東京のベストバー 20

東京スカイツリー、幻の国産ウィスキー、自然派ワイン、マニアックなラムが楽しめる店

Read this in English
東京のベストバー 20

東新橋 『バー ア ヴァン タテルヨシノ』

ベスト・ホテルバー
東京には多くの有名なホテルバーがあるが、鈴木隆行に匹敵するようなバーテンダーは少ないだろう。『パークホテル東京』25階にあるバーに君臨する、物腰やわらかなカクテルの魔術師は、客にぴったりの酒を選ぶ能力に誇りを持っており、それについて本まで出しているほど。もし、あなたがハードリカー好きならば幸運だ。同じ建物内には豊富なシングルカスクのボトルが揃う、日本初の公式スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティの支部がある。
『バー ア ヴァン タテルヨシノ 』の詳しい情報はこちら

渋谷 『富士屋本店』

ベスト・立ち飲みバー
富士屋本店で会計が法外になることはまずない。130年以上前にできた、この古びた地下の立ち飲み屋では、客はカウンターに今夜の予算をドンと置く。そしてスタッフは注文した品を運ぶ都度そこから代金を引いていくのだ。オープンキッチンの周りに群がるサラリーマンに加わり、揚げ物の香りに浸りながら、ホッピーと焼酎を頼む。つまり、この店はレトロな飲み方をするための賢い選択だ。
『富士屋本店』の詳しい情報はこちら

代々木上原 『笹吟』

日本酒初心者が向かうなら
日本酒の探求を始めるのにうってつけの場所。笹吟はわざわざ代々木上原まで行くのに値する。 完璧に整った口ひげを生やした日本酒のソムリエとでも言うべきオーナーは店内に常に目を配り、厳選された日本酒のメニュー(英語メニューもある)が準備されている。その日のおすすめ料理は日本語だけで書かれており、解読するには少し時間がかかるが、『締め鯖と梨のカラスミ和え』や『クレソンと紫蘇の白和え』など、頼む価値のある料理が並ぶ。
『笹吟 』の詳しい情報はこちら

富ヶ谷 『アヒルストア』

ベスト・ご近所ワインバー
隠れた人気ワインバーとしてのアヒルストアの評判は、店のサイズを大きく上回る。富ヶ谷の外れに位置するこの小さな街角のバーは兄妹によって切り盛りされている。 兄、斉藤輝彦はソムリエで、主にフランスのあまり知られていない醸造家の自然派ワインを選び、妹、和歌子が田舎風のパンを焼き、料理を担当。予約は遅くとも18時30分までしか受け付けておらず、なかなか店に入るのに苦労する。お腹を空かせた客が夜通し店の外に列をなしている姿がよく見られる。
『アヒルストア』の詳しい情報はこちら

西新宿 『ゾートロープ』

ジャパニーズ・ウイスキーの天国
もし日本のウイスキーが目当てなら、向かうべきところは『ゾートロープ』だ。筋金入りのシネフィルが経営する、薄暗くて寛いだ雰囲気のバーは、街中のどこも敵わないようなボトル数を誇る。300種類以上うちの多くはもう市場にも出回っていないものだ。ウイスキーオタクは今はもう入手できない『メルシャン』の貴重なボトルや、将来有望な小規模蒸留所のウイスキーを試す機会に恵まれるだろう。また初心者は、サントリーとニッカという巨頭の ウイスキーの試飲セットから始めることが出来る。
『ゾートロープ』の詳しい情報はこちら

浅草 『ザ・ゲートホテル雷門』

スカイツリーを眺めて飲むなら
浅草の『ザ・ゲートホテル雷門』に入っているレストランとバーの噂が広まるのに驚くほど時間がかかったのは、ここを訪れる人が自分だけのものにとどめておきたかったからかもしれない。ビストロ風のフランス料理の値段はリーズナブルで、それに相応しいジントニックも1杯1,000円で楽しめる。しかし、大勢の客をここに引き寄せているのはその景色に違いない。床から天井まである窓からでも、テラス席からも、何にも遮られることなくスカイツリーを筆頭に、東京で最も美しい景色の一つが見られる。
『ザ・ゲートホテル雷門』の詳しい情報はこちら

西麻布 『タフィア』

夜通しラムを飲むなら
まずは、この西麻布にあるラム専門店について一言注意したい。一度その魅力にはまれば、おどろくほど簡単に終電を逃してしまうだろう。この店は早朝4時半まで開いているが、揃っているラムを少しずつ試すにしても、それでは時間が足りない。ここには他では手に入らないものがあるのだ。ラムで十分酔ったら、ここだけの料理を試してみては。最上級に辛いジョロキアというトウガラシで作られたコロンボ(カレー)は、長い夜をきりりとしめくくるだろう。
『タフィア 』の詳しい情報はこちら

六本木 『祥瑞』

ベスト・自然派ワインビストロ
東京で最初の自然派ワイン専門店は未だにそのジャンルにおいてベストの一つだ。1993年に開店して以来、珍しいワイン、豊富なフランス料理、そしてくつろいだ雰囲気でいてにぎやかな空気が漂う、六本木界隈での人気店だ。オーナーの勝山晋作は日本のワイン愛好家の間で尊敬されているが、むやみな称賛が届いているようには見えない。この店にはおごった雰囲気はないし(それが見当たらないか探ってみたので信じてほしい)、値段も法外ではないのだから。
『祥瑞』の詳しい情報はこちら

渋谷 『石の華』

ベスト・シーズナルカクテル
渋谷駅から歩いてたった1分の地下で、バカルディ・マティーニグランプリ2005を受賞したことのあるバーテンダーである石垣忍が、ずらりと並んだ新鮮な果物と野菜を使って特徴のあるカクテルを作っている。ジントニックはキンカンで使っていきいきとした味わいで、マルガリータには自家製のカシスの砂糖漬けを加えるなど、センスが光る。モヒートとマティーニだけのメニューもあり、全てが一級品で、銀座の高級すぎるオーセンティックバーに比べ、初めての人も気落ちしないはずだ。
『石の華 』の詳しい情報はこちら

六本木 『HAVANA CAFE』

ベスト・300円モヒート
東京在住の外国人たちにとって六本木で一番熱い店の一つである『HAVANA CAFÉ』は、美味しいモヒートとしっかりしたテックスメックス料理を出しており、 朝4時まで営業している。最も素晴らしいのは毎日のハッピーアワーで、17~19時の間であればカクテルは100円から。さらに、モヒートやコロナはたったの300円だ。どこと比べても破格だが、東京で最も夜遊びに金がかかる六本木にあっては、もうけもの以外の何物でもない。
『HAVANA CAFE』の詳しい情報はこちら

渋谷 『FUGLEN TOKYO』

ベスト・北欧風隠れ家
世界中のライフスタイル雑誌のバイブルである「モノクル」の一押し、ノルウェーのオスロにあるFUGLENの本店はカフェやバー、ヴィンテージ・ブティックが一体になったショップで、家具も買うことができる。東京店はそのコンセプトを代々木公園の近くにある路地裏に移し、昼間は紅茶と非常に美味しいコーヒーを販売している。夜には、日本とノルウェーのクラフトビールや、バーテンダーの王者であるハルヴォール・ディーゲルネスが繰り出す、カクテルを揃えたバー営業に切り替わる。もちろん家具も購入可能だ。
『FUGLEN TOKYO 』の詳しい情報はこちら

両国 『ポパイ』

ベスト・クラフトビールバー
東京のビールオタクが絶対向かうべき『ポパイ』は、実は西洋風の居酒屋として始まった。 クラフトビール専門店への転身はゆっくりとしたものだったが、華々しい。今では他に類を見ない70種類の樽生ビールを誇っている。その全ては完璧な状態で、多くは日本の醸造所で作られているものだ。テーブル席もあるが、親しみやすくて深い知識を持ったスタッフが、飲んべえに馴染みのない酒を薦めてくるカウンターに座るのが一番楽しいだろう。
『ポパイ』の詳しい情報はこちら

六本木 『AGAVE』

ベスト・高級カンティーナ
オレンジ色の石壁からブランデーグラス、サングリータまで、六本木の地下にある『AGAVE』は全てにおいてカンティーナ(酒場)の完璧なレプリカだが、例外が二つある。400種類ものテキーラやメスカルを揃えている酒場はないし、メキシコのどんな店でもここまで値が張ることはない。1杯800円から、驚きの9,400円まで、客がテキーラを浴びるように流し込まない店は、六本木でもここだけだろう。
『AGAVE 』の詳しい情報はこちら

浅草 『神谷バー』

ベスト・オールドスクールバー
1800年代後半に創業した神谷バーは伝説的存在。西洋風のバーとしては東京で最も古く、新米には最も優しい店の一つだ。内装目当てにここに来る人はいないが(フォーマイカのテーブルと明るすぎる照明を想像してみてほしい)、騒々しい雰囲気は浅草の労働者階級の雰囲気にピッタリだ。名前と違い、ワインとジンとブランデーの甘美なブレンドである電気ブランを試してみるといい。
『神谷バー』の詳しい情報はこちら

表参道 『ブリマー・ビア・ボックス』

ささっとビールを楽しむなら
2012年初頭に生産を開始して以来、『ブリマー・ブルーイング』はクラフトビール界で話題になっていた。しかし、多くの人のレーダーには表参道にあるこの小さな店はまだ映っていないようだ。バーというより試飲ルームであるこの店は、青山エリアのショッピングの喧騒から逃げるのに最適な場所だ。ブリマーの主要製品であるペールエール、ポーター、ゴールデンエールに季節限定品など全てを樽生で飲むことができて、単品やサンプルセットなど、最低500円から手に入れることが可能だ。
『ブリマー・ビア・ボックス 』の詳しい情報はこちら

渋谷 『ジ・アルゲート』

ベスト・ブリティッシュパブ
東京にある全ての「外人パブ」の中でも、イギリスに帰ってから再び訪れようと思うのはここだけだ。安心感のある暗い木の羽目板から、禁煙サイン、トイレでセックスした場合、客から罰金を徴収する旨を皮肉っぽく書いた注意まで、しっかり様になっている。オールドスペックルドヘン、よなよなリアルエールや、ベアードIPAなどのレギュラーから、ゲストのアメリカ、日本、イギリスの小さな醸造所まで20種類ほどの樽生がひしめき合っている。
『ジ・アルゲート』の詳しい情報はこちら

有楽町 『食安商店』

路上で酒をかっくらうなら
テーブルやイス、トイレといった便利な物はなくとも、ここは有楽町のサラリーマン達に人気のスポット。というのもここには、都市型絶滅危惧種が揃っているのだ。つまり、ビールの自動販売機である。アサヒスーパードライの 500ml缶が320円であるが、ワイン1本(1,200円)を買ってみるのはどうだろう?眺望はビックカメラとJR線。外国人記者クラブが向かいにあるので、ジャーナリストの1人や2人も紛れ込んでいるかもしれない。
『食安商店』の詳しい情報はこちら

浅草 『梵字バー』

ベスト・摩訶不思議バー
花やしきを通り越して少し行くと、興味深いバーが見つかる。飾り気のない蔵のような外観だが、店内にはエスニックな楽器や水パイプがちりばめられ、サンスクリット語(日本では梵字として知られるもので店名にもなっている)で装飾されている。刺青に覆われたオーナーはシーシャに合う麻のウォッカ、朝鮮人参のブランデーや、自家製の珍しい酒を揃えている。ペヨーテが盛りだくさんのテキーラや、テングタケを漬け込んだ焼酎はいかが?
『梵字バー』の詳しい情報はこちら

汐留 『MAJESTIC』

東京随一の眺望を楽しめるバー
床から天井まであるガラス窓からは、 地上215メートルからの汐留の絶景、素晴らしい街並と東京タワーが見える。バー&ラウンジMAJESTICはレストラン、FISH BANK TOKYOの一部で、フードメニューにあるシーフード(牡蠣も含まれる)は驚きの価格だ。19時前に入店出来れば、一人3,000円で2時間飲み放題の「マジェスティックサンセットプラン」が楽しめる 。厳しい予算でデート相手の好感度をあげるにはうってつけだ。
『MAJESTIC』の詳しい情報はこちら


By タイムアウト東京編集部
翻訳 林バウツキ泰人
※掲載されている情報は公開当時のものです。

この記事へのつぶやき

コメント

Copyright © 2014 Time Out Tokyo