供している。ただ、その提供時期はかなりアバウトなようだ。氷に使われるシロップは時期によって異なるフルーツを使用している。1月に氷を提供した事もあるとのことだが、確実に手作りのシロップを楽しみたいのであれば夏期に訪れるのが無難だろう。 氷はきめが細かく、ふんわりしている。スプーンを入れると抵抗なくスッと氷をすくえ、まるで重さを感じない。この細かく口当たりのよい氷に、ソルダムの甘酸っぱさが非常によく合い、変わり種ながらこだわりも感じられる。シロップは上にかけられているほか、下に沈んでいるため、かきまぜながら食べよう。適度な大きさでもあるため、瞬時に食べ終わってしまうだろう。 店主らは気さくで話しやすく、居心地のよい店である。

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銀座『プーアル茶の専門店 銀座・三徳堂』豆豆氷 1000円


こちらも店名の通り、プーアル茶の専門店。店内では台湾風のかき氷、豆豆氷を提供している。 たっぷりの氷に黒みつシロップ、愛玉子、そして色とりどりの豆がトッピングされており、かなりボリュームがある。口溶けを楽しむというより、様々な豆の食感を楽しむタイプの氷だろう。特に、甘さ控えめに煮てあるピーナツが食感にアクセントを加えている。 氷は、上の方はふんわりしているものの、下の方はやや固め。量が多いため、食べ進めると寒気が体を襲うが、添えられた暖かい1杯のプーアル茶を計画的に飲む事で完食をめざそう。

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根津『愛玉子』氷オーギョーチィ 500円


台湾北部の山間地に自生する愛玉子という植物の果実から作られた寒天状のデザートを提供する店。このデザートも愛玉子と呼ばれる。 店はレトロと呼ぶにふさわしい外観だが、中も同様だ。壁には絵がいくつもかけられており、刀のようなものも無造作に置かれている。ショーケースの中には所狭しと雑貨が並び、テレビの隣に置いてある時計は止まっていた。 氷オーギョーチィは、レモン味のシロップの中に愛玉子ゼリーがたっぷりと浮いており、さらにその上に荒くかかれたレモンシロップがけの氷が乗っている。氷よりも愛玉子の分量が断然多く、愛玉子を食べている間に氷は溶けてしまう。この店の愛玉子自体に味はないので、氷やシロップとからめながら食べよう。食べ終わると店の方がやってきて、容器に入った加工前の愛玉子を見せつつ商品の説明をしてくれる。変わり種という視点で見れば、店内の雰囲気も含め、今回紹介した店舗の中ではここがナンバーワンだろう。

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笹塚『台灣物産館 笹塚本店』チャーミースノーアイス 580円


併設されているイートインスペースで台湾の軽食を提供している。鉛筆削りで削られたような形状の氷は、もともとミルク味のついた氷をかいたもので、その上に濃厚なマンゴーソースがたっぷりかけられている。小ぶりながらボリュームがあり、食べ進めると体が急速に冷える。氷もソースも主張が激しく、かなりの満腹感が得られるだろう。暑い日にぴったりだ。

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日比谷『いちにぃさん』しろくま 780円


鹿児島の夏スイーツといえば、しろくま。バーやカップアイスなどになったしろくまは、コンビニなどでも販売されている。こちらのしろくまは、氷の上に甘い練乳ソースがかかり、パイナップルやナシ、サクランボなど色とりどりのフルーツ、黒まめなどをのせ、中には白まめと小豆あんが入ったもの。練乳がかかった氷のしつこいくらいの甘さと、サッパリとしたフルーツの味わいを同時に楽しむことができる。サイズが大きめなので、食べられないという方には、お手軽サイズの“こぐま”をおすすめする。

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テキスト 高橋ユキ
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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