桜もち前線 北上中

ひと口サイズからこぶし大まで、春の風物詩『桜餅』を食べ歩く

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桜もち前線 北上中

甘味おかめ 麹町店『桜おはぎ』

3月に入り、和菓子屋の店頭には春の風物詩、桜餅が並ぶようになった。桜の開花が待ち遠しい季節、目で楽しむ前に、まずは胃袋から桜色で満たしていこう。桜餅が作られるようになったのは、江戸時代。向島にある長命寺が最初だとされている。桜の名所として知られる隅田川沿いにある長命寺で門番をしていた山本新六が、桜の落ち葉掃除に業を煮やし、葉っぱを何かに利用できないか、と考えついたのが塩漬けの桜葉で作る『桜餅』だったという。桜餅ひとすじ300年の『長命寺 桜もち 山本や』には、今も花見時期には長い行列ができる。このほかにも、都内で買えるおすすめの桜餅を紹介しよう。

京菓子 岬屋

もっちり焼かれた皮で、丁寧にこされた餡を包んだとても上品な関東風の桜餅。餡の甘さは控えめで、桜葉の塩気と相性がよく、こぶりなので、ついつい2個目に手が出てしまう。非常に小さいお店なのだが、地元の人々に愛され、ひっきりなしにお客さんがくるため、季節の限定商品は売り切れるのも早い。
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日本橋 三はし堂

他ではなかなか見ることがない、四角い形をした桜餅。2種類用意されているが、ピンク色がこし餡で、白色がつぶ餡だ。香りにとことんこだわった桜の葉は伊豆の大島桜を使っている。見た目に珍しいので、お土産にも喜ばれる。2月から4月中旬頃までの販売となっている。1個220円。
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甘味どころ おかめ

桜の名所として知られる千鳥が淵公園のすぐそばにある甘味どころで、女性のこぶしよりも大きな桜おはぎが食べられる。ふっくらと桜色に炊き上げたもち米でたっぷりの餡を丁寧に包んだ『桜おはぎ』は、見た目に大迫力だが、桜葉の塩気が調和して、意外にさらっと食べられてしまう。2月から5月までの限定販売となっている。1個220円。
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御菓子司 塩野

厚めのクレープのような生地で餡を包み、四角く折り畳んだ関東風の桜餅と、道明寺製桜餅の2種類があり、どちらも中にはこしあんが入っている。また、桜餅と一緒に楽しみたいのが、八重桜のようにひらひらと美しい、ういろう製の花びらで黄味あんを包んだ『花衣』。気味あんのコクを楽しみたい。塩野の上生菓子はひとつひとつプラスチックのケースに入っているので、お土産としても最適だ。1個320円。
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たねや

たねやはもともと滋賀県にあるお店。なので桜餅は関西風の道明寺製だ。こぶりで食べやすく、桜葉で包まれているだけではなく、桜の花の塩漬けもちょこんとのって、愛らしい。ひとくちでも食べられてしまいそうなサイズなのだが、中につまった餡にも注目。ピンク色に染められた白小豆餡が入っている。1個189円。
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テキスト 東谷彰子
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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