2010年12月22日 (水) 掲載
今年も残すところあとわずか。クリスマスが過ぎればすぐに年越しとなる。ここでは、新年に向けた初詣のプランを提案したい。神社や寺にただ足を運ぶだけでなく、参道や近隣に並ぶ老舗の名品を手に取り、ぜひ味わってほしい。
神田明神といえば、やはり参道入り口に店を構える天野屋の『明神甘酒』だ。米と糀だけで作り上げた甘酒は、ほんのりとした甘み、そして酸味が味わい深い。夏は冷やした甘酒も提供している。店舗は向かって左手側が喫茶、右手側では土産品などを販売している。大晦日から元旦にかけては、年越し営業をしている。
大己貴命(だいこく様)、少彦名命(えびす様)、平将門命(まさかど様)を祭神としており、江戸東京に鎮座して1300年近くの歴史をもつ。日本三大祭のひとつとされる、神田祭でも知られる。元旦は0時より開門。ふるまい酒(樽酒)と餅つきが行なわれる予定。
梅で知られる湯島天神の近く、湯島駅を出てすぐの場所にある和菓子販売と喫茶の店、つる瀬。小豆あんがたっぷりと入った名物の豆大福をはじめ、季節の和菓子や、弁当、雑煮なども扱う。だがここで味わってほしいのが、むすび梅だ。おこわに、梅干し、大豆、切り昆布を合えたもの。素朴だが上品な味わいだ。
湯島天満宮、通称湯島天神は、学問の神として知られる菅原道真公を祀っている。そのため、多くの受験生や修学旅行生が訪れるスポットとなっており、合格祈願の絵馬はいつでも大量にぶら下がっている。
浅草の仲見世一帯には名物が多いが、その中のひとつが、安政元年(1854年)に創業した老舗の茶屋、梅園のあわぜんざいだ。創業から続く同店の代名詞ともいえるメニューで、もっちりとした食感の餅きびと、あっさりしたこしあんのバランスが絶妙な逸品。
都内最古の寺院。本尊は、多くの仏の中で最も慈悲深い観世音菩薩で、示現から今日までの間、1400年にわたって人々を救ってきたとされている。1945年の東京大空襲の被害で二天門と伝法院などを残して炎上してしまったが、本堂や五重塔などは戦後に再建され、現在に至る。元日の0時には鐘楼で除夜の鐘が打たれ、それを合図に本堂内陣の宝前で新年特別祈祷が始まる。
下町の天神さま、亀戸天神といえば、1805年(文化2年)に創業した船橋屋のくず餅だ。京菓子などに比べ派手さはないが、しっかりとした食感の餅と、黒糖蜜、そしてきな粉の三位一体となった絶妙な味わいは、ここだけのもの。また、船橋屋こよみ 広尾店など、創作カフェも運営している。 2014年12月31日(水)は18時まで、2015年1月1日(木)、2日(木)、3日(木)は7時00分~18時00分(イートインはL.O.8時~17時)の営業となる。
菅原道真公を祀っており、下町の天神さまとして広く知られている。春には梅や藤、秋には菊と四季折々の花が咲くため、「花の天神さま」とも呼ばれる。境内には、約200本の梅の木(紅梅50本、白梅150本)があり、早いものは正月ごろから咲き始める。なかでも、ひとつの木に紅梅と白梅の花が咲く『五賢の梅』 は一見の価値あり。元日は『歳旦祭』として、氏子の平安を祈願する祭事が行われる。大太鼓が打ち鳴らされ、本殿の扉が開き、神楽殿ではお囃子が奉納される。
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向島の一帯に点在する七福神を祀った神社や寺、それらはまとめて隅田川七福神と呼ばれている。その中のひとつ、長命寺の近くにあるのが、多くの文人にも愛されてきた言問団子。江戸時代末期に創業した和菓子店で、名物は、店名にもなっている言問団子だ。小豆あん、白あん、みそあんの3色が1セットで、イートインは3個(緑茶付)で630円、折り詰めは6個入り1,260円から販売。2015年も、元日から営業している。
隅田川東岸に並ぶ神社や寺に祀られている七福神の総称。三囲神社(恵比寿神・大国神)、弘福寺(布袋尊)、長命寺(弁財天)、白鬚神社(寿老神)、向島百花園(福禄寿尊)、多聞寺(毘沙門天)となっており、古くから七福神巡りのスポットとして親しまれている。七福神の御開帳は元日より7日間となっている。
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