2012年10月12日 (金) 掲載
地方、海外から東京へ来たからには、粋な土産のひとつでも持ち帰りたいもの。とは言え、限られた滞在期間内に土産探しばかりに時間を割いてはいられない。東京の観光地を中心に、隠れた老舗の極上の一品や、誰もが知るショップで見つけた定番アイテムまで、全25品をタイムアウト東京がセレクト。駅や空港の土産売り場では買えない、選ぶ側も、贈られる側も嬉しくなる一品を選んでみてはいかがだろうか。
人気のフードモチーフアイテムを買うなら、昭和7年創業の元祖食品サンプル屋がおすすめ。本物と見間違うほどの精巧なフードサンプルも、キーホルダーになれば“カワイイ”グッズの代名詞に。売れ筋は、パフェやアイスなどスイーツを象った携帯ストラップ。ほかに、自分で食品サンプルを作れるキット『さんぷるん』も販売している。
招き猫発祥の地と言われ、近年は縁結びの神事として参拝客の足が耐えない今戸神社。そんな良縁の神にあやかった、特徴的なデザインの招き猫が売られる。オスとメスがペアになった置物は、人との出会い、幸福を引き寄せる願いが込められている。その他に、おまもりや絵馬など、猫があしらわれた授与品が多数販売されているので、猫好きなら是非訪れてみて欲しい。
商店が立ち並ぶ伝法院通りで、享保2年から商いを続ける櫛の専門店が販売するつげ製の櫛は、手にした時、しっとりとした木のぬくもりが感じられる。素材に、鹿児島指宿(いぶすき)特産の本つげを使用し、ひとつひとつ手仕事で作り上げられる品々は、手入れさえすれば、親子何代にも渡り使い続けることが可能だ。櫛のほかに、かんざしやキーホルダーなども取り扱う。
蔵前のセレクト文具店『カキモリ』の目玉であるオーダーノート。表紙、裏表紙、中紙、留め具、バインダーリングを選べば、5~10分ほどでスタッフが製本してくれる。表紙用の台紙は約60種、中紙は約30種、留め具も計約20種と豊富なバリエーション。そのほとんどが蔵前・浅草エリアの業者に発注したオリジナルパーツという、メイド・イン・アサクサにこだわったアイテムだ。贈る相手の顔を思い浮かべながら、パーツを選んでみてはいかがだろう。
「東京の土産」をテーマに、和を現代的なデザインに落とし込んだグッズをセレクトする同店。ここで販売するこけしは、LED機能が付いた実用的な役立つこけしだ。地震で倒れたり、手にもって傾けたりするとライトがつく仕組みになっている。目立つところに飾りたくなる、ウィットに富んだ工芸品だ。
竹細工の匠、武関翠月(ぶせきすいげつ)と武関翠篁(ぶせきすいこう)の作品を取り扱う『翠屋』は、竹スプーンなどの手頃な日常の道具から高級花籠までの幅広い品揃え。伝統的な虫籠は、スタンダードな横長型やコロンとした形が愛らしい丸型など、モダンデザインにも通ずるスタイリッシュな佇まいが魅力。雀や鈴虫の竹細工と組み合わせて楽しみたい。
クマ型ブロックタイプフィギュア『BE@RBRICK 』などで、世界にその名を知られるトイメーカー、メディコム・トイ。東京スカイツリータウン・ソラマチにあるフラッグシップ・ストアでは、こけしやだるまなど日本の伝統をモチーフにした、和のBE@RBRICKも多数販売している。縁起の良い和のモチーフは、お土産として喜ばれること間違いなしだ。
メディコム・トイ 東京スカイツリータウン・ソラマチ店の詳しい情報はこちら
セレクト品からオリジナルまで、常時百種を越える高級箸を取り扱う『銀座夏野』。コンパクトな店内には、青黒檀や杉といった様々な天然木から作られる日本各地の塗り箸が所狭しと並ぶ。中でもあわび貝の細工が施された和塗り箸は、飾っておきたくなるほどの繊細な美しさ。日々の暮らしをより豊かに演出してくれる上等な箸は、喜ばれること請け合いだ。
銀座中央通りに構える大型文具店『伊東屋』。地下のシール売り場では、手頃な東京土産が見つけられる。ポップなデザインの富士山や、どこかとぼけた顔の招き猫、定番の寿司、ラメ入り歌舞伎などのユニークな和シールは、まとめ買いしてみんなに配りたい
創業300年を越える和文具と香の専門店『鳩居堂』。千代紙や絵葉書も人気だが、あえておすすめしたいのは、2階で取り扱う『にほい袋』。手のひらサイズの巾着に白檀や吉草を詰めた『金襴巾着』は、ほのかで上品な和の香りが魅力。旅の思い出に、伝統の香りを持ち帰ろう。
銀座の路地裏にひっそりと佇む、鉛筆とボールペンの専門店『五十音』には、レトロから現代ものまで、店主こだわりの鉛筆、ボールペン、レターセット、ペンカバーなどが所狭しと並ぶ。オリジナルの『漆鉛筆』は、日本の伝統工芸である漆塗りが施された上質なアイテム。斑点模様が美しい唐塗りや、菜種を蒔きつけて輪紋をつける七々子塗りなどの数種類を揃える。職人の高度な技術が光る一本は、特別な人への贈り物にもぴったり。
創業1830年の江戸箒(ほうき)の専門店『白木屋傳兵衛』では、職人がしなやかなホウキモロコシを編み上げて作る、大小さまざまの座敷箒を取り扱っている。テーブルの塵払いにぴったりの『テーブル用小ほうき』や、洋服の埃取りに便利な『片払い』などの数種類を揃える小箒は、コンパクトで見た目も良く、土産ものにぴったり。すっと手に馴染む使い心地は、思わず人にすすめたくなる。
創業300余年を数える楊枝の老舗『さるや』で取り扱うのは、黒文字から作る上等な楊枝。職人が昔ながらの手作業でひとつひとつ作りあげる繊細な逸品は、素材独特の芳香としなやかな使い心地が自慢だ。歌舞伎の隈取柄の桐箱に楊枝20本が入った『隈取』は、コンパクトで粋な江戸土産。楊枝に巻かれた包み紙のそれぞれに、恋の句がランダムに書かれているという遊び心がニクい。
鮮やかな藤が描かれた3段の木箱が紐でくくられており、揺らすとコロコロと愛らしい音がする、江戸時代から続く芝大神宮の授与品 。持てば、衣服が増え、良縁に恵まれ、幸せな結婚ができるという。天井に吊っておき、雷が鳴ったときに中に入っている豆を食べると雷除けになるとも言われる。小さくてかわいらしい、特に女性から人気がある縁起物だ。
「東京土産」という名のこの店を、リストに入れないわけにはいかない。日本各地の伝統技術とデザイナーのコラボレートアイテムを豊富に揃える同店は、新しもの好きな旅人の心を満たしてくれるだろう。ガイドに従って折るだけで、東京名所や和の玩具が簡単に出来上がるデザイン折り紙は、伝統的な手遊びと旅の記念グッズを同時に楽しめる一石二鳥なアイテム。ポストカードタイプを旅先から送るのもいいだろう。
観光客の定番土産スポットでチェックしたいのが、鉢、培養土、種などがセットになり、水を注ぐだけでミニ盆栽が育てられるというユニークな栽培キット。説明に従い手入れさえ事欠かさなければ、数年後には地植えが必要なまでに成長するはずだ。他に桜やもみじの種もあるが、盆栽より少々難易度が高めとのこと。
近年、いちファッションアイテムとしても見直されつつある手ぬぐい。ギフトに選ぶのであれば、四季の風情を取り入れた、鮮やかな柄物などはいかがだろうか。ぬぐうはもちろん、風呂敷やインテリアとしても活躍する万能な品は、値段も手頃で選びやすい。
1927年から続く『ホーケン化粧品』のバスセットは、蜂蜜・ローヤルゼリーの特製を活かした、無香料・無着色で作られた石けん、シャンプー・リンスのミニボトル、ソープボックスと泡立てネットが収められ、ギフトにも最適。80年以上愛される老舗ブランドの優しい使い心地を、桐箱に込めて贈る上品な一品だ。
CLASKA Gallery & Shop “DO” 渋谷パルコ店の詳しい情報はこちら
”日本のカッコイイを集めたお土産やさん”がコンセプトの雑貨店『katakana』には、ちょっとファンシーな卯三郎こけしや香川丸亀のうちわなど、洒落のきいたデザイン和雑貨がいっぱい。特に力を入れているのは富士山グッズのラインナップ。富士山の7合目付近までが描かれたティッシュケースは、ティッシュをちょっとだけ引っ張り出して山頂を完成させるのがミソ。
キデイランド原宿店の4階にあるリラックマストアでは、東京のさまざまな観光地をテーマにデザインした、『リラックマ』の携帯ストラップが販売されている。地名が描かれたストラップは、土産物として打ってつけ。手頃なプレゼントを探している時にぴったりだ。
プラモデルや鉄道や自動車模型を取り扱うコーナーが広がる、東急ハンズ 渋谷店 7Bフロア。日本の懐かしい風景をプラモデルで作る『風物詩シリーズ』は、まさに大人向けの玩具と言えるだろう。石焼いもや駄菓子屋など、シリーズは全部で15種類以上を数える。より日本らしさを求めるなら、各地の城や、観光名所をモデルにしたものもおすすめだ。専用接着剤の購入も忘れずに。
動物や人体パーツなど、日常の何気ないものをデザインに取り入れた、ユニークなアクセサリーを展開する明治通りにあるショップ。ユニークなだけではなく、アイテムは小ぶりで上品さを兼ね備えたものが多く、土産物はもちろん、記念日のプレゼントにしても喜ばれるだろう。
百貨店の地下で売られる品の良い菓子折りもいいが、海外の人により日本を深く知ってもらうならば、駄菓子を贈ってみるのもいいだろう。新宿・靖国通りの名所”ドンキ”なら、昔懐かしい駄菓子の数々がパック詰めで販売されている。昔は何気なく手にしていたあの菓子も、今よく見れば、その味のあるパッケージデザインが新鮮に見える。
手漉きの技術を用いた和紙でできた実用アイテム。紙には特殊な糊が塗られており、多少であれば水に濡れても破損するようなことはない。軽くて手触りのよい和紙は、 使い込むほどに味の出る一品だ。豊富に取り揃えられる柄から、ベストなお気に入りを探し出してはいかがだろう。
漫画、同人誌、絶版本やアイドルグッズまでを網羅し、オタクカルチャーを牽引するまんだらけ。これまで日本のアニメや漫画に触れる機会がなかったという海外の友人へ、コミックがそのまま英訳された英語版コミックを贈ってみてはいかがだろうか。あの名作を、英語の勉強教材として用いるのもいいだろう。
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