東京、無料で除夜の鐘がつける20カ寺 2013

煩悩を吹き飛ばし、厳かな気持ちで新年を迎えよう

東京、無料で除夜の鐘がつける20カ寺 2013

1年の最後は、鐘の音で邪念を払い、すっきりとした気分で新年を迎えよう。過ぎゆく年を惜しみながら1年の最後を締めくくり、新年を迎える行事、除夜の鐘。除夜の鐘とは、大晦日の深夜から鐘をつきはじめ、仏教において言われる、人間にある肉体的な欲望、精神的な欲望、他人に対する怒り、執着など108の煩悩を振り払うための催し。寺院によっては、108回にこだわらず、参拝者全員に鐘をつかせてくれるところもある。こたつで暖をとり、テレビから流れる鐘の音を聞きながら年を越すのも良いが、今年は自分自身で鐘を撞きに出かけてみるのはどうだろうか。大晦日の夜、ひんやりと澄んだ空気に鐘を撞けば、響き渡る鐘の音に邪念は消え、清らかな気持ちで新しい年を迎えることができるだろう。

ここでは、大晦日に一般の人でも無料で除夜の鐘を撞くことができる東京の寺院20カ寺を紹介する。事前に整理券などを配布する寺もあるので、確実に除夜の鐘をつきたい場合は、事前確認のうえ、足を運ぼう。

築地『築地本願寺』

京都にある浄土真宗本願寺派本願寺の別院。建築家・伊東忠太が設計した本堂の建物は、インド様式の石造りで、ライトアップが非常に美しい。本尊は聖徳太子の作と伝えられている。築地本願寺の鐘をつくことができるのは、1年で大晦日だけとなっている。

参加方法:12月31日23時から行われる法要の参拝者に整理券が配布され、法要後に鐘を撞ける

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高幡不動『高幡不動尊金剛寺』

新選組ゆかりの地、土方歳三の菩提寺で、関東三不動のひとつに挙げられる。本尊の丈六不動三尊は、総重量1100キロを超え、日本一と伝えられる巨像で、国の重要文化財に指定されている。

参加方法:1月1日0時より先着108組が無料で鐘を撞ける(昼ごろから配布が予定されている整理券をもらう必要あり)

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池上『日蓮宗大本山 池上本門寺』

今からおよそ七百数十年前、日蓮聖人が弘安5年(1282)年に61歳で入滅(臨終)した霊跡。法華経の教えを伝えるために、仏法に耳を傾け、静かに経文を書き写して心の安らぎを得る『法話と写経の会』や、一泊二日の修行体験で、心の塵を洗い流す『洗心道場』など、さまざまな体験を行っている。

参加方法:最初の8回は僧侶が撞き、先着600名が6名1組で残り100回を無料で撞ける(23時~整理券配布)

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西新井『西新井大師 總持寺』

真言宗豊山派の寺で、西新井大師の通称で親しまれている。弘法大使がたちより、悪疫流行に苦しむ人々を救おうと祈祷を行い、枯れ井戸から湧き出た水 によって癒したと伝えられている。

参加方法:2014年1月1日0時より、並べば全員、人数制限なく無料で撞ける

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西新井大師『唯心山 了然寺』

新井薬師から数分歩いた、川沿いにある寺。上杉謙信の家老職の発心により、戦国時代に直江津で創建され、1926年(昭和元年)にこの地へ移転した歴史を持つ。建物の上にある鐘撞き堂は、西武線の電車内から見ることも出来る。

参加方法:12月31日23時30分~1月1日24時30分頃まで全員無料で撞ける

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新高円寺『堀之内 妙法寺』

厄除けのお寺として、江戸時代から大勢の参拝者が訪れる寺院。境内には、仁王門、鉄門、御成の間、祖師堂など、東京都指定文化財や国指定重要文化財 に指定されている建造物がある。仁王門の左右に安置される金剛力士像は、徳川四代将軍家綱公が寄進したとされている。正月三が日の3日間は、福を招くとされる小槌『“やくよけ招福”打ち出の小槌』で『鐘楼の大鐘』をつくことができる。

参加方法:1月1日の0時~2時頃まで、並べば全員、無料で撞ける

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本蓮沼『寳勝山 南蔵院』

板橋の中山道沿いにある寺。江戸時代初期の創建と伝えられる。境内には「板橋十景」にも選ばれている八重紅枝垂桜があり、「櫻寺」としても親しまれている。毎年、4月8日の「花まつり」を中心に桜の見ごろに合わせたて様々な行事が催される。

参加方法:1月1日0時より先着順で全員無料で撞ける

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池袋『威光山 法明寺』

池袋駅から歩いておよそ15分という場所にありながら、都心とは思えない静けさが広がっている寺。江戸時代から桜の名所としても知られている。梵鐘には、算盤や、天秤など珍しい文様が描かれており、東京都の重要文化財に指定されている。

参加方法:1月1日1時30頃まで、誰でも無料で撞ける

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新宿『明了山 正受院』

新宿の靖国通り沿いにある寺。文禄3年(1594年)に創建された古刹で、咳止めにご利益がある木造の奪衣婆(だつえば)像が安置されているほか、針塚があり、毎年2月8日の行事『針供養』には多くの人が訪れる。また、境内にある梵鐘は第二次世界大戦時に金属供出されたものの、戦後、アメリカのアイオワ州立大学内で発見され、昭和37年(1962年)に本寺院に返還されたという歴史を持つことでも知られている。

参加方法:12月31日11時45分から並べば無料で鐘を撞ける

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新宿『護本山 天龍寺』

新宿三丁目駅のそば、明治通り沿いにある寺。1591年(天正19年)に起源を持つ。境内にある時の鐘は1700年(元禄13年)牧野成貞により寄進されたのが始まりで、現在の鐘は1767年(明和4年)の鋳造で3代目にあたる。寛永寺、市谷亀岡八幡宮の鐘とともに江戸三名鐘と言われ、新宿区の有形文化財に指定されている。

参加方法:1月1日0時から並べば無料で鐘を撞つける

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四谷三丁目『萬亀山 東長寺』

外苑西通り沿いにある、1594年(文禄三年)からの歴史を持つ寺院。明治の火災、東京大空襲で焼失され、現在の姿に再建された。伽藍は、開創400年記念事業として1989年(平成元年)に建立したもの。

参加方法:12月31日23時~の歳末法要が終わり次第、並んだ人が鐘を撞ける。志納を納めよう。

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麻布十番『麻布山 善福寺』

麻布十番駅近くにある1000年以上の歴史を持つ寺院。平安時代に弘法大師が真言宗を関東一円に広めるため、開かれた。境内には樹齢推定700年のイチョウの木があり、 国の天然記念物に指定されている。

参加方法:1月1日の0時~2時頃まで人数制限がなく、並べば全員、無料で鐘をつける。

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白金台『普門山 慈眼禅寺』

桜田通り沿い、三田中学校のそばにある寺院。約400年前、安土・桃山時代の後期に建立されたと伝えられる。『慈眼』とは、観世音菩薩の慈しみの眼の意。定期的に坐禅会や写経会を開いていることでも知られている。

参加方法:読経が行われる23時40分~1月1日0時30分頃まで、並べば誰でも撞ける

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青物横丁『海照山 品川寺』

品川寺(ほんせんじ)の鐘、大梵鐘は、何らかの理由によって海外に持ち出されたものがスイスのジュネーブで見つかり、昭和5年に返還されたもの。“鐘”が 返ってきたことと“金”をかけ、「金がかえってくる」とし、縁起をかついで鐘をつきに来る人も多い。境内では23時から、古いお札やお守り、1年間使った生活道具を火にくべて新年の幸せを 祈願する『おたきあげ』も行われる。

参加方法:僧侶の読経中、希望者が全員参加できるよう、何人かで108回鐘を撞く。帰りには『かねもち』のご供養がある。

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表参道『大本山 永平寺別院 長谷寺』

表参道から六本木方面に少し歩いた場所にある寺。麻布大観音としても知られる。この地が『渋谷が原』と呼ばれていた頃からの歴史を持ち、江戸時代には江戸33観音霊場の22番札所となり、多くの信仰を集めた。高さ三丈三尺(約10m)、木造として国内最大級の大観音像が安置されている。

参加方法:1月1日1時頃まで、全員無料で撞ける

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代々木上原『雲照寺』

代々木上原駅のほど近く、西原3丁目にある東寺真言宗の寺院。東京三十三所観世音の12番目に登録されている。石の階段をのぼると、江戸時代に民間信仰対象とされた石碑がある。青面金剛(しょうめんこんごう)、天邪鬼(あまのじゃく)、三猿(さんざる)などの絵とともに、寛文12年(1672年)の年号が刻まれている歴史あるものだ。隣接している雲照寺仏教会館では、区指定有形文化財に指定された観音立像と絹本著色仏涅槃図を見ることができる。

参加方法:1月1日0時より、並べば誰でも撞ける

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豪徳寺『大渓山 豪徳寺』

ゆるキャラ『ひこにゃん』のモチーフとなった招き猫発祥の寺。世田谷の領主であった井伊家の江戸の菩提寺で、東京都指定史跡である、井伊直弼の墓がある。そのほか、境内には、三重塔や右手を上げている招き猫が並び、秋は世田谷区の中でも有数の美しい紅葉を見せる。

参加方法:1月1日1時30分頃まで、無料で撞ける

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清澄白河『法苑山 浄心寺』

清澄庭園と現代美術館の中間に位置する寺院。江戸時代に盛んであった江戸にある10ヶ寺の日蓮宗寺院を参拝して(日蓮)のご利益にあずかろうとする、江戸十祖師のひとつで、随一の名刹とされる。近年は、本堂を舞台にプロジェクションマッピングを用いた新しい「四谷怪談」をなどのイベントも実施されている。境内の梵鐘は1861年(文久元年)に鋳造されたもので、その秀麗な意匠から江戸時代の梵鐘の逸品と言われている。

参加方法:住職や寺の関係者が鐘をついた後、一般参拝客が無料で鐘を撞ける

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金町『業平山 南蔵院』

金町にある天台宗の寺院。院内には大岡裁きで有名となった『しばられ地蔵』が祀られており、この地蔵に荒縄を巻いて願をかけると願いが叶い、願いが叶った際には縄を解くという風習がある。

参加方法:並んだ人は全員無料で鐘をつける。先着108人にはケーキの振る舞いもあり。(12月31日の22時30分から番号札配布)

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By タイムアウト東京編集部
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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