2014年02月05日 (水) 掲載
神社や寺院に訪れた際、つい足が向くのが札所。数百年と続く歴史を継承しながら、時代の流れを汲むデザインやアイデアに富んだお守りを見つけるのも、参拝に訪れるひとつの楽しみだ。厄除、良縁、商売繁盛……願いの数だけご利益の数があるかのごとく、東京だけで探してみても実にさまざまなお守りが存在する。次に神様、仏様の元へ出向いた時には、注意深く札所を眺めてみて欲しい。
グラフィックデザイナー、浅葉克己がデザインを手掛けたスタイリッシュなお守り。「運を守る神」として信仰されている神社の境内には、お守りに施されているものと同じデザインが彫られた石の彫刻『LOVE神社』が奉納され、この彫刻の前で写真を撮ったカップルには、幸せが訪れると謂われる。
縁結びにゆかりの深いパワースポットとして、特に女性の参拝客で賑わいを見せる東京大神宮で授与されている、鈴蘭をモチーフにした人気のお守り。「幸福が訪れる」という花言葉を持つ鈴蘭。鈴がついた2つの鈴蘭は、叶結びで結ばれており、2つの鈴の音が重なりひとつの響きになる時、2つの心もひとつとなり思いが成就するよう願いが込められている。
江戸時代からの伝統的な玩具であり、昔は9月の例祭『だらだら祭り』でしか手に入れることができなかった縁起物。鮮やかな藤が描かれた3段の木箱が紐でくくられており、揺らすとコロコロと愛らしい音がする。名前の由来には諸説があるが、“千木”が“千着”に通じるところから、着物が増え良縁に恵まれることを願って、女性が箪笥に収める習慣があるという。または、天井に吊っておき、雷が鳴ったときに中に入っている豆を食べると雷除けになるとも。
朱塗りの社殿と、春に咲き誇るつつじで知られる根津神社で授与されているお守り札。長さ15センチ程の薄い板に、正月は松、2月は梅、3月は桃と、月を象徴する花木が描かれている。室内に飾ることで、邪気を払い清浄を保ってくれると謂われる。当月分以外の御札も購入可能だが、できるなら毎月参拝して1枚ずつ集めたい。誕生日の贈り物や、海外へのお土産にも最適なのでは。
700年を超える歴史を持つ一方、2010年に建築家、隈研吾の監修によりリニューアルされ、ガラス張りのモダンな社殿に生まれ変わった神楽坂にある赤城神社。ここで授与されるのが、原作者、水木しげるも公認の『ゲゲゲの鬼太郎』のお守りだ。本人がゲゲゲの鬼太郎初のアニメ化の際、同地に成功祈願に訪れたことをきっかけに生まれたという。鬼太郎のちゃんちゃんこをモチーフにデザインされた厄除けのお守りのほか、目玉のおやじの開運守り『目玉のオヤジのお守り』もある。
きれいな和紙に金色の大黒様が描かれた御札は、『年の初めの甲子(きのえね)の日に、枕の下に大国主神を入れて眠って見た良い夢は正夢になる」と、信じられていたことに由来する。現代では受験、就職、病気回復、商談の成立といった大切な日の前日に行う願い事にも、ご利益をもらえるそうだ。大切なのは願い事をしっかりと定め、願いながら御札に書き記すこと。そして夢を見たら、御札を持って神社へ報告しに訪れよう。夢が正夢になるように祈願してくれる。
かつて、高台にそびえる神社から富士見ができたことにちなんだ『富士見開運守り』は、パステルカラーのブルーとピンクの2種類。富士山に見たてた末広がりなデザインは、持っているだけで開運に導いてくれそうだ。
宝くじの当選祈願でも知られる芝大神宮には、商売繁盛と千客万来を祈念した『商い守』がある。たっぷりとしたふくらみがある黒い錦袋に“商”と一文字だけ入ったお守りはかなりのインパクトがあるが、“黒生地”転じて“黒字”の意味を表している。また、白い『商い守』もあり、こちらは“白星・土つかず”の意。黒白共に、特に営業職の男性に人気がある。
近年では都内有数のパワースポットとして、さらなる注目を浴びる明治神宮。ここにはとても珍しい形をした『学業成就守』がある。紙の箱を開けると、そこには小さな神棚が納められているのだ。教育勅語により、日本の勉学と人徳教育の基盤を築いた明治天皇と、明治神宮御苑に満ちるパワーが込められている。
学問の神様として知られる、菅原道真公を祀る湯島天神。同地で授与される中でも、特に人気のあるランドセルをモチーフにしたお守りは、小さくてかわいらしく、キーホルダー感覚で身に付けたくなる。色は赤と黒から選べる。そのほか、受験生へは格言が印字された『学業成就鉛筆(600円)』を贈ってはいかがだろうか。
空の交通安全にご利益がある『飛行護』は、ピンク、赤、青とカラーバリエーションもあり、荷物につけてもアクセントとなりそうだ。飛不動尊は創建以来「旅人の守り本尊」として広く信仰されており、旅行安泰や飛行安泰にご利益があると航空関係者の間では知る人も多い。「よく飛ぶように」という願いを込めた『ゴルフ護』もあわせチェックを。
近年、外国人の拝観も非常に多いという増上寺の札所には、英語での案内表示も充実。この『旅行安全御守』にも"CHARM HAPPY TRAVEL"と英語で書かれており、海外へのお土産として買い求める人も多い。
眼病平癒で有名な新井薬師 梅照院で授与される小さな鈴が付いた絵馬。「め」と、逆さ文字になった「め」が描かれた絵馬の裏には、「眼病平癒」、「家内安全」、「学業成就」、「厄除開運」と書かれている。色は赤と紫の2色。病気平癒の願いを込めたかわいらしい巾着型の『巾着御守(500円)』も人気が高い。
女性の誰しもが願う、いつまでも美しくあるよう祈りが込められたお守り。因幡の白うさぎがデザインされたお守りは、よく見るとウエストにくびれがある。ネイリストやエステティシャンなど、美容に関係する職業に携わる人にもおすすめしたい。
愛玩動物の健康長寿にご利益があり、ペットと一緒に初詣をできることでも知られる市谷亀岡八幡宮で授与されている、カプセルタイプのペットのお守り。カプセルの中には電話番号や住所を記入できるメッセージカードを挿入することができ、迷子札としても活用できるのがポイントだ。大きさは大・小、色は金・銀とあるが、値段はいずれも2,000円。縁起の良い物とされる鈴から由来し、災いからペットが守られるように『百守鈴』と名付けられた。
コンピューターウィルスなどからパソコンを守るための『IT情報安全守護』。人の力では及ばないパソコンの不具合の悩みが無くなるよう願う人は、この御守りシールをパソコンに貼り、願掛けしてみてはいかがだろう。
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