2015年04月28日 (火) 掲載
日本人はもとより、海外からの観光客にも圧倒的な人気を誇る築地市場。2016年の豊洲への移転に向け準備が進められているが、場外市場は築地に残ることになった。ただし「築地新市場(仮)」としてリニューアルが決まっているので、現在の景色が見られるのは残りわずか。まだ訪れたことがないという人も、この機会に足を運んでみてほしい。名店でしっかり朝食をとるのも良いが、チープイートをつまみながら市場を散策するのも楽しいもの。ここでは食べ歩きにぴったりなメニューを紹介する。
140年以上の歴史をもつ佃權(つくごん)は、かまぼこ、はんぺん、伊達巻などの水産練り製品を作り続けており、場外に2店舗を構えている。店頭で売られているのが、名物のあげかまぼこ『千代田』(280円)だ。白身魚の練り物に刻んだ玉ねぎがたっぷりと入った揚げ物をベーコンで巻いたもの。玉ねぎのしゃきしゃきとした食感とベーコンの香りが楽しめる。。
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築地場外市場のさのきやで販売されているのは、たい焼きではなく「マグロ焼き」。まるまるとしたボディの『本マグロ』(200円)は、餡に十勝産小豆の最高級品種『豊祝』を使用。パリパリ食感の皮は、中は厚みがありふわふわで、薄皮があまり好みではないという人にもおすすめ。もちもちの皮につぶ餡とあんずが入った『中トロ』(220円)なるメニューもある。
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創業1949年の老舗玉子焼き専門店。2009年までは寿司屋や料理屋への卸専門であったという。創業時から変わらぬ味の『玉子焼き』を食べきりサイズにカットし、串に刺した『串玉』は、100円という価格もあり、ファストフード感覚で楽める。
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やはり築地に来たら食べたいのが、新鮮な魚介類。斎藤水産では、築地に届いた水産物の中から厳選した商品を販売している。大間などで揚がったまぐろが売りだが、食べ歩きには『生カキ』(300円〜400円)が人気。鮮度抜群の牡蠣は大ぶりで身が厚く、滑らかな舌触り。牡蠣好きには堪らない一品だ。
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鯨一筋30年の仲買人が仕入れる、築地場外市場、唯一の鯨専門店。高級でジューシーな鯨を様々なかたちで味わうことができる。店内では新鮮な鯨を使った鯨刺身や鯨ユッケなどが味わえるが、店頭には『鯨立田揚げ』『鯨ベーコン』なども並ぶ。おすすめはカラシとソースをつけて食べる『鯨カツ』(200円)。
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鯨の登美粋は、『くじらのアイス屋』という名でアイスクリームの販売も行っている。そのなかでも人気なのが、『しらすアイス』(350円)。ほんのりとした塩気のさっぱりした味わいだが、黒い点々はバニラビーンズではなく、シラスの目。シラスがまるごと入っており食感のアクセントになっている。鯨のアミノ酸成分、バレニンをブレンドした胡麻風味のくじらパウダーを好みのアイスにかけてくれる『くじらアイス』(500円)にして、巨大な鯨、小さなしらすを一度に味わってみるのも良いかもしれない。
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練り物メーカーの大手紀文が、同社発祥の地である築地場外に構える本店。職人が店内奥の工房で揚げる、できたての練り物を買うことができる。店頭には、キツネ色に揚がったごぼう天や生姜天、いわしつみれ、げそ揚げなどが所狭しと並んでおり、食欲を刺激する。大きなかにかまを磯辺揚げにした『築地揚(磯辺)』(230円)は、中に入ったからしマヨネーズが良いアクセントになっている。
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銘柄牛、黒毛和牛などを扱う精肉店、吉澤商店。ハンバーグ、黒毛和牛の西京漬、メンチカツ、ビフカツ、焼き豚などの加工品も販売しているが、そのなかのひとつが、『松坂牛メンチカツ』(350円)。松坂牛の肉だけを使った、肉汁がたっぷりと詰まったなんとも贅沢なメンチカツだ。そのほか、ハムカツ、チーズ入りメンチカツなども販売している。
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市場橋からすぐの場所に建つおにぎり店。おおぶりなおにぎりの具は、『炙りトロサバ』、『塩辛』、『かきご飯』、『しじみ』など、築地らしいものが豊富に揃い目移りしてしまうが、ひとつ選ぶのならば『鯱天』(281円)にしよう。大きな海老の天ぷらを包むような細長いフォルムをしているので、最後の一口まで海老と米を理想的なバランスで食べることができる。
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銀座の木村屋の暖簾分けで1910年(明治43年)に開業したパン屋。本家は酒種を使用し、桜の花びらが乗ったあんパンで知られるが、こちらはビールホップを使用し、ケシの実をあしらった『けしあんぱん』が看板商品となっている。つぶ餡、こし餡のほか、甘さを抑えた『さっぱりこしあん』なども人気。パン生地はさっぱりとして軽く、ケシの実のぷちぷちとした食感も楽しい。
築地木村家 ペストリーショップ 場外市場店の詳しい情報はこちら
漬魚、干物、さつま揚げ、珍味などを取り揃える味の浜藤は80年の歴史があり、デパートなどにも店舗を持つ。築地本店で必ず押さえてほしいのが、白身魚のすり身を使い、外はカラっと、中はふんわり仕上げた揚げしゅうまい『いかしゅうまい』(260円)と、甘いとうもろこしをたっぷりとまぶした、築地限定の『もろこし揚げ』(320円)。
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築地場外市場の変り種、飲茶を扱う菅商店の店頭では、せいろが蒸気を上げ続けている。その中に入っているのが、薄い生地に餡がたっぷりと詰まった『プチ肉まん』(100円)と、鹿児島県アベル牧場の黒豚肩ロースを使用した『黒ぶたシューマイ』(100円)。どちらも小ぶりながら贅沢な気分にさせてくれる。その場で食べられるのは10時からなので気をつけよう。
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高級品としてのうなぎでなく、様々なスタイルのうなぎを提供するうなぎ専門店。店内用には、『うな丼』から『ギガうな重』までサイズによる豊富なメニューを用意している。店頭では、串を200円均一で販売しており、気軽にうなぎを楽しむことができる。写真:『一本串』
築地うなぎ食堂 にっしん太助の詳しい情報はこちら
1898年(明治31年)創業の老舗甘味処では、日本橋魚河岸の旦那衆が手土産にしたという団子を楽しめる。看板メニューの『茂助だんご』はつぶ餡、こし餡、醤油の3種類。餡はもちろん、団子の粉も自家製。食べ歩きならば、つぶ、こしを食べ比べることができる2本セット(308円)がちょうど良い。
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場内の憩いの場、センリ軒は、海鮮料理、揚げ物、丼物の店が並ぶなか、大正初期から喫茶として営業を続けている。コーヒーをはじめ、シチュー、ケーキなど名物メニューは多いが、ここで選ぶのは、テイクアウトできる『ヒレカツサンド』(700円)。トーストに挟まれた分厚いヒレカツを、甘辛いソースとバターで味付け。舌も胃袋も満足できる一品だ。
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