災害情報をツイートし続けた6

マット・アルト:@matt_ALT

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災害情報をツイートし続けた6人

本名:マット・アルト
ユーザーネーム@matt_ALT
所在地:東京、吉祥寺
職業:妻と一緒に、AltJapanという会社を経営しています。ローカライズの会社として知られており、日本のビデオゲームや他の娯楽物の英語バージョンを作っています。本を書いたり、テレビのセグメントを制作したりもしています。

地震発生時は、どこにいましたか。
吉祥寺近くの自宅で仕事をしていました。揺れはかなり大きくて、最大時は立っていられなかったくらいです。地震の半ばで妻と私は目を合わせてこう言い合いました。「これは大きい」。

いつの時点で、ツイッターを使おうと思いましたか。
一年以上ツイッターを利用していますが、このように先が見えない状況では、友人の安否を確認したり情報を共有したりするのに、ツイッターが最適な方法のように思えました。

その後、東京での生活はどうですか。何か印象的な光景に出会いましたか。
主に吉祥寺付近にいました。地震後に見た印象的な光景は、井の頭公園のベンチに座っている、オフィスから追い出されたか、電車に乗る信じ難い列のために辿り着けないでいるか、どちらかのサラリーマン達です。いつもなら、平日の朝に池を眺めながら座っているスーツ姿を見ることはありません。その、珍しく、でもどちらかといえば平凡な光景が、心に残っています。

ツイッターフォロワーへの情報更新のために、なくてはならない情報源は何でしたか。
主にNHKと、オフレコの話をするジャーナリストの友人達を頼りにしています。他にもバックアップとして、東京周辺のいくつかの放射能モニター装置のデータも使っています。あとは、もちろん、他のツイッターユーザー達です。西側の主なメディアが流す情報のほとんどが古く、状況を把握する情報源としては役に立たないと実感しました。

正直に、土曜日より以前に“シーベルト”を聞いたことはありましたか。
一度も。自分の健康がかかっているときはこんなに早く学べるなんて、驚きです。

多くの人が東京の安全性を心配しています。首都から避難することを考えていますか。現時点での考えを教えて下さい。
残るつもりです。強がりからではなくて、放射線について見識ある情報源とオンラインのガイガーカウンター(放射能レベル計数器)を参考にしているからです。原発から50マイル以上離れれば、真のリスクはないと大使館も言っています。東京は150マイルです。これは、人と自然の大惨事ですが、東京への実際の影響はむしろ軽微です。本当の舞台は、福島県にあり、もっと北の被災地にあります。

特に紹介しているチャリティ活動やNPO組織はありますか。
まだないです。性急に手助けをしたくなるのは人間の自然な反応ですし、多くの日本人が心を痛めているのは、私も知っています。でも、ここは発展途上国ではないので、基本的な支援物資や施設は揃っています。支援の真の必要性は、復興の取り組みと共におとずれるでしょう。

万事良い方へ向かったとして、近い将来、東京で一番楽しみにしていることは何ですか。
ガイガーカウンターを確認せずに迎えられる一日です!

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インタビュー ジョン・ウィルクス
翻訳 ウィルクス 恵美
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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