CRO-MAGNON×ROOT SOUL対談

渋谷のクラブROOMにて、リハーサル後のリラックス鼎談

CRO-MAGNON×ROOT SOUL対談

CRO-MAGNON

大竹重寿(ドラムス)、コスガツヨシ(ギター/ベース)、金子巧(キーボード)という3人からなり、ジャズ/ソウル/ファンク/ディスコから最先端のクラブミュージックまでを吸収したその音楽性が海外でも高く評価されているCRO-MAGNON。そして、彼らとも縁が深く、常に世界水準のソウルグルーヴをダンスフロアへと提供し続けているベーシスト/プロデューサーの池田憲一。池田のソロプロジェクトであるROOT SOULのファーストアルバムでも両者は競演していたが、2010年11月3日(水・祝)に恵比寿リキッドルームで行われる“Hennessy artistry Presents J-WAVE Gilles Peterson’s “WORLDWIDE SHOWCASE 2010”~Galaxy Session~”では、その世界観をよりスケールアップして披露することになった。


池田憲一/ROOT SOUL

そんな彼らのリラックスした鼎談をお届け。取材場所となったのは、彼らの拠点でもある渋谷のクラブ、ROOM。リハーサル後の4人にじっくり話を訊いた。

11月3日(水・祝)のセッションについてお聞きしたいんですが、今回はどんな感じになりそうですか。

池田憲一:今回は“Galaxy Session”っていうテーマが掲げられていて、プラネタリウムのライティングチームとのセッションでもあるんですよ。

大竹重寿:どうやら既存のシステムに囚われないプラネタリウムの新しいスタイルを作った人たちみたいで。

池田憲一:そうそう、フロアの天井に布を貼るって言ってたよ。今までの(プラネタリウムの)100倍の解像度があるらしくて。

コスガツヨシ:すごい量の星が見えるらしいね。

金子巧:そのためにステージ上の照明も最小限のものになるらしくて。

池田憲一:メンバーもホーンセクションがいたりIZPON(パーカッション)が入ったり。

大竹重寿:ものすごく豪華なインスト・ディスコバンドみたいな感じだよ。ウチらにしてみたら普段は基本的に3人だけでやってるから、こういう形でできるのは嬉しい。音が重なり合っていくから、やってる側もループ感が気持ち良くなってくる感覚があって。

そもそもCRO-MAGNONの3人と池田さんが初めて出会ったのはいつごろなんですか。

コスガツヨシ:(CRO-MAGNONの前身バンドである)LOOP JUNCTIONのころですね。池っち(池田)はROCKAKONGSっていうヒップホップのユニットをやってて。

金子巧:2001年ぐらいかな?

大竹重寿:LOOP JUNCTIONとROCKAKONGSで対バンになったんですよ。(ROCKAKONGSのほうが)ウチらよりも全然都会的だと思ったな(笑)。

池田憲一:そんなことはないでしょ(笑)。そのときに重くんが“何かやろうよ”って言ってくれたんだよね。それがなければ今の動きもないと思う。CRO-MAGNONにしてもLOOP JUNCTIONにしても、とにかく新しいことをやってて、みんなよりも常に先に行ってると思う。オレらのシーンを引っ張ってくれてるし、最初に会ったときから“自分たちが動かないと変わらない”っていう意識を持ってたと思うしね。

大竹重寿:うん、そのときは燃えてましたね。今も燃えてるけど。ただ、今思うと、日本に帰ってきて固くなってたかな、LOOP JUNCTIONの始めのころは。今はいい意味でだらしなくなってきた(笑)。基本的には変わらないんだけど、オレらにしてもSOIL&"PIMP"SESSIONSにしても個々のバンドの力が上がってきてると思う。そうじゃないと連合しても力にならないわけでね、そこは大人になったんじゃないかな。

池田憲一:オレも10年前は自分のソロをやってなかったしね。10年経てば結婚して子供もできて……いろいろ変わるよね。

コスガツヨシ:そうだよね。夢もまた夢となり(笑)。

大竹重寿:CRO-MAGNONの3人は15年ぐらい一緒なわけだし。オレ、自分の子供が大好きなんだけど、1日のうち5分ぐらいしか会えないからね。それ以外の時間はほとんどツヨシとタクちゃん(金子)と会ってるから(笑)。

CRO-MAGNONの3人は池田さんとセッションしてみてどうですか。

大竹重寿:池っちとはやりやすいんだよ。簡単に合わせられる。

コスガツヨシ:重なり合ったときに(普段とは)違うグルーヴが生まれてくるし、そこがおもしろいですね。

お互い共有してるものがあるからこそ?

全員:そうそう。

大竹重寿:毎月ROOMで“集い”っていうイベントをやってるんだけど、そこでしょっちゅうセッションしてるからね。同じ時間を過ごしてると、意識しないところでもグルーヴが合わさってくるんだよ。

コスガツヨシ:共通言語が増える感じですね。“あのときのあの感じをもう1回やってみよう”みたいな。

池田憲一:そうだね!どういうことを考えてるか、普段から話してるから。

では、CRO-MAGNONの3人から見て池田さんのベースの魅力はどういうところにあるんでしょう?

コスガツヨシ:男らしくて骨太なグルーヴですね、やっぱり。

金子巧:音が太いんですよね。

大竹重寿:この4人でベーシックなグルーヴを作っても、すごく自然に合うんですよ。趣味指向が近いから。たぶんツヨシがベースで池っちがギターでも成立すると思う(笑)。

池田さんはどうですか?

池田憲一:このメンバーで初めてスタジオに入って本格的にやったのが“SKY HIGH”っていう曲だったんですけど、ものすごく自然だったんですよ。今考えてもあのときの演奏はクオリティー高かったと思う。基本的にROOT SOULの演奏は足し算なんですけど、CRO-MAGNONは引き算な感じがする。

大竹重寿:メンバーが増えると自然に足し算になるよね。それが猛烈に楽しい。

ループの気持ち良さ倍増される?

大竹重寿:そうだね。グルーヴを作るのが楽になるんだよね、普段は3人でやってるから。

池田憲一:CRO-MAGNONのライブを観てていつも思うんだよ、よく3人であそこまでのグルーヴを作ってるなって。

池田さんはROOMに関わり出してから何年ぐらい経つんですか。

池田憲一:15年ぐらいかな。22(歳)のときにはいたから。長すぎだよね(笑)。ここはおもしろい人たちに出会える場所。それこそ今の音楽仲間はほとんどROOMで知り合ったぐらい。あと、音楽を取り巻く現状は年々厳しくなってるけど、ROOMに来てくれる人はみんな元気があってポジティブなんですよ。“集い”にもそういう空気感があるし。

大竹重寿:オレらにしたって、CRO-MAGNONを始めた時に沖野(修也/DJ、ROOMのプロデューサー)さんや佐藤(強志/ROOMのマネージャーでありDJ)さんが最初に反応してくれて、それが励みになったことは確かだね。そのころからオレらとROOMの癒着が始まってる(笑)。

コスガツヨシ:ROOMの存在は大きいですね。

大竹重寿:前回の“集い”とかヤバかったもんね。すんごい楽しかったよ! “集い”はすごく自由度が高い。DJはツヨシと佐藤さんがメインで、毎回選曲も音の出し方もすごくいいんだよね。DJがいい曲をかけると、みんなのセッションもすごく盛り上がるからね。

池田憲一:みんなのセッションもDJから影響を受けるからね。

相互作用でパーティー自体が上がっていく、と。

大竹重寿:そうそう。それでみんな帰れなくなっちゃう(笑)。

池田憲一:セッションだからうまくいかないときもあるんだけど、それはそれで“このへんでやめよう”みたいな感じになるし。それを言い合える状況があるのがいいんだよ、“集い”は。

大竹重寿:“集い”は純粋だよ。a.k.a 盛り場だから(笑)。

そういうパーティーもROOMだからこそできる?

全員:そうだね。

いい夜を共有することで絆が強まることもあるでしょうし、そういう繋がりがあるからこそできることもある?

コスガツヨシ:そうでしょうね。11月3日のセッションもそういう繋がりがあってこそ、だから。

大竹重寿:ま、なによりもドンチャン騒ぎが好きだからね(笑)。

池田憲一:ドンチャン騒ぎのなかでエネルギーを交換し合ってるところもあるしね。それによって次の日からまた頑張れるというか。

テキスト 大石始
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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