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2013年度木村伊兵衛写真賞を森栄喜が受賞


ⓒEiki Mori

写真界の芥川賞として知られ、日本において写真家としての最高評の賞のひとつである第39回(2013年度)木村伊兵衛写真賞に、森栄喜が決定した。

石川県金沢市生まれの森は、高校の時に父親からカメラを譲り受けたのがきっかけで家族のスナップ写真を撮りはじめ、その後、ニューヨークにあるパーソンズ美術大学で写真学科を卒業。2011年に発表した『tokyo boy alone』で発表した、被写体との大胆かつ親密な距離感が収められたポートレートで、一躍話題となった。

今回、木村伊兵衛賞を受賞した写真集『intimacy』(ナナロク社)は、彼自身の日常に向き合い、1年間にわたり撮り続けてきた恋人や親しい友人のポートレートが中心の作品集。何気ない日常を連続で撮影し、淡々とした日常の断片は映像のような印象を受ける。森の作品が持つ親密な空気感は、一見、直視することにためらいを覚えるかもしれないが、穏やかで自然な表情の被写体や、きらきらと交差する光が心を揺さぶる。

現在、森は恋人と同性婚をテーマにした『Wedding Politics』のプロジェクトにも取り組んでおり、写真の力で同性婚の実現を社会に訴えかけ、日本で法的に整うまで活動を続けると言う。今後の活動に注目が集まる。


ⓒEiki Mori


本人近影

『intimacy』
著者:森栄喜
デザイン:森大志郎
定価:3,800円+税
発行:ナナロク社

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