2015年06月01日 (月) 掲載
2014年は多くのかき氷専門店がオープンし話題となったが、2015年も台湾から上陸したかき氷専門店に長蛇の列ができるなど、かき氷人気は衰える気配はない。人気店には冬にも行列ができるなど、かき氷はもはや夏だけの食べ物ではなくなった。ここでは、季節を問わずかき氷が楽しめるかき氷の名店を紹介。旬の素材を使用した期間限定のメニューを展開している店も多いので、1年を通して通い、かき氷で季節の移ろいを感じるというのも一興だ。
鹿児島発祥のかき氷、白くまは、今では全国のコンビニやスーパーで販売されているが、本格的なものにはなかなか出会えない。有楽町にある鹿児島のアンテナショップ、かごしま遊楽館内のレストラン、遊食豚彩いちにいさんは、そんな白くまが東京で食べられる数少ない店だ。乳酸菌飲料を加え爽やかに仕上げた練乳のかかった氷には、オレンジや、パイン、さくらんぼがあしらわれ、黒豆で表現した熊の表情がなんともユーモラス。底には、小豆が敷かれ、味の変化も楽しめる。とにかく大きいので食後に食べるならばシェアして食べるか、一回り小さい『子ぐま』を注文したほうが良いだろう。写真:『白くま』(800円)
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銀座にある樽生ビールが楽しめるビアバー、るぷりんのかき氷は日光の蔵元、四代目 徳次郎から取り寄せた天然氷(ランチタイムは純氷を使用)。季節によって変わる氷は2、3種類と少ないが、どれも素材をいかした魅力的なものばかり。価格は高めだが、フルーツのかき氷にはシロップだけでなく、果実をそのまま使用するなど、そのクオリティは一般的なかき氷とは一線を画している。あくまでデザートとしての提供であり、昼夜ともに単品では注文できないが、常時6種を揃える国産のクラフトビールや、干物をメインとしたランチなど、メニューにはかき氷同様こだわりの品々が並ぶ。
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朝までかき氷が食べられるyeloは六本木らしく、照明を落とした店内はバーのよう。メニューは、アボカドやアサイーを使用したものなど、ヘルシー志向のものが多いのも特徴的。『有機にんじんマスカルポーネ』(900円)は、あっさりしたマスカルポーネ仕立ての氷に、自然な甘さの有機人参のピューレがたっぷりかかり、さっぱりと食べられるので飲んだ後の〆にも良さそうだ。
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かき氷の新規参入が相次ぐ東京に、鳴り物入りで上陸した台湾のアイスモンスター。CNNのデザートランキングでトップ10入りするなど、世界的にも注目をあつめており、オープン以来、かき氷好きや新しいもの好きが殺到し、連日長い列を作っている。氷にシロップをかけるのではなく、凍らせたシロップを削るのが特徴で、極薄に削られた氷はふわっとした口溶け。人気の『マンゴーかき氷』(1,500円)は、濃厚なマンゴーの氷に、マンゴーシャーベット、パンナコッタ、マンゴーソースにマンゴー果実とマンゴー尽くし、マンゴー好き必食の一品だ。
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代々木公園の近くにあるセバスチャンでは、フレンチレストラン出身の店主がつくる「ドルチェかき氷」が楽しめる。これまで、ティラミス、レアチーズなどを取り入れたメニューを展開してきたが、今年からの新メニューである『マンゴーのショートケーキ』(1,100円)では遂にかき氷をケーキにしてしまった。ホイップクリームでデコレーションされたケーキを崩すと中からマンゴーシロップをたっぷり含ませたかき氷がお目見えする。ホールケーキを独り占めするような贅沢な気分が味わえるだろう。苺好きには、国産のバルサミコ酢入りのミルクをかけて食べる『いちご なでしこ農園のバルサミコミルク添え』もおすすめだ。
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北品川にある喫茶店のような甘味処。女性店主が一人で切り盛りする店内では、豊富な種類のかき氷が一年中楽しめる。ずらりと並んだメニューは、トッピングも豊富で、ケーキ仕立て、パイ仕立てなど全容を把握するだけでも一苦労。さらにその中から好きなメニューを3つ組み合わせることも可能なので、バリエーションは無限だ。迷ったらオーソドックスな『宇治金白玉』(900円)を頼もう。抹茶とたっぷりのミルクが混ざりあった氷には、つぶ餡がこれでもかというほど入り、見た目以上のボリューム。注文を受けてからこねる大きな白玉は、黒ごま入り、えんどう豆入りなどの白玉に変更することもできる。
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目黒川沿いにあるフルーツパーラー、果実倶楽部では、全国各地のこだわりのフルーツを使用したソースのかき氷が食べられる。氷は、富士山の湧き水を使用した『粉雪』と、九州の石橋農場から直送した生乳を使用した『白雪』の2種類が用意されておいるので、果物に合わせて選ぼう。きめ細かい粉状の氷は名前の通り雪のようにさらさらとしており、皿にたっぷり盛られているのでボリュームもなかなか。
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栃木県日光の松月氷室の氷を使用している三軒茶屋の和食屋かんなでは、生の素材を使用しながら、餡や、餅菓子など、和の要素を取り入れたメニューが揃う。なかでも『濃厚紫芋牛乳』は、そのままでも美味しいすっきりとした甘さの特製牛乳シロップに、ぽってりとした素朴な甘さの紫芋のソースが合わさり、女性に絶大な人気を誇っている。今年からの新メニュー、ほうじ茶と緑茶2つの味を半分ずつ楽しめる『わっ!!』は、底にワラビ餅も入り、和の趣満点。キクラゲが中に潜んでいるのも面白い。
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かんな同様松月氷室の天然氷を使用したかき氷を提供する雪うさぎでは、趣向を凝らしたメニューを展開。『ずんだ&クリームチーズ』や、『苺フロマージュ』などユニークなメニューが多いが、そのなかでも『かぼちゃキャラメル』(700円)は、練乳のかかった氷になめらかな口当たりの南瓜の餡、キャラメルがたっぷりかかった濃厚な味わいでファンが多い。牡蠣料理居酒屋ダイハチとしての営業に切り替わる夜も、引き続きかき氷を食べることができる。
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熱心なかき氷好きならば、かき氷のはしご、おかわりなどをする人も多いが、冷たいものの食べすぎは夏バテの原因にもなってしまう。それでもやめられないという人は笹塚の商店街にあるたこ焼き屋、みなと屋へ。ここで食べられるのは、店主がかき氷好きの常連客の身を案じつくった『甘酒のかき氷』(700円)。「飲む点滴」とも言われるほど栄養豊富な甘酒は、無添加の米麹からつくられ、発酵過程で甘さが出るため砂糖は不使用。ミルクのかかった氷との相性も良く、上に乗ったシロップ漬けにされた生姜も身体を温めてくれる効果が期待できる。『紅かぐら』を使用した『おいものかき氷』(700円)など、旬の果物や野菜を注文を受けてからミキサーにかけつくるフレッシュなシロップも絶品だ。
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苺のかき氷を語るうえで、志むらの『生いちご』(900円)は欠かせない。うず高く盛られた氷の山肌を伝うシロップが注がれているが、上品な甘さと程よい酸味で飽きることはないだろう。トッピングに別添えで『ミルク』(100円)を付けるのもおすすめだ。氷はプラス100円で南アルプス、八ヶ岳の天然氷の蔵元、八義から仕入れた天然氷にすることもできるが、数量限定で、すぐになくなってしまうので、食べたい場合は午前中に訪れたい。
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埼京線で池袋から2駅の十条にあるだるまやは、一見昔ながらの日本の甘味処だが、かき氷には、変態を自称するほどの食通の和旦那がこだわり選び抜いた素材を使用。その情熱には店を切り盛りする2代目もあきれるほどだ。価格は平均800円ほどだが、なかにはブルゴーニュから空輸で取り寄せたピノノワールを使用した4,000円のものも。なかでも抹茶にはお茶屋にも負けないというほどの自負を持っており、かき氷の定番『宇治金時』(880円〜)もひと味違う。風味が逃げないよう注文が入ってから点てる抹茶は、通常と異なり蜜は一切加えない。口に含むと抹茶のフレッシュな香りが口に広がり、ほのかな苦みも心地よい。創業以来炊き続けている小豆も絶品。
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冬でも行列ができるほどの人気店、ひみつ堂では、季節によって次々に新しいメニューが登場するが、ここで食べてほしいのはやはり、看板メニューの『ひみつのいちごみるく』(900円)だろう。自家製練乳がたっぷりのふんわりとした食感の氷に苺のシロップを合わせることで、氷ながらアイスクリームのようなクリーミーな味わいになっている。休日や夏場は整理券を配布するほどの盛況ぶりで、『ひみつのいちごみるく』も売り切れてしまうことが多いため、早めの来店がおすすめだ。
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浅草で美味しいかき氷を食べるなら、たい焼き専門店浅草浪花家を訪れよう。この店の看板とも言えるのが『あさやけ』(750円)。富士山からの朝焼けを表現した甘酸っぱくフレッシュな苺のシロップ、甘さを加えずさっぱりと仕上げたミルク、たい焼きのために8時間かけ炊き上げた自家製のつぶ餡3つの素材がふんわりと削られた氷の上でバランスよく共存し、名前の美しさに恥じない名作だ。日本の甘味の黄金コンビ、きなこと黒蜜を合わせた『きなこ』(600円)も高い人気を誇っている。氷を食べ終えたら、焼きたてのたい焼きと急須で供されるこだわりの日本茶で冷えた腹を温めてほしい。
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浅草のフルーツパーラーゴトーは、パフェで知られているが、かき氷も通年で提供する。人気メニューは創業時から提供している、『すいか』(830円)。自然な甘さのスイカシロップがかかった氷のまわりには大きくカットされたスイカが4切れ添えられている。素材に自信がなければできないシンプルで潔い一品だ。
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