2014年11月28日 (金) 掲載
どんなに貧乏な学生でも、学食さえ食べられれば栄養が摂れる。安くて多くて旨いのが昔からの学食の醍醐味だ。しかし、時代とともに学食も進化し、今では様々なニーズに対応できる多種多様なメニューが登場した。当記事では、東京の最高学府から早慶、MARCHと、なぜか受験風にわけて学食を紹介。伝統ある懐かしいメニューや、時代の移り変わりを感じさせるメニューまで、有名大学の学食をリストアップした。また、最後にはおまけで、豪華すぎる(?)学食も紹介。この記事を読んで、母校を懐かしみ、あるいは辛酸を嘗めた受験を思い出し、高校生は受験に向けて頑張ろう。また、大学に食べに行く場合はランチタイムを避けてあげるのがベスト。あくまで学食は学生優先である。
東京の最高学府は学食でも最高なのだろうか。駒場東大前のキャンパスの学食は例外として最後に紹介するが、本郷、弥生、浅野キャンパスは広さも相まってたくさんの食堂が揃っている。しかし、結局紹介するのは定番のあのメニューである。
赤門ラーメン
東京大学本郷キャンパスに来たなら、中央食堂の『赤門ラーメン』(400円)は外せない。ラーメンをうたっているが汁は無く、もやし、キクラゲ、白菜、人参、挽肉などが入った麻婆豆腐に似ている餡が特徴の餡かけ麺だ。食堂カウンターにあるコリアン唐辛子をかけて食べるのだが、この唐辛子は意外と辛くないのが特徴。猛者は富士山に見立てて唐辛子を盛るらしいが、初心者はやめておいたほうが無難である。
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東京の私立大学の双璧として何かと語られることの多い、早稲田大学と慶應義塾大学。早稲田大学には『早慶戦に打ち勝つ丼』なども存在するようだが、今回はカレーと定食をセレクトした。どちらに勝負ありかは読者が決めてほしい。
大隈定食
大隈ガーデンハウスの3階グリルコーナーで提供される、早稲田大学の創設者の名前を冠した『大隈定食』(500円)は、大変健康的な定食。サバの塩焼き、チキン唐揚げ、白米と味噌汁に好きな小鉢の総菜を選ぶことができ、栄養が偏りがちな学生でもバランスの取れた食事ができる。味噌汁の赤味噌が、あっさりした定食ととても合うのもポイント。大隈庭園を見下ろしながら食事ができるロケーションも贅沢だ。
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カレーライス
山食が慶應義塾大学校内に開業したのはなんと、戦前の1937年とのこと。そんな歴史ある学食でぜひ食べたいのが、『カレーライス』(320円)。辛すぎず甘過ぎない適度な中辛で野菜がじっくりと煮込まれているルーは、戦前から変わらぬ美味しさで、たくさんの現役生やOB、OGたちを虜にしている。時代とともに徐々に値上げしているとはいえ、300円代というコストパフォーマンスも学食ならではで嬉しい。
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MARCHとは受験専門誌が私立大学をグループ化した名称だが、何故学食をMARCHで分けてセレクトしてしまったのだろうか。この分け方にまったく意味はない。MARCHという言葉に、受験を思い出しつつ記事を読んでほしい。
トリプルカレー
御茶の水周辺が見渡せる、眺めのいい駿河台キャンパスの学生食堂。明治大学のカレーはサイズが選べるのが特徴で、『トリプルカレー』(540円)は、白米約2合が山のように3つ盛られた特盛のカレー。男性でも小食だと3山を制覇するのは厳しいかもしれない。味はかなり甘口で、家庭的なもの。このサイズでこの値段は、学生食堂ならではのコストパフォーマンスだ。
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ビーフシチュー
青山学院大学青山キャンパス7号館の学生食堂、通称チカナナでおすすめのメニューは、『ビーフシチュー』(460円)。よく煮込まれてトロトロで濃厚なシチューは、一からの手作り。脂の乗った角切りの大きな牛肉がゴロゴロ入っていて、かなり本格的な味だ。シチューの量は少なく感じるが、ご飯やサラダ、味噌汁と合わせるとちょうど良い。たかが学食のビーフシチューと侮れない、30年以上の歴史を誇る逸品だ。
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カツ丼
立教大学の第一食堂は、教会のような、講堂のような、中世風な佇まいが魅力の学生食堂。床のクロス柄に天井からは立教大学の旗が垂れており、ハリーポッターさながらの雰囲気は一見の価値有り。どの料理メニューもレベルが高いが、おすすめは『カツ丼』(370円)。カツは柔らかくしっとりとしているが、それが固めのご飯とよく合う、家庭的な味。みそ汁もついてきてこの値段は、学食ならではだろう。
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四季御膳
中央大学多摩キャンパスのヒルトップは様々な店舗が入った巨大な学食ビル。中でも4階にある和風レストランの四季は、八王子の山々を見下ろしながらゆったりと食事ができるおすすめ店。学食ながら座敷の席もあるので、驚きである。看板メニューの『四季御膳』(540円)は、しらす明太ご飯と鶏の香り揚げ、コロッケ、味噌汁、冷や奴という学食にしては豪華な逸品。しかもリーズナブルで、大満足の内容だ。
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温玉唐揚げ丼
法政大学市ヶ谷キャンパス、ボアソナードタワーの地下1階にあるカフェテリア。半地下になっており、窓から光が入る広々とした開放的な学生食堂だ。ここの名物メニューは、『温玉唐揚げ丼』(400円)。ワンコイン以下という値段ながら、ご飯は大盛り。甘辛のタレと温玉、千切り野菜の相性は抜群で、とても美味しい。ご飯が進む、ガッツリ系が好きな人におすすめの丼だ。
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最後に紹介するのは、学食とは思えないゴージャスなメニューを提供する学食。本格カレー店から、ホテルのランチ、フランス料理を提供する3つの学食をセレクト。街のレストラン顔負けのメニューに驚き、時代の移り変わりを感じよう。
日替わりランチ メカジキのグリエ
もはや学食というより、東京大学駒場キャンパス内にあるフランス料理店。東京大学駒場構内の「旧制一高」の同窓会館を改修し東京大学のゲストハウスとしてオープンしたという。森の中にあるようなロケーションがとても心地よく、天気の良い日はテラスも利用できる。『日替わりランチ』(800円)は、肉、魚、パスタ料理の中からセレクトした1品に、ミニサラダとパンがついたワンプレートのランチで、コーヒーや紅茶をつけても1000円と、リーズナブル。
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網焼きサーロインステーキ(150g)
大正大学内にある、プリンスホテル&リゾートが運営するレストラン。ランチのメニューの『網焼きサーロインステーキ(150g)』のコースは、あっさりとした和風ソースのステーキに、スープ、サラダ、ライスまたはパン、デザート、食後のドリンクと充実の内容で2,060円。すべてのメニューにサラダ、デザートが付く。
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チキンカレー
白山キャンパスの学食はまるで高速道路のサービスエリアか、デパートのフードコートのように楽しい場所だが、中でも驚きなのがこの店舗。インド人シェフが作るスパイスたっぷりの本格的なカレー店なのだが、毎日6種類のカレーを用意しており、ライスかナンを選択できる。それだけでも驚きだが、ナンを選ぶとシェフがその場で焼いてくれる。東洋大学の学生は幸せ者である。
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