東京花見スポット8

屋形船、都電、ジェットコースターから愛でる絶景桜

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東京花見スポット8選

桃の節句が終われば、次に訪れる年中行事は桜の花見だ。気象庁が1955年から行ってきた“桜の開花予想”は発表されなくなったが、代わりに今年は民間企業が、それぞれ独自の基準で予想し的中させようと、しのぎを削っている。中でも大手、ウェザーマップの予想によると、今年の桜は「平年より早く咲く」そうで、2010年3月3日12時現在の東京の開花予想は3月23日。満開予想日は3月31日。一方、日本気象協会の3月3日現在の都心の開花予想は3月21日。満開予想日は3月29日と、開花予想日、満開予想日とも2日のずれが生じている。予想は今後も更新されていくが、どちらが的中するか注目しつつ、花見の予定をたてたいところだ。ここでは、いつもの桜を、視点を変えて見ることができる花見スポットを紹介する。満開の桜を下から見るか、上から見るか、選んでほしい。

2010年桜開花予想
ウェザーマップ:www.weathermap.co.jp/sakura/
日本気象協会:www.jwa.or.jp/

屋形船から連なる桜を愛でる

『浮かぶ料亭 晴海屋』

掘りごたつと、スカイデッキ付きの屋形船を所有している船宿『晴海屋』。花見シーズンは冷え込む日も多く、掘りごたつはありがたい。英語でガイドできる船頭がいるので、外国からのゲストも多い。“花見乗り合い屋形船”の運航ルートは、晴海乗船場から隅田川を上り、隅田公園の桜並木が見られる桜橋付近まで行き戻ってくる2時間30分。桜橋で50分ほど停泊して、両岸の桜を船上から愛でることができる。料理は先付、前菜、小鉢、お造り、焼き物、煮物、揚げ物、吸い物、食事、香の物、水菓子が出される“ふりそで御膳”。飲み物もビール、日本酒、焼酎など飲み放題で、花見を存分に楽しめる。乗船日や乗船場などはウェブサイトで確認し、電話で予約してほしい。

期間:2010年3月25日(木)から2010年4月11日(日)
料金:1万500円(乗船料、料理、飲み放題、税込み)
   2名より予約可能
電話:03-3644-1344(予約・問い合わせ)
ウェブ:www.harumiya.co.jp/

『品川 船清』

数ある船宿の中でも花見の運行ルートが長いのが『船清』。品川を出発して、レインボーブリッジ、かちどき橋、中央大橋、永代橋、言問橋、桜橋と巡り、隅田川の橋と桜を愛でる3時間のコースとなる。乗り合い屋形船なら2名から予約することができ、座敷に座りながら、刺身や天ぷらなども楽しめる。

隅田川お花見コース
期間:2010年3月19日(金)から2010年4月11日(日)まで
   ※運航日や乗船時間はウェブサイトを要確認
料金:1万500円(乗船料、料理、飲み放題、税込み)
   2名より予約可能
乗船場:東京都品川区北品川1-16-8
電話:03-5479-2731
ウェブ:www.funasei.com/

水上バスから桜を愛でる

『東京クルーズ』

隅田川や東京湾で水上バスを運行している『東京クルーズ』。桜のシーズンには定期便の『隅田川ライン』に加え、『夜桜便 桜橋周遊ライン』というイベント便を運行する。定期便は隅田川随一とも言える花見の名所“墨堤千本桜”と、“中央大橋付近”の桜を船から眺めることができる。運行ルートは、浅草、浜離宮、日の出桟橋で、桜の期間中は吾妻橋上流まで周遊ルートを延長して運行する。『夜桜便 桜橋周遊ライン』は、浅草から桜橋周辺を周遊。着物姿の“振袖さん”による接客をうけながら、約45分間、桜を眺めながらの船遊びが楽しめる。

東京クルーズ:www.suijobus.co.jp/index.html

定期便 隅田川ライン
期間:2010年3月20日(土)から2010年4月11日(日)まで
料金:片道/760円(約60分)乗船料のみ
   往復/1370円(約120分)乗船料のみ
時間:発着場所により異なるのでウェブサイトを要確認

・浅草乗船場
住所:東京都台東区花川戸1-1-1

・浜離宮乗船場
住所:東京都中央区浜離宮庭園1-1番地先

・日の出桟橋乗船場
住所:東京都港区海岸2-7-104

夜桜便 桜橋周遊ライン
期間:2010年3月20日(土)から2010年4月11日(日)まで
料金:乗船のみ/1200円 ※予約は15名以上の団体扱いのみ受付
   ほろよいセット/2500円
   乗船料込み、ワンドリンク、浅草今半特製和風オードブル付き
   ※予約は2名以上より受付
時間:18時発、19時発、20時発
   開花状況にあわせて、増便、運休、減便あり

浅草乗船場
住所:東京都台東区花川戸1-1-1

手こぎボートから桜を愛でる

『東京水上倶楽部 カナルカフェ』

1918年、東京で最初にできたボート場。当時、東京には庶民が楽しめるレクリエーション施設がなかったため、初代東京市長と、古川清がボート場を建設することを発案し、古川清が私財を持ち出し作りあげた。ボートからは、外堀通り沿いに咲く桜や、旧江戸城の石組が残る外濠、さらに中央線や総武線が走り抜ける姿を眺めることができる。現在、ボート場には『カナルカフェ』が併設され、食事をすることもできる。

住所:東京都新宿区神楽坂1-9
電話:03-3260-8068
時間:11時30分から16時00分まで(または日没)
休日:レストランの休業日に準じる。また雨天および強風時ほか
料金:30分 1人から2人乗り/500円、3人乗り/600円
   5月からは、ボートの上でランチが楽しめるようになる。
ウェブ:www.canalcafe.jp/

『千鳥ヶ淵緑道ボート場』

平成21年3月に千鳥ヶ淵緑道の中間地点にリニューアルオープンしたボート場。千鳥ヶ淵は桜の名所であり、ソメイヨシノ、ヤマザクラなど約200本の桜を愛でることができる。桜の枝が大きくお堀側にせり出しており、ボートから見上げる桜は圧巻である。

住所:千代田区九段南2-3番町先
料金:乗船 30分500円(※観桜期は30分800円)
時間:11時00分から17時30分(3月1日から11月30日まで)
   ※営業時間は、時期によって異なる
休日:毎週月曜(3月20日から4月15日は無休)
電話:03-3234-1948(ボート場)

『井の頭恩賜公園 井の頭池』

武蔵野市と三鷹市にまたがる都立公園。大正2年に日本初の郊外公園として計画的に整備された。公園の中心部を占める井の頭池は、石神井池、善福寺池と並び、武蔵野三大湧水池としても知られる。池の外周は約1.5キロメートル。池の周りには、ソメイヨシノ、オオシマザクラ、フゲンゾウなど、約250本の桜が並木を作っている。公園全体では約500本の桜を愛でることができる。

井の頭恩賜公園案内書
住所:東京都武蔵野市御殿山1-18-31
電話:0422-47-6900
ウェブ:www.kensetsu.metro.tokyo.jp/seibuk/inokashira/index.html

都電の車窓から桜を愛でる

『都電荒川線』

東京新宿区にある早稲田停留場から荒川区にある三ノ輪橋停留場まで、約12キロメートルの区間を約50分で運行している『都電荒川線』。この電車の運行ルートには、桜並木や桜の名所が点在していることで知られている。『面影橋停留場』のすぐ横には神田川沿いの桜並木。『学習院下停留場』では、明治通り沿いの桜並木。『飛鳥山停留場』では、江戸時代から桜の名所として知られている『飛鳥山公園』の桜を眺めることができる。特に『荒川自然公園停留場』付近では、ソメイヨシノの美しさに圧倒される。ここに挙げたのは、都電荒川線の車窓から見えるほんの一部。その全容は桜の開花時期に合わせて都電荒川線に乗車し、約50分の動く花見で知ってもらいたい。

料金:普通運賃 大人160円、こども80円 (均一運賃)
ウェブ:www.kotsu.metro.tokyo.jp/toden/

ジェットコースターから桜を愛でる

『よみうりランド』

ソメイヨシノ、ヤマザクラ、シダレザクラ、シバザクラなど、約10種類の桜が1000本程咲き乱れることで知られている遊園地『よみうりランド』。中でも“史上最速のお花見”とうたわれているのが、よみうりランドのコースター『バンデット』に乗りながら桜を愛でる花見だ。桜が咲き乱れる中をコースターで駆け抜けるスリルが好評で、今年はナイター営業も行う。ライトアップされた桜の中を、コースターですり抜けるという、未だかつてない花見にチャレンジしてほしい。

住所:東京都稲城市矢野口4015-1
電話:044-966-1111
料金:ワンデーパス/おとな18歳以上 3900円
   こども(3歳から高校生まで) 2900円
   シルバー(60歳以上) 3900円

お花見遊園地~さくらンド・よるランド~
期間:2010年3月19日(金)から4月11日(日)
   よるランドは期間中の金、土、日、祝、及び、
   3月29日(月)から4月1日(木)まで
料金:よるランド特別料金
   よるランド開催日に限り、16時00分からは以下の料金でチケットが販売される。
   入園料/おとな・こども・シルバー共通500円
   ナイトパス(乗り物乗り放題※一部除く)/おとな・こども・シルバー共通1500円
ウェブ:www.yomiuriland.co.jp/

テキスト 基太村京子
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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