東京、春にするべき50のこと

ビアフェスから植物学まで、まだまだあった東京でできること

Read this in English
東京、春にするべき50のこと

東京、春にするべき50のこと
1-10 | 11-20 | 21-30 | 31-40 | 41-50

3月11日の惨事によって、東京では数えきれないほどのお祭やコンサート、アートイベントなどが延期・中止されており、春までいっしょにキャンセルされてしまったかのようだ。当然のことながら、常に頭のどこかに東北のことがあるので、お花見を楽しみたい、という気持ちもおさまりつつはある。だがよく探せば、笑顔を取り戻し、東京スピリットを高めてくれるイベントまだほかにもある。漁師、アパレル、愛鳥家、ビール好きなど、誰でも、“この春”を楽しめる50のことを紹介しよう。

1. 吉祥寺の裸の男達に挨拶する

公園へと散歩に行く理由がないのなら、裸の男達がさみしくないよう見守るために行ってみてはどうだろうか。といっても、彼らは本物の人間ではない。単なる彫像なのだが、通る人みんなが、ハッと振り返る。それどころか、彼らは単なる彫像以上の存在でもある。長崎平和公園の平和祈念像でその名を広く知られ、大変尊敬されている彫刻家 北村西望による作品。雨が降っても空が晴れても 北村の彫刻園を守り続けている。吉祥寺の裸の男達に、敬礼だ。

吉祥寺の裸の男達は、井の頭自然文化園 彫刻園にて鑑賞可能。
アクセス:吉祥寺駅(JR中央線、京王井の頭線)


2. 奇怪な彫刻に取り囲まれてみる

“日本のピカソ”こと岡本太郎の作品に触れたければ、青山にある岡本太郎記念館に行ってみよう。ここでは、アーティストのオリジナル作品に囲まれながら、コーヒー片手に庭でくつろぐことができる。日が長くなり肌寒さが和らいできたら、光に彩られた夜の記念館を訪ねてみるのもいいかもしれない。

岡本太郎記念館:水曜から月曜 10時00分から18時00分
料金:大人600円 小人300円
アクセス:表参道駅(千代田線、銀座線、半蔵門線)

岡本太郎記念館の詳しい情報はこちら


3. 学生気分を味わう

いくら東大といえども、楽しみ方くらいなら知っている。毎年恒例の五月祭は、誰でも入れる学園祭であり、東大生達にとっては日頃の成果を発表する絶好の機会となっている。ロックバンド、ブレイクダンサー、棋士、アマチュアレスラー、さまよう哲学生達……そこにはみんなが揃っている。

日程:5月28から29日
住所:東京都千代田区本郷7-3-1
アクセス:根津駅(千代田線)、本郷3丁目駅(丸の内線、大江戸線)


4. アイヌ民族楽器がダブの音色を奏でるのを観る

オキ・ダブ・アイヌ・バンドの音楽は、ダブとアフリカンリズムのウェイトも大きいようだが、北海道の先住民であるアイヌ民族の伝統的楽器が前面に出ている。最高の演奏ができた時は、この世に二つとない、異様でありながら聴く者が酔いしれるサウンドが生まれる。東京公演は、全国ツアーの締めくくりであり、スチールパン・ダブ・バンドの Little Tempoがゲスト出演する。

オキ・ダブ・アイヌ・バンド
日時:4月15日19時00分
チケット:3500円 前払い制
会場:渋谷 クラブ クアトロ

イベントの詳しい情報はこちら


5. 都心の渓谷を歩く

等々力駅から環八の下をくぐり等々力児童遊園までの全長約1km、等々力渓谷は緑豊かでぜいたくな川道だ。混み合わず、かといって寂しくもなく、そこは東京都市大学の学生達、そして時折、弁当を拡げながらひとときの孤独を愉しむ会社員に人気の場所である。等々力不動尊からゆるやかに鳴り響く鐘の音が、その幸福で静かな自然に重なる……天気がよければ、ここ以上に安らげる場所は東京にはない。

住所:東京都世田谷区等々力
アクセス:等々力駅(大井町線)

等々力渓谷の詳しい情報はこちら


6. 犬をレンタルして、川辺へ行く

犬のレンタルは、東京では特に珍しくもなく、公園へと散歩に行く口実にもなる。タイムアウト東京が前回レンタルした犬は、ひどく不節制だった(時間料金制で、これが良くなかった)が、問題の店舗はすでに店をたたんでいる。ロケーションが良く手頃な価格の店が『わん泊ランド』で、西新井橋緑地河川敷グラウンド(荒川沿いにあり 小さいが居心地のいい公園)から石を投げて届く距離にある。4本足の伴侶は、最低1500円であなたのものになるかもしれない。

わん泊ランド
開店:月曜から金曜 9時00分から19時00分 土曜 8時00分から20時00分
住所:東京都足立区梅田1-30-16
電話:03-3886-5158
アクセス:北千住駅(千代田線、日比谷線など)
ウェブ:wanpakuland.com/


7. 山の頂上でほろ酔い気分になる

都心から手軽に行ける日帰り登山はたくさんあるが、一番知られているのが、高尾山だ(年間2万6000人が訪れる)。例によって、山頂には多数の自動販売機があり、この時期の岩崖は、アサヒを浴びた花見客でいっぱいとなる。財布に現金を詰め込んで、ケーブルカーに乗ろう。高さ400メートルの駅に着いたら、たった40分の登山で頂上へ着く。眺めは最高、ビールは好きなだけ冷えている。

アクセス:高尾山口駅(京王線)


8. 東京の新しいセレブに会う

2頭のパンダは人々の祝福を受け、4月1日に上野の新居へと入った。中国野生動物保護協会から当面10年間借り受けているパンダだが(そのレンタル代だけで東京の納税者に毎年8000万円がかかっている)、経済効果として100億円をかき集めてくれるとも期待されている。上野エリアはすでに、パンダのモチーフで埋まっており、人出が見込まれる。

上野動物園
開園:火曜から日曜 9時30分から17時00分
料金:大人600円 小人200円
アクセス:上野駅(山手線、銀座線、日比谷線)

上野動物園の詳しい情報はこちら


9. チャリティ活動のために……犬のポーズをする

東京ライフは、普段から何かと緊張することも多い。最近のニュースが心の負担になっている人は、ヨガをやってみるといいかもしれない。恵比寿と中目黒の間に位置し、ヨガ哲学の8支則(アシタンガとも呼ばれる)に従うヨガジャヤ。基本的に3つのレベルに即したクラスがある(初級:全てのレベル用、中級:レベル2、上級:レベル3)。各クラス1回3000円(事前にパスや回数券を買うとお得)で、4月3日、10日、17日、24日にはチャリティクラスがあり、利益は全て被災地へ寄付される。

ヨガジャヤ・スタジオ
住所:東京都渋谷区恵比寿西1-25-11 2F
電話:03-5784-3622
アクセス:代官山駅(東横線)
ウェブ:www.yogajaya.com


10. アマチュア映画祭に出席する

ライブヴェニューとCDショップ両方を担う『円盤』は、名も無きインディーミュージシャン達の頼れる砦である。最近は、映画へと伸びているミュージシャン達の興味をも支えている。仰々しく名付けられた「円盤国際映画祭 2011」では、テニスコーツ、にせんねんもんだい、ぴかちゅう他(多くが、この機会に初めて映像アートをかじっている)による15分短編映画が上映される。

日程:4月29日から5月4日 上映開始 (1)18時00分から (2)21時00分から
アクセス:高円寺駅(中央線)
ウェブサイト:enban.web.fc2.com/

東京、春にするべき50のこと
1-10 | 11-20 | 21-30 | 31-40 | 41-50


By ジョン・ウィルクス
By ジェイムズ・ハッドフィールド
※掲載されている情報は公開当時のものです。

この記事へのつぶやき

コメント

Copyright © 2014 Time Out Tokyo