タイムアウト東京が選んだ東京の最新情報をメールにてお届けします
2013年7月7日、アントルメグラッセ・生グラス専門店「GLACIEL(グラッシェル)表参道店」がオープンした。表参道の東京ユニオンチャーチを一本入ると、白い美しい建物が目に入る。『アントルメグラッセ』とは、アイスクリームで作ったデコレーションケーキ。そして「生グラス」とは作りたてのアイスクリームのことで、ヨーロッパでは通年親しまれているデザートのひとつだ。
華やかなアントルメグラッセは、40種類以上のレシピの中から、シーズンごとに常時約20種類が揃う。ワクワクするようなデザイン、食感、日本全国の契約農家から仕入れる旬のフルーツの新鮮な味わいが魅力で、色、デザイン、美味しさに加えて、カットした断面の美しさも見所となる。
『マンゴーパッション』(3,150円・税込)
一見カットしたマンゴーのように見えるのは、実は目が覚めるように美味しいマンゴーとパッションフルーツのシャーベット。それをココナッツのアイスクリームとココナッツのダックワーズ生地と組み合わせ、つややかなオレンジソースをまとったトロピカルな味わいは、グラッシェルの夏を代表するスペシャルなアントルメグラッセ。
『フォレノワピスターシュ』(3,570円・税込)
ピスタチオのアイスクリームとシャーベットを組み合わせたこちらの一品は、食感と口溶けが異なる2層になっている。それをチョコレート生地、サワーチェリーのコンポートと組み合わせ、フランス菓子の『フォレノワール』をアントルメグラッセで再構築している。ピスタチオの風味が前面に出ており、一口目から驚かされるような美味しさだ。
『グランフレーズ』(3,360円・税込)
次に、グラッシェル風ショートケーキのアントルメグラッセは、マダガスカル産バニラとイチゴのアイス、イチゴの自家製コンポートにアーモンド生地が重なったもの。表面には山川牧場直送のジャージーミルクのシャーベット、イチゴはマラデボア種を使うというこだわり。シンプルながらも厳選素材の風味が生きている。
なお、これらのアントルメグラッセは4号サイズ。4~5人でシェアできる大きさで、持ち帰りは専用ボックスで3時間まで可能。食べたい分だけ切り分けた後は、冷凍庫で保管すれば、しばらくの間楽しめるというのも魅力のひとつ。
また、店内2階のカフェスペースは広々とした居心地よい空間で、おすすめの3種を盛り合わせた『アントルメグラッセ盛り合わせ』(1,260円・税込)や、ランチコース、オリジナルデザート、ドリンクといったメニューが豊富に揃う。
加えて、ここでは作りたてのアイスクリーム『生グラス』は常時12種類を揃えており、それぞれ素材独自の味が際立ち、全種類試したくなる美味しさ。ヨーロッパから輸入した専用機材と技術で、その日にキッチンで作ったものだけを販売。写真にあるのは、宮崎県産の珍しい柑橘を使った『ツノカガヤキ』、高級ショコラの代表ヴァローナのグアナラを用いた『ショコラ』、京宇治抹茶を使った『宇治抹茶』のトリプル。(価格はシングル420円、ダブル525円、トリプル630円、プレミアムなフレーバーはプラス53円)
フレーバーは『ジャージーミルク』『フレーズパッション』『マスカルポーネ』『プレミアムマンゴ-』『富良野メロン』『ヘーゼルナッツ』『きなこ、ペカンナッツ』『岩城島レモン』など、季節ごとに入れ替わりつつ常時12種類以上揃う。その中には、シェフパティシエの江森宏之が自ら足を運んで選んだ素材も多い。
アントルメグラッセは、ヨーロッパでは夏だけでなく通年親しまれているデザートで、洋菓子の世界コンクールの課題の一つ。日本でも今後さらにポピュラーになり、レベルアップしていくことが期待されているジャンルだ。技術力の高いシェフが、スペックの高い最新の機械を使って作り出すハイレベルなアントルメグラッセ。日本の流行発信地である表参道から、世界に発信されることが期待される。
text by 市川歩美
Copyright © 2014 Time Out Tokyo