2010年09月13日 (月) 掲載
鉄道や飛行機といった交通機関は、ある人にとっては単なる移動手段でしかない。しかし、その“単なる移動手段”にロマンを感じるという人も、意外にたくさんいる。そんな交通機関、何も“乗る”だけが、楽しみ方ではない。ここでは、鉄道や飛行機を楽しめる店を紹介する。乗り物好きも、そうではない人も、旅にいざなってくれそうな店に足を運んでほしい。
旅立つときのワクワク感を街中で味わえるのがこちらの店。“ハネ”とは飛行機の翼のこと。モデルプレーンや絵葉書、ステッカー、そして時刻表などなど、店内には、学生時代から飛行機グッズが好きだったというオーナーのコレクションが飾られている。だがけっして窮屈な感じはしない。白を基調にウッディなインテリア、ソファが配された店内のイメージコンセプトは空港のラウンジ。店内のBGMにはときおり、空港の案内放送や機内放送のアテンション音も流れる。注文があってから豆を挽くコーヒーをはじめ、ドリンク、フード類の質も高い。飛行機ファンでなくても下町散歩の際には立ち寄りたいカフェだ。
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こちらも名前から想像できる通り、飛行機に関するカフェ。調布飛行場の一角にある。羽田や成田といった大空港とは違って、定期便は10数人乗りの小さな飛行機が伊豆諸島を往復するのみ、ほかは遊覧飛行やパトロールのための小型飛行機がときおり離着陸するだけという、のんびりした飛行場だ。こぢんまりとしたターミナルビルの一角にあるこのカフェには、飛行機の操縦体験ができるシミュレーターが設置してある。ガラス越しには実際に稼動している飛行機の格納庫があり、臨場感は満点だ。パイロットや整備士が食事をすることもあるため、身近に空の話を聞くこともできそう。「あごが外れないように注意!」というプロペラ・バーガーはボリュームたっぷり。
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東海道新幹線が開業したのは今から46年前の1964年。それより1年前に開店した歴史あるカレーショップ。お店の入り口に「鉄道ムードの店」とあるとおり、内外ともに鉄道に関するグッズが溢れている。50年近い歴史は伊達ではなく、壁という壁には列車の行き先案内板や駅名表示板が貼られている。店の入り口にある自動券売機で食券を買うシステムで、“超特急”が辛いメニューだ。ベースになるのは日本人が親しんできたオーソドックスなカレーライス。ハンバーグやカツ、エビフライなどをトッピングできる。旧型客車の座席を流用したテーブル席に座れば、模型の鉄道が注文の品を届けてくれる。制帽をかぶったにこやかな店長(駅長)も印象的だ。
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昔は電気街、そしていまやアニメ・マンガカルチャーの発信地として世界に知られるようになった秋葉原。その一角にある“鉄道居酒屋”だが、スタイルは秋葉原らしく、いわゆるメイド喫茶と鉄道趣味がミックスされた店だ。鉄道模型のレイアウトが設置され、鉄道イメージビデオが流れる店内では、鉄道関連のコスプレをした“乗務員”が忙しく働いている。『銀座線(=カンパリオレンジ)』『半蔵門線(=バイオレットフィズ)』など、ドリンクメニューは全て鉄道に関する名前がついている。またオムライスを頼むと乗務員が好みの駅名をケチャップで書いてくれるなど、いかにも“らしい”サービスがある。こう書くと男性客ばかりかと思われるが、女性客も意外に多い。鉄道趣味の裾野の広がりを感じさせてくれるお店だ。
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日本では子供のおもちゃと見られがちな鉄道模型。イギリスでは“趣味の王様”として、むしろ大人の嗜みともいえる存在だ。こちらのバー、店内には壁いっぱいに模型の車両がディスプレイされた棚が、そしてバーカウンターを取り囲むような形で線路がレイアウトされている。レールを疾走、あるいはゆったりと走る鉄道を眺めてグラスを傾ければ、子供心を満たし、大人の楽しみを味わうという欲張りな時間になること間違いない。
スタンダードなカクテル以外にも『あさかぜ(往年の代表的夜行列車の愛称)』や『ドクターイエロー(線路点検用新幹線車両の愛称)』といったオリジナルカクテルもあるので、バーテンダーに相談してほしい。また店内のレイアウトに自分の車両を持ち込んで走らせることもでき、さらにはボトルキープならぬ“車両キープ”というサービスもある。
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