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六本木にオープンした極上ステーキハウス『ウルフギャング・ステーキハウス』をレポート

アメリカで絶大な支持を得るステーキハウスが日本初上陸し、先週2月1日に六本木店がオープンした。1887年に創業しブルックリンの名門ステーキハウス『ピーター・ルーガー』で41年間ヘッドウェイターとして活躍したウルフギャング・ズウィナー氏が、2004年にマンハッタンでオープンした『ウルフギャング・ステーキハウス by ウルフギャング・ズウィナー』。 その味は瞬く間に噂となり、アメリカでは7店舗を展開。その徹底したこだわりは全米の美食家たちの舌をも唸らしている。


駅から外苑東通りに出て東京タワー方面へ。ロアビルの先を右折してすぐの所にある。シックな佇まいは、夜になるとマンハッタンの一角のような雰囲気に。

国外初出店となるこの六本木店。外国人や、海外の食に通じた日本人の多いこの街ではウルフギャング・ステーキハウスのオープンは以前から話題を呼んでおり、既に予約が殺到し、満席状態が続いているそうだ。


エントランスを抜けるとバーが。10席ほどのカウンターは主にウェイティング用だが、颯爽と現れバーカウンターで一人、ワインと肉を黙々と平らげ去って行く紳士もいるのだとか。


外観からのイメージ以上の広さがある店内は、テーブル席で160席。


ワインセラーには実に1000本以上のボトルが。ステーキと一緒に頂く赤ワインから、アペタイザーやサイドメニューに相性が良い白ワインなど、種類や銘柄は豊富に取り揃えている。

日本初進出とはいえ、仕入れから製法、メニューは全て本場アメリカと同じスタイルに徹底的にこだわっている。アメリカより直接、空輸によって運ばれるアンガス牛は、店舗内にある乾燥熟成庫へ。温度・湿度・空気循環を管理する専用熟成庫で、肉を風にあてながら28日間熟成させる。表面が黒ずんで、熟成が進んだころには肉自体が持つ酵素の働きで肉質が柔らかく変化し、アミノ酸も豊富に。長期乾燥熟成によって柔らかく旨味が凝縮された肉を厚切りにして、バターを塗った皿の上で900℃のオーブンで香ばしく焼き上げる。


最上級品質であるプライムグレードの肉を熟成させ、サーロインとフィレが楽しめるTボーンステーキ。「プライム ステーキ」(二名様用15,000円) 一番人気のメニューだ。皿にはオーブンでついた焦げが。

オーブンから取り出された熱々の皿がそのままサーブされ、取り分けられる。日本の霜降り肉とは違う、肉そのものの香りとしか形容できない芳醇な香りが立ちのぼる。カリっとした表面にナイフを入れ口に運ぶと、その柔らかくもサクサクとした食感に驚かされる。そして噛めば噛むほど旨味が染み渡る。脂の上質さを楽しむ和牛とは全く違う、しかしこれぞステーキと言いたくなるような至福の体験だ。肉を食べている、という満足感が沸き起こる。濃厚な味わいのフィレと、口いっぱいに熟成肉の香りが広がるサーロイン。女性にはフィレ、男性にはサーロインが人気だという。


塩とバターで食すのが基本だが、トマトをベースに西洋わさびを効かせた特製ステーキソースやわさび醤油も用意されている。


人気のサイドメニュー「マッシュポテト」(1,200円)と「クリームスピナッチ」(1,400円)。丁寧に素材を活かした、飽きのこない味はビールとの相性も抜群。

ステーキやサイドメニューはシェアしながら食べるスタイルが基本でかなりのボリュームだが、脂身の少ないアメリカ肉のおいしさに夢中になって飽きることなく、気付けば平らげてしまっている。女子会が開かれるほど女性客に人気なのもうなずける。ウルフギャング・ステーキハウスが教えてくれる牛肉の極上の楽しみ方。是非、一度足を運んで頂きたい。

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