タイムアウト東京ブログ

日本の魅力を世界へ、クールジャパン機構が本格稼働


来場者に配られた折り紙

クールジャパン機構(株式会社海外需要開拓支援機構)が本格稼働するにあたり、2013年11月25日に六本木にあるアカデミーヒルズで発足式が開かれた。クールジャパン機構とは、日本の優れたものやコンテンツを世界に向けて発信、新たな価値を創造し成長に繋げるよう民間の事業活動に出資し、サポートする機構だ。政府が300億円、民間が75億円を出資して発足した同機構を通じ、日本の魅力を世界へ発信する事業や、海外で展開する企業に対し、出資サポートするという仕組みとなっている。


発足式スタート前には、日本の魅力を詰め込んだオープニング映像が流された


デザイナー皆川明のブランド『ミナ ペルホネン(mina perhonen)』によるミニファッションショー


クールジャパン機構社長の太田伸之による主催者挨拶


経済産業大臣の茂木敏充による来賓挨拶

クールジャパン機構社長の太田伸之は、デザイナー皆川明のブランド『ミナ ペルホネン(mina perhonen)』によるミニファッションショーについて、「皆川さんは日本全国の織物産地の中に入り込み、技術を引き出し、日本伝統の技とデザイナーの感性の融合を世界に発信している数少ないデザイナー。これこそまさしく我々のやるべきクールジャパンビジネスである。」と語った。

発足式当日、来場者に配られたパンフレットは折り紙の形をしていたが、これには折り紙のように折り込まれた日本の魅力を、まさに折り紙付きで海外に広げて花開かせていきたいという願いが込められているという。経済産業大臣の茂木敏充は「クールジャパン機構のロゴは一枚の折り紙のイメージから作られたもの。折り紙は、四角くととのえられた水田の風景を築き上げた日本の歴史を彷彿とさせるものであり、同時に物をたたんでコンパクトにするという日本の文化を背景にしている。この折り紙のように日本には歴史と文化の中で育まれた日本ならではのすばらしいものがあふれている」と語り、私たちにとっては当たり前で、普段そのすばらしさに気付きにくい日本の歴史や文化を海外へ発信し、そのポテンシャルを活かそうと、正面からチャレンジする企業を支援して行く考えを示した。


左から、松島副大臣、山本大臣、飯島会長、茂木大臣、太田社長、甘利大臣、世耕副長官、槍田委員長によるテープカット


経済再生担当大臣の甘利明による乾杯挨拶

今後、クールジャパン機構は出資を1000億円まで増やす方針となっており、デザイン、コンテンツ、食、おもてなしのサービスを世界に広げ、国内の企業が発展するようサポートしていく方針である。日本に訪れる外国人の興味を惹き付けるもの、それは私たち日本人が暮らす何気ない日常生活の中にあり、そこに未来の日本を揺るがす大きな可能性が秘められている。個人から大企業まで、一丸となってその可能性を開花させるべく、取り組む時が来ている。

Copyright © 2014 Time Out Tokyo