タイムアウト東京が選んだ東京の最新情報をメールにてお届けします
浅草を中心に、旅館やホステルを経営するカオサングループが新店舗をオープン。元のラブホテルを改装した旅館&ホステルというその斬新な宿泊施設を、タイムアウト東京の外国人記者がレポートする。
私が座っているバスタブをよく見て欲しい。おかしなことに、ライトアップされているのがわかるだろうか? 底の部分はシースルーになっているので、下のベッドルームでくつろぐ人から私のエレガントな……ソックスが見える造りになっているというわけだ。1980年代に、浅草にあるこの建物がラブホテルとして利用されていた頃は、これより更にバカバカしいバスタブもあったかもしれない。しかしながら今は旅行者向け宿泊施設に改装され、シースルーのこのバスタブも、単にその珍しさを追い求めるが故、そのままの姿で残されているのである。
珍しさの追求、それこそがカオサン東京ゲストハウスを、日本を訪れる旅行者の間でヒットに導いた根源だ。2013年11月22日に新たにオープンしたカオサンワールド浅草 旅館&ホステルは、東京で最も人気のある観光スポットのど真ん中にあるにもかかわらず、さまざまなテーマや雰囲気を味わえる個性的な部屋に手頃な値段で宿泊可能。ホステルルームは一番安いバックパッカー向けのドミトリーで一泊2,000円~。最大4人が泊まれるデラックスファミリールームで一泊12,000円。より日本らしい体験を味わいたいなら、旅館ルームのドミトリーベッドが一泊3,400円~、最大4人が泊まれるデラックス ジャパニーズルームが一泊18,000円で提供されている。
全体のうち20%の客室は、パーソナルジャグジーやベッドサイドの照明コントローラー、鏡張りの壁といったラブホテルのお楽しみ要素をそのままの形で残し、海外からやって来る好奇心旺盛なカップル向けに提供している。建物内には、ところどころ過去の名残を目にすることができ、従来のラブホテルで使用されているような空室を表示するディスプレイや、その昔、シャイなカップルが受付で顔を見せることなく支払いできるよう利用された、マネーシューターも残されていた。残念ながら、80年代に活躍したそのシステムは、今はもう利用することはできない。
ドミトリールーム。専用プラグもあり清潔だ
こちらはカプセルホテルスタイルのドミトリールーム
ファミリールーム。空模様の壁紙があった部分は、以前は浴室だったという
和室ドミトリーもある
意味深な絵ガラス
今はもう稼働していないパネルディスプレイ
40代以上の方には昔懐かしいマネーシューター
Copyright © 2014 Time Out Tokyo