高円寺でしかできない50のこと

高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪、西荻窪で探索と発見を楽しむ

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高円寺でしかできない50のこと

高円寺でしかできない50のこと
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東京の23区の中でも特に個性的な区として名高い杉並区。「アニメタウン」としても知られ、ガンダムの生みの親、サンライズ社をはじめとする約70の制作スタジオを有している。杉並アニメーションミュージアムの存在は、アニメ産業が区の経済の柱を担っていることの証だ。また、商店街に活気があるのもこの区の特徴。多くの駅前にそれぞれ独特の色合いと雰囲気を持った商店街が存在している。本ガイドではクールな高円寺を中心に、阿佐ヶ谷、荻窪、西荻窪の面白いヴェニューを紹介。まずは各エリアの概要から見てみよう。

高円寺:アングラウンドな音楽シーンとヒップな飲食店やバーが立ち並ぶことで有名なエリア。8月に開催される阿波踊りの祭りは東京一。1年を通して「東京で最もクールな界隈」と自称している。
阿佐ヶ谷:カウンターカルチャーが花開いた60年代以降、様々なサブカルチャーのコミュニティがこの街を本拠地として選んできた。現在は多くのアニメスタジオが集まることで知られる。毎年ジャズフェスティバルが開催されるなど、洗練されたエンターテイメントシーンでも名高いエリア。
荻窪:東京でラーメンツアーをやるなら、このエリアを見落とすわけにはいかない。東京で最高のラーメン店のいくつかがこの街に店を構えている。歴史と文化の街としても知られ、大正から昭和にかけて多くの文化人たちに愛された。
西荻窪:杉並区の西の端に位置するこの静かな街では、風変わりな古道具店やスローな喫茶店、高級マンション、安い居酒屋などが奇妙に同居し、探索に飽きることがない。

1. 日本のインドをそぞろ歩く。

小さな飲食店が軒を連ねる、高架下通り。夜になると店々の灯りがともり、昼間とは違った雰囲気を醸し出す。高円寺らしい雑貨店や古本屋も点在。そぞろ歩けば、みうらじゅんが「日本のインド」と呼んだこの街の空気を味わえるだろう。
高円寺ストリート


2. 日本茶で健康になる。

「うまくて安い」がモットー。生産農家と組んで栽培方法や製法にこだわった、高品質の日本茶を取り扱っている。店主おすすめの深蒸し茶は、味、香り、コクが三拍子揃った美味しさ。
茶処つきじ


3. 変幻自在の貝料理に出会う。

貝好きにもそうでない人にもぜひ一度足を運んでもらいたい名店。全国から仕入れる貝は変幻自在に調理され、シンプルな貝料理もこの店にかかれば、特別な料理になる。日本酒も全国から仕入れており、利き酒を楽しむのもおすすめだ。
焼貝 あぶさん


4. 今夜は爆音を浴びる。

高円寺ライブシーンの中心的存在だったライブハウスが上階の火事により閉店した後、その意志を継ぎ誕生したのがここ。パンク、ハードコア、ノイズのバンドが昼夜舞台に立つ。息を吹き返したエネルギーを浴びに行こう。
東高円寺二万電圧

5. オタクと盛り上がる。

アニメソングを聴きながら、濃く熱いトークやゲームなどで盛り上がりたいオタク達にとって、この店は小さな楽園だ。アニメ、特撮、ゲーム、おもちゃ、何でもあり。店内を埋め尽くすフィギュアやDVD、漫画の熱量に圧倒されるが、同店の一番の魅力は店主にある。好きなキャラクターを告げれば、知識豊富な店主がバーテンダーとなって、そのキャラクターをイメージしたドリンクを作ってくれる。
44Sonic

6. 最上級の蕎麦をすする。

石臼挽きの自家製粉にこだわり、独自の石臼で粗く挽かれた蕎麦は、蕎麦本来の味と香りを存分に楽しませてくれる。中庭を臨むことのできる店内にはテーブル、座敷のほかに個室もあり、様々な用途で使える。
本むら庵

7. 手縫いのビスポークを注文する。

広告代理店勤務から靴磨きを経て靴作りの世界に転向した、異色の職人が開いた靴店。木型から精巧に作るオーダーメイドの革靴のほか、靴や鞄の修理、オリジナルの革製品を扱う。コーヒー好きなら、美しい革製のコーヒーカップホルダーもぜひチェックしたい。
天草製作所

8. 最高のどら焼きに酔いしれる。

購入客がひっきりなしに訪れる、老舗の和菓子店。キュートなうさぎの袋に入った、最高のどら焼きのほか、季節の和菓子も揃う。店で食べたい人は、天にも昇るようなこし餡のあんみつをぜひ味わってほしい。
うさぎや

9. こけしと一緒に紅茶を飲む。

紅茶とこけしとは、だいぶ型破りな組み合わせだが、イギリスで出会った美味しいミルクティーの感動と、日本が誇る郷土玩具の魅力を伝えたいという店主の思いは静かに熱い。こだわりの紅茶とスコーン、全国各地から集められた愛らしい郷土玩具は、店主の愛情のもと、小さな店内で不思議なハーモニーを奏でている。
西荻イトチ

10. パーフェクトな焼肉を味わう。

メニューの中で最高の料理はシャトーブリアン。霜降りの美しい肉が、手慣れた料理長の手でじわじわと完璧に焼かれていく。肉をライスの上に乗せ、特製のたまり醤油を注いで味わってほしい。
SATOブリアン にごう

11. 古本を肴に呑む。

この店は本が買える古書店であり、同時にバーでもある。古本好きも、美味しいつまみを肴に飲みたい人も、一度に満たしてくれる不思議な店だ。個性溢れる店主が作るのは、様々な小説や随筆からインスピレーションを得た「文士料理」。原稿用紙に毎日手書きされるメニューはたとえば、檀一雄著『檀流クッキング』のレシピをもとにした、おからと魚のすり身で作る『大正コロッケ』といった具合だ。
古本酒場 コクテイル書房

12. 昭和の世界に泊まる。

「西郊ロッヂング」と描かれたドーム型屋根が目印の、賃貸住宅に隣接した旅館。国の登録有形文化財にもなっている、歴史ある建物だ。館内は洋風の下宿を和風に改装しており、和洋折衷の独特な雰囲気。『輪るピングドラム』や『アイドルマスター』といったアニメシリーズにも登場している。
旅館 西郊

13. ラーメンの王道を再確認する。

1949年創業の老舗が提供する一杯は、シンプルな醤油味の中華そば。スープは鶏がらと魚介のだし、少しだけ濃い目の醤油の香ばしさやコクが絶妙に混ざり合った優しい味だ。毎朝作られているという自家製麺は、プリっとした縮れ麺。創業時からの王道の美味しさを守り続けており、これぞ日本のラーメンと言いたくなる、伝統の味が楽しめる。
春木屋 荻窪本店

14. 荻窪で紅葉狩りする。

音楽評論家、大田黒元雄の屋敷跡地に開園。回遊式日本庭園として整備されており、白い御影石を敷いた園路、大きなイチョウ並木や池など、のんびり散策したい見所が多い。秋には紅葉スポットして多くの人が訪れる。
大田黒公園

15. 職人技のラテを楽しむ。

店内に入ってまず目に入るのは焙煎機。メニューはラテとモカ、エスプレッソにレギュラーコーヒーのみ。ラテはふわっとしたタバコのアロマを髣髴させる、ほろ苦い泡に覆われており、その泡はミルクに消えていくようなことはない。スタッフにおすすめの豆を聞いてみよう。
Coffee amp.

16. さつま揚げは揚げたてを買う。

1936年の創業以来、家族で老舗の看板を守り続けており、昭和の懐かしさを残す店頭には、揚げたてのさつま揚げをはじめ、かまぼこ、ちくわなどがずらりと並ぶ。店主が築地で仕入れてくる新鮮な魚を使った手作りの練り物は、保存料を一切使わない「安心の味」がモットー。肌寒い季節には湯気を上げるおでんを求めて、買い物客が次々と足を止める。
蒲重蒲鉾店

17. 高円寺で宝探しする。

古い包装紙やノートなどの紙製品や文房具を主に取り扱っているが、この店が真の輝きを見せるのは、不思議な「ガラクタ」コーナーにおいてかもしれない。古い薬袋や値札、便箋、スタンプなどがずらりと並び、現代製品と思いもよらない調和を生み出している。
ハチマクラ

18. 絶品の刺身で飲み明かす。

元々は荻窪駅前で長らく営業していた老舗の大衆焼鳥屋だが、移転後は北海道直送の新鮮な海鮮メニューを出すようになった。東京ではなかなか食べられない鮭児やホッケの刺身など、上質な魚介料理をぜひ味わいたい。
鳥もと 本店

19. 武蔵野の温泉に浸かる。

開放的な露天風呂や、炭酸風呂、ジャグジーなどバラエティに富んだ風呂が楽しめる温泉施設。追加料金を払えば、溶岩浴や岩盤浴などのヒーリーングゾーンを時間無制限で利用できる。館内着やタオルの貸し出しは入館料に含まれているので、手ぶらで気軽に立ち寄れるのが嬉しい。
武蔵野温泉 なごみの湯

20. ファストファッションに抗う。

戦前に建てられ、改装自由となった建物に、古着のリメイクアイテムなどを扱うアパレルショップやギャラリー、アーティスト集団Chim↑Pomのショップ兼オフィスが入居している。ファストファッションが台頭し、没個性化する昨今のファッション界に抗うように、自由奔放な輝きを放つ品々は、国内外のファッション好きを魅了し、ハイブランドのデザイナーやレディー・ガガらも宝探しに通うという。
キタコレビル

21. ユニークなヴィンテージを物色する。

セレクトセンスの良さでファンを増やし続けている、古着激戦区の隠れた人気店。「即興=形式による制約よりも知覚を優先とする創造の源流」をコンセプトに掲げる。ジャンルにとらわれず、潜在的な感覚に従って服をセレクトしてほしいというオーナーの思いが込められた空間だ。商品は1920~90年代と幅広く、中には明治時代のヴィンテージアイテムも。
即興

22. アートでくつろぐ。

一軒家を改装して作られた空間で、毎月新しい展覧会を開催しており、奥のカフェではコーヒーや紅茶を飲みながらくつろげる。晴れた日は散歩の途中に、雨の日は雨音を聴きながら、ゆったりと静かな時間を過ごしたい。
みずのそら


23. 海外コミックスを読み耽る。

アメコミファンだった店主が、当時まだ日本では刊行が少なく値段も高価だった海外コミックスの邦訳本を集め、手軽に読める場所を作りたいという思いから開店した漫画喫茶。邦訳本を中心に欧米のコミックスを随時仕入れているほか、翻訳家から譲り受けたという貴重な英語版作品も多数所蔵。現在は『アメ懇』という懇親会を定期開催しており、初心者とベテランファンとのコミュニケーションの場も提供している。
ACBD


24. 銭湯でローカルに混じる。

地元住民の憩いの場となっている、昔懐かしい老舗銭湯。男湯と女湯それぞれの壁には富士山が描かれている。桶は『ケロリン』。 湯の種類が豊富で、自然素材を使ったミルク風呂や、日替わりの香り湯、岩盤温泉にシェットバスなどが楽しめる。水風呂もあるので、温浴と冷浴を交互に行って血の巡りを促すのが小杉湯流の健康法だ。
小杉湯


25. アニメタウンの聖地で遊ぶ。

フィギュア工房、コスプレ衣装のオーダーメイド店、専門学校のサテライト教室、キャラクターグッズのショップ、スタジオ、イベントスペースを併設したカフェなど、アニメやマンガ関連の様々なショップと施設が入居する。アニメタウンの聖地とも言える杉並区らしい場所だ。
阿佐ヶ谷アニメストリート

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テキスト タイムアウト東京編集部
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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