アートマーケットの開拓

『ART FAIR FREE』でお気に入りを探す

アートマーケットの開拓

アートフェアという言葉を聞いたことがあるだろうか。画廊やギャラリーごとに作家の作品を展示するブースを出展し、アートコレクターや好事家などに作品を売買する、いわば見本市のようなものだ。数億円もするピカソの絵はともかく、若手作家の小さいサイズの作品でも数万円の値がつく場合が多いため、アートを所有するという楽しみ方ができるのは一部のお金持ち、普通はケースに陳列された作品を鑑賞するだけ……というのが実際のところ。アートにはこうした“制限”が多いのだ。

4月2日からはじまる『ART FAIR FREE』は、アート作品と鑑賞の楽しみ方にまつわる面倒な“制限”を取り払い、作品と自由に向き合えるイベントだ。そのために変わった仕掛けを用意している。まず、展示作品に作家名が書かれていない。つまり名前だけで良し悪しを決める先入観を失くすのだ。次に、作品を気に入って欲しくなった場合は、作家にメールを出し、お金ではなく自分の持っている“何か”との交換を申し出る。作家はそのメールの内容を見て、どれと交換するかを決める、というもの。“何か”は身の周りの持ち物でも構わないし、ひょっとしたら、その作品が自分にとってどれだけ素晴らしいか、という熱意だけで作家の気持ちが動くかもしれない。

余計な情報に惑わされず自分のセンスで選んだ作品が、お金ではない“何か”との交換で手に入る。こうしたやり取りをすることで、イベントの後もあなたと作家の交流が続くかもしれない。作品価値を決めるのはあなた次第。まずは作家にメールを出すという軽い一歩から、アートの楽しみ方が無限に拡がる。参加アーティストは、EY∃、遠藤一郎、勝正光、栗原森元、竹内公太、武居功一郎、原田賢幸など50組以上。

場所:VACANT(ヴェニューはこちら
日程:2010年4月2日(金)から4日(日)
時間:フェア 2日、3日12時00分から21時00分
   パーティ 4日 17時開場、18時スタート
ウェブ:artfairfree.com/aff/

テキスト 岡澤浩太郎
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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