2014年10月23日 (木) 掲載
はみ出しグルメとは皿に収まらない量や大きさがを売りにした料理のこと。「器を大きくすれば良いのでは?」と野暮なことを考える人もいるかもしれないが、見た目から受ける印象も料理の美味しさを左右する大事な要素。はみ出しは、店側の演出であり、もてなしの心なのだ。ここでは、東京で楽しめる、はみ出しグルメ10品を紹介。見た目は迫力満点だが、フードファイターが挑戦するようなメガ盛りメニューは避けているので、ご安心を。
武蔵小山の小さな料理店くいしんぼう がぶでは、ランチタイムに店の名を冠した『がぶ丼』(1,300円)を提供。レア状態で赤みの残るステーキを薄切りにし、丼いっぱいに並べた様はまるで花のよう。甘め醤油ベースのたれに、ぴりっと胡椒が効き米との相性も良い。脂肪の少ないオージービーフを使用しているのでヘルシーだが、量が気になる人はハーフサイズという選択肢もある。
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焼肉店ふたごで食べられるはみ出しグルメはその名も『はみ出しカルビ』(1,620円)。250gもあるという肉は、コンロにはまったく収まらず、期待を裏切らないはみ出しっぷりを見せてくれる。見た目だけでなく、カブリ、ゲタ、リブ芯、リブ巻きと1枚で4つの部位を楽しめるのも魅力だ。はみ出す肉をいったいどう焼けば良いのか戸惑ってしまうが、店員が見事な手さばきで焼き、切り分けてくれるので安心。食べるには予約が必要なので、電話で確認してから来店しよう。
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御茶の水の炭焼豚丼 豚野郎は、その名の通り豚丼の専門店。サイズは大中小が用意されており、小でも充分なボリュームだが、はみ出すのは『大豚丼』(880円)。厚みのある豚肉が蓋をするように盛りつけられ、米はまったく見えない。肉は注文を受けてから特製の甘辛いたれたっぷりつけ炭火で焼き上げられ、香ばしさが口一杯に広がる。あご出汁をかけてひつまぶし感覚で食べることができる夜限定の『元祖 お茶の水 炭焼豚茶漬けセット』(200円)もおすすめ。
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幡ヶ谷にあるラーメン屋たけ虎の『大判ちゃーしゅーめん』(1,030円)は、テイクアウト販売も行なう人気の自家製チャーシューが、麺はおろか皿が見えなくなるほどぎっしりと盛りつけられた、チャーシュー好きにはたまらないメニュー。量は多いが、チャーシュー自体は比較的さっぱりとしており、もたれにくく、スープも豚骨、鶏ガラ、昆布、あごなどで出汁をとった優しい味わいなので、女性でもぺろりと食べられるだろう。
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麹町駅近くにあるとんかつ吉乃家では、『上カツ丼』(1,100円)を頼もう。はみ出す量にばらつきはあるものの、大きめの丼に収まらないのだから、ボリューム満点なのは間違いない。とんかつはたっぷりの衣でさくっと揚がり、卵にはしっかりと火を通した昔ながらのスタイル。甘めの割り下でご飯も進む。『ソースカツ丼』、『味噌カツ丼』、『デミソースカツ丼』、『塩カツ丼』などバリエーションも豊富だ。
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1916年創業の老舗麻布日進が手掛けるハムやソーセージを気軽に楽しめる、八重洲地下街のフロイデン ソーセージ グリルでは『ビスマルクドッグ』(ドリンク、サラダ付780円)を。パンは決して小さくはないが、約250gあるというビスマルクソーセージを包むにはあまりに頼りなく、一度持てば通常のホットドッグのようにかぶりつくのは困難だとすぐに分かるだろう。無理はせずにナイフとフォークで上品に食べるのが吉。ハーブの効いたソーセージは、肉の旨みたっぷりで最後まで飽きずに食べられる。
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うなぎ 仙見の名物『はみ出しうな丼』(ランチ2,376円)は、朝割きした新鮮な国産鰻を贅沢に使用した一品。大きくはみ出した肉厚のうなぎは、蒸し時間をたっぷりとることで、ふっくらとやわらかく仕上がり、丼からほろりと崩れ落ちてしまいそう。すっきりとした後味の甘めのたれと、魚沼産コシヒカリを使用した米の炊き加減も鰻の味を引き立てている。
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42枚ものかき揚げがのった巨大かき揚げ丼で知られる国立の深川つり舟だが、『穴子天丼』(1,200円)もなかなかの迫力。からっと揚がった穴子は、丼の2倍はあろうかという大きさで、淵に橋渡し状態。脂がのり、少し触れただけで崩れてしまうほどやわらかいので、別皿に移して食べ進めよう。飽きが来ないようにさつまいもや、かぼちゃなど、野菜の天ぷらがつくのも嬉しい。天ぷらはもちろん米もかなりの量なので、食べきる自信の無い人は少なめでお願いしよう。
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リーズナブルな価格で新鮮な海鮮料理が楽しめる渋谷の漁十八番では『十八番名物こぼれ寿司』(1,500円)を注文しよう。軍艦巻の上に乗るのは、いくら、うに、ネギトロ、蟹。「乗る」というより「覆う」という表現をしたくなるほどバランスを無視したネタの量のため、運ばれてきてもそれが寿司だと気付かないほどだ。当然ネタは余ってしまうので、本末転倒だが、別途おにぎりなどを注文すると良いだろう。
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はみ出しグルメ、というカテゴリーからは少し外れるが、ぜひ紹介したいのが新中野の梅寿司で食べられる『特上ちらし』(3,300円)。ネタはそのときどきで異なるが、ウニ、いくら、トロ、数の子、蟹などが惜しげもなく積み上げられたそのビジュアルは狂気を感じるほど。もちろん量だけでなく、品質も確か。食べ進めるとパフェのように次々と新たなネタが顔を出し、なかなか米に辿り着かないが、慌てずにひとつひとつのネタを味わって欲しい。
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