グルガオン『伝統のバターチキン』
2010年05月31日 (月) 掲載
カレーに使われるスパイス、例えばジンジャー、ターメリック、カルダモン、ナツメグ、シナモン、クローブなどは、発汗作用で新陳代謝を高め、食欲を増進させる作用などが共通している。その上、胃腸の働きを高めて疲労を回復する力まであるのだから、寒暖の差が激しく体力を奪われがちなこの季節に、積極的に食べたい料理のひとつだ。家庭のカレーやタイカレー、欧風カレーなど、種類もたくさんあり好みも分かれるところだが、ここではインドのチキンカレーにこだわり、老舗から激戦区までの5店舗を紹介する。
カジュアルに北インド料理を味わえる同店では、伝統料理をベースにした『伝統のバターチキン(1470円)』がおすすめだ。国産のひな鳥を使用したタンドリーチキンをトマトベースのルーに惜しげもなく投入し、フェネグリークリーフとも呼ばれるドライハーブ『カスリメティ』を配合したスパイスを使い、辛さをおさえながらクリーミィなコクを出している。ガーリックナンでシュレットチーズを包んだチーズクルチャと一緒に楽しんでほしい。
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日本の米に合うサラサラのルーに、じゃがいもが丸々2つと、鶏肉がごろごろと入った看板メニューのチキンカレー(850円)がおすすめだ。鶏ガラと牛スジ、そしてキャベツや玉ねぎ、人参、生姜などの野菜をたっぷり2時間ほど煮込んだスープは、動物系のコクに野菜の優しさが広がり、香辛料の邪魔をしない透明感のある仕上がりだ。さらにリンゴやマンゴーの果物を使うことでほのかな甘みもプラスされている。とはいえ、一口食べれば、結構辛い。辛いのだが止まらない。お皿たっぷりに盛られたコシヒカリが、あっという間にルーと絡まり喉を滑り込んでいく。具のじゃがいもが大きめなのは、そんな辛味の引き立つルーとじゃがいもの甘みがマッチするとの考えからだ。
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約25種類もある豊富なカレーからタンドール料理まで、日本人が馴染みやすい南インド地方を中心としたメニューを展開する。おすすめはディナーセット(Aセット)で、骨付きとキーマという2つのチキンカレーに加え、タンドールチキンやシークカバブまで味わえる嬉しいひと皿だ。骨付きチキンカレーは、スパイスを凝縮させ、鶏だしと玉ねぎで煮込んだサラサラのルーが特徴。勢いよく辛さが引き立つのに後を引かない爽やかな口当たりの理由は、ホールスパイスを多めに使っているから。こちらはぜひ、ご飯とともに食べてほしい。対して、グリンピースと鶏挽き肉を合わせたキーマカレーは、食べやすさを重視した柔らかな仕上がり。辛さの中にも、鶏挽き肉が持つさっぱりとした味わいが、日本人の舌に合う。そして、約400度にもなるタンドールで炭焼きされたタンドールチキン。ジューシーな旨味がつまった肉の塊は、骨を持って一気にかぶりつきたい。
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訪れた客の90%以上が注文するのは看板メニューの『ムルギーランチ』。約7時間かけ、持ち上げるとホロホロと崩れそうなくらいにまで柔らかく煮込んだ鳥の骨付きモモ肉に、マッシュポテトとボイルしたキャベツが盛りつけられたボリューム満点のひと皿。肉と野菜、そして岩手産の米を使用したターメリックライスをスプーンで混ぜて食べてほしい。全ての食材を混ぜることで、スパイスの利いた辛めのルーに野菜やご飯の甘さが溶け合い、相乗効果で味わいが増す。ランチと名付けられているが、昼夜注文することができる。
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北インド料理の定番、バターチキンのカレーがおすすめだ。タンドール釜で焼いた骨なしチキンを、見た目も鮮やかなトマトベースのルーで煮込んでいる。ハチミツを使っているため、トマトの酸味と一緒に、ほんのりと甘みもある。また、調理過程でほぼ油を使っていないので、美味しいのにとてもヘルシーで、女性にも嬉しい一品だ。
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