渋谷のオアシス的カフェ

マーガレット・ハウエルが月日をかけてブレンドしたお茶を味わう

渋谷のオアシス的カフェ

イギリス発のブランド『マーガレット・ハウエル』。彼女が描く、シンプルながらも品と風格を漂わせるスタイルは、人々の心を惹きつけてやまない。ファッションはもちろんのこと、ライフスタイルも大切にする彼女は、『アーコール社』の家具の復刻や『ブランクサム・チャイナ』の食器など“古きよきもの”に息を吹き込む天才でもある。そんな中、新たに発信した『TEA AREA』はティーリーフや茶筒など、自身が惚れ込んだプロダクトを日本におけるフラッグシップショップ(渋谷区)にてお披露目するという企画。なかでも注目すべきは、マーガレット自身が長い月日をかけてブレンドのディレクションをした『HIGH TEA』だ。

そもそもHIGH TEAとは、午後3時のアフタヌーンティーの後、夕方にかけて飲む紅茶のこと。日が暮れ、人々の体もオフモードになる時間帯に楽しむものだからこそ、“強すぎない”、“えぐみが控えめ”、“けれど十二分においしい”ことが条件になってくる。

どんなときでもお茶の時間を大切にしているというマーガレット自身が、紅茶のエキスパートでもあり、ティーブレンダーのTim D’Offayと永く、ゆっくりと時間をかけて完成させた理想のスペシャルブレンドが、『HIGH TEA』。それは澄み渡るほど美しく、高貴な色あいがなんとも魅力的。至極新鮮で香り高く、体の中にするするとしみわたる軽やかな飲み心地だ。マーガレット曰く、「通常よりも長めに5分ほど蒸らすことで、より素敵なフレーバーに。個人的にはストレートで飲むのが好きです」(カフェではポットサービスで700円、1パック(50グラム)1890円)。

さらに今回、彼女を虜にしたお気に入りのアイテムもショップにお目見え。母国・イギリスではおなじみ、ぽってりとした丸みのあるフォルムがトレードマークの、『BROWN BETTY』のテラコッタ製ティーポット(2カップ分2940円、4カップ分3675円)。さらに、来日した際には旅行も楽しむという彼女が惚れこんだ、老舗『京都・開化堂』の茶筒(ブリキ・銅製各9450円)に、『岩手・空間鋳造』の南部鉄瓶(卵の子1万8900円、霞月2万1000円)も。

共通するのはどれも、未だにひとつひとつ手仕事によって作られていること。作品の中に、歴史とストーリーと熱いスピリットが詰まっていること。日々の暮らしを少しだけ豊かで贅沢なものにしてくれる魔法がある。 疲れたな、焦っているな。そう感じたら、『マーガレット・ハウエル 神南カフェ』へ出かけてほしい。都会の喧騒からエスケープして、お茶をゆっくりと味わうことで、ゆらゆらとした気分をリセットすることができる。

テキスト・撮影 広沢幸乃
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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