パブリックアイ 第45

上坂光代(28)渋谷マークシティにて

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パブリックアイ 第45回

上坂光代 モデル

今日は渋谷で何をしているんですか?

上坂:仕事の打ち合わせです。

仕事は何を?

上坂:モデルです。20歳の頃からモデルをやっていて、26歳の時に一度辞めて、ミス・ユニバース・ジャパン2009に挑戦しました。最後、5人のファイナリストに残ったんですよ。

やはり、モデルさんですか。顔が本当に小さいです。身長はどれくらいありますか?

上坂:172センチです。

2009年は、どなたがミス・ユニバース・ジャパンに選ばれたんですか?

上坂:宮坂絵美里さんです。

上坂さんは、なぜミス・ユニバース・ジャパンに出ようと思ったんでしょうか?

上坂:モデルの仕事をしながら、ウォーキングの先生をしていたんですが、当時の生徒に、「先生、綺麗な女の人って、どういう女の人のことを言うの?」って質問されたんです。あまりに具体的な質問で、答えられなくて(笑)、その時は、宿題にしてもらったんです。その後、インターネットで色々調べ物をしていたら、ミス・ユニバースのことが出ていて、“女性としての美を追求していく”、ということが書いてあったんですね。しかも、年齢の条件を見たら、18歳から、27歳になる年までで、ラストチャンスだったので、思い切って出ようと思ったのがきっかけです。

モデルとミス・ユニバースとは全然違うものなのですか?

上坂:違います。モデルは、洋服や、身につけているアクセサリーをメインに魅せなくてはいけないのですが、ミス・ユニバースになると、自分を魅せないといけません。歩き方も、ポージングも全然違います。だから、トレーニングが始まる時も、6年間モデルをやっていた実績があったから、最初は簡単だと思っていたけど、やっぱり魅せる部分が違うので、全く通用しませんでした。苦労はしましたが、楽しかったし、自分を魅せる感覚を身につけることもできたので、今となっては、とても良い経験だったと思っています。

ファイナリストの方々って、仲は良いんですか?

上坂:良く聞かれるんですけど、私たちの代の20名は、とっても仲良しです。もちろん、女同士の戦いであることに間違いはないんですが、お互いに悪いところは悪いと言い合うし、良いところは良いと褒め合うし、一緒にステップアップしていけるファイナリストでした。今でもプライベートで遊んだり、一緒に旅行したりしています。

なんだか、女同士でぎすぎすしたイメージもあったんですが、仲良しなんですね。

上坂:代によって、雰囲気が相当違うみたいですが、私たちは、本当に仲良しでした!(笑)トレーニング中は、常に、人から見られているという感覚を持っていなさい、と教わりました。普段、オンとオフがあって、例えば家に帰れば、皆さん自分のスイッチをオフにすると思うんです。でも、お風呂に入っている時も、寝る時も、どんな環境でも、スイッチをオンにしておくように意識するんです。オフにするスイッチはないと思いなさい、と言われていました。そうすると、体力的には大丈夫なんですが、精神的に本当に疲れるんです。大抵、疲れてくる時期は皆一緒で、どよーんとした空気が流れたりもしたものですが、皆同じ気持ちでいるのはわかっているので、励まし合って、頑張ってきました。

常にオンにしている状況は、どれくらい続いたんですか?

上坂:半年くらいですね。今は、もう、常に半分オフのような状態です(笑)。

ほかには、どんなことをするんですか?

上坂:綺麗でかわいくて、笑顔をふりまいているだけじゃなくて、ミス・ユニバースは、グローバルに、アクティブでなんでもできる女性を目指します。だから、トレーニングの一環で、柔術とか、ロッククライミングの練習もするんですよ。ものすごい蹴りとか入れていました(笑)。

ミス・ユニバースのトレーニングでやり始めて、以降、続けていることはありますか?

上坂:ない……かも(笑)。

(笑)ちなみに、トレーニングの期間中って、お給料は出るんですか?

上坂:全く出ません。学生の子も、実家暮らしの子もいたんですが、私は福井の親元を離れて、ひとりで東京に住んでいるので、蓄えを切り詰めながら生活していました。その期間は、モデルの仕事もなかなかできないので、本当に大変でした。ひとり暮らしの子は、私の他にもいましたが、皆「ひーひー」言っていましたよ!

今後、ミス・ユニバース・ジャパンに参加した経験をどう生かしていけそうですか?

上坂:今、モデルの専門学校の講師をしていて、ポージングとカウンセリングの授業を受け持っているのですが、現役のモデルで先生をしているのは私ひとりなんです。生徒にとって近い存在として、色んなアドバイスをしたり、悩みを聞いてあげたいと思っています。

上坂さんのお仕事の様子を、近々見られるものってありますか?

上坂:2011年2月12日に開催される『Tokyo Fashion Fuse 4 -- バレンタイン edition』のショーに出ます!六本木の『57』という場所でやるので、ぜひ見に来てください!

さらに、“光代さん”から

「モデルの仕事の中で、一番好きなのが、ファッションショーに出ることです。歓声やライトを浴びて、本当に気持ち良いです。あの快感が大好きです」

「今までお仕事で着たブランドの中で好きなのは、『SLY』とか『True Religion』とかですね。カジュアルでかっこ良いものが好きです。でも、買い物する時は、店を限定せずに、渋谷や原宿をぷらぷらして、良いものを見つけたら買うようにしています」

「街を歩いている女の子を見ると、あちこちなおしたくなっちゃうんです。綺麗に歩くコツは、まず第一に、姿勢を正すこと。それから、歩き慣れた靴を履くことです。いくら美しい靴でも、膝をつきだして歩いていたりすると、勿体ないので、歩き慣れた靴で、姿勢良く、堂々と歩くと良いと思います。今は特に寒いので、猫背で、固くなって歩いてしまいがちなんですが、お腹に力を入れて、すっと立ってほしいです」

テキスト 東谷彰子
撮影 道辻麻依
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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