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外苑西通りの一本裏手にある稲荷神社。徳川2代目の将軍秀忠が、地鎮のため勧請したのが始まりとされる。当時の広尾周辺は萩の名所であり、萩の花が地を舐めるように咲き乱れていたことから、ハギナメ稲荷との俗称がついた。境内はこじんまりとしているが、よく手入れされており、出勤前に手を合わせていく人も多い。現住所は南麻布であるが、鳥居や灯篭の刻印から、この地がもとは『廣尾』に属していたことがうかがえる。
見逃せないのは、高橋由一によって描かれた拝殿天井の墨龍図だ。いち早く本格的な油絵技法を習得し、日本最初の洋画家とされる由一だが、もともとは狩野派を学んでおり、1847年、由一が20歳で描いたこの『墨龍図』は、彼がすでに日本画家として充分な力量を備えていたこと伝える貴重な文化財。
東京都港区南麻布4-5-61
アクセス東京メトロ日比谷線『広尾』駅(1番出口)徒歩3分
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