銀座定番スポットガイド

東京エレガンスの中心地、銀座の定番スポットを紹介

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銀座定番スポットガイド

時代が変わっても銀座は変わらない。禅問答のようだが、東京では周知の事実だ。不況の最中でも人々はこの東京エレガンスの中心地に魅了される。丸の内や青山エリアも過去数年にわたり変貌を遂げてきたが、高級デパートといえばやはり銀座だ。海外ブランドが日本進出の際に最初に狙うのもこの土地だ。政治家やビジネスマンが着物姿のホステスと底なしの高級ボトルを注ぎ続けるのもここでは日常の光景。その他の東京人にとっては夢を見させてくれる場所でもあるのだ。

19世紀の明治時代の近代化は、銀座にそれまでの木造建築と大きく異なる赤煉瓦の建造物をもたらした。1923年の関東大震災で破壊的なダメージを受けるまで、煉瓦作りの建物は自然災害に打ち勝つ最良の建築だと思われていた。残念ながら銀座黄金時代の建物は現在では残っていない。だが、エレガントな商業とアートの中心地としての銀座はいまだにその姿を失ってはいない。

週末に銀座をぶらぶらと歩く「銀ぶら」は今も変わらず愛されている東京の伝統だ。週末の正午から中心地の銀座通り(中央通り)は車両通行止めになり、歩行者天国となる。道幅が広いため、デザイナーロゴ入りのキャリーバッグをひいた人々や、最近話題の建物を写真におさめる人々でにぎわう。

銀座は八丁目から成るメインブロックを中心に、一万店を超えるショップが集中する。ここではバブル時代と変わらぬ値段設定の商品が売られてゆく。ブランドの王様、グッチやカルティエショップに挟まれ、着物や和菓子、碁盤などが売られている。海外のメジャーなブランドは日本進出の際には必ずこの土地に第一店舗を出すことでも有名だ。

H&M GINZA

銀座の最も新しい顔でもある、ヨーロッパの主力ブランドのフラッグシップストア。日本人買い物客はもちろん本国のスタイルやサイズを求める外国人買い物客にも人気で、2008年10月のオープン以来、一ヶ月を過ぎても3時間の列ができたことで有名。

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ユナイテッドアローズ 銀座店

国内のシックなブランドを手に入れたい人に人気セレクトショップ。一貫してスタイリッシュなセレクションと値段設定も手が届く範囲なのがうれしい。

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rtGinza

根強い人気を誇るRagtagは厳選されたデザイナーやオートクチュールのユーズドセレクトショップ。6階からなるスペースには、銀座のファッションに敏感な顧客から持ち込まれた新品同様の衣類が陳列される。最新のキャットウォークからのコレクションもここでは見つかる。

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銀座の買い物客を魅了するために、大手ブランドのショップは外装にも気を抜かない。大物建築家が手がける外装も魅力の一つだ。伊東豊雄がデザインした銀座ミキモト2(銀座2-4-12)、レンゾ・ピアノのメゾン・エルメス (銀座5-4-19) をはじめ、シャネル銀座ビルディング10階のフレンチレストラン、BEIGE TOKYO はフランスのトップシェフ、アレン・デュカスが手がける。最近では吉岡徳仁によるスワロフスキーの「クリスタルフォレスト」(銀座8-9-15)や、隈研吾のミニマリストデザインが一目を惹くティファニー(銀座2-7-17)のショーケース、モダンエレガンスの筆頭ともいえるドリアナとマッシミリアーノ・フクサスの地上12階建てのアルマーニ / 銀座タワー(銀座5-5-4)などが話題を呼んだ。

もっと身近なアートを楽しみたい人には、銀座のギャラリー街がおすすめだ。メゾン・エルメスや、シャネル、アルマーニ / 銀座タワーにもギャラリーが併設されている。東京アートギャラリー、INAXギャラリー、ワコール銀座アートスペースといった有名なアートスペース以外にも、銀座のアートな一面を代表する三つのギャラリーを紹介する。

ガレリア・グラフィカ

日本の主流コンテンポラリーアートを知りたいのなら、ここに足を運ぶべき。国内のアーティストに加えて、国外のアーティストの作品も充実しており、ピカソ、クレー、カジンスキー、ウォーホール、ホックニー、デガスといったビッグネームのプリントコレクションも展示する。地上フロアはレンタルスペースになっており、プリント、彫刻、インストレーションアートが展示されている。東京のアートシーンの重鎮ともいえるガレリア・グラフィカはあのArt Baselにも例年参加している。

住所:銀座6丁目13番4号 銀座S2ビル2階
電話番号:(03) 5550-1335
営業時間:11:00-19:00
定休日:日曜日
URL:www.galleriagrafica.com><br/

資生堂ギャラリー

2001年に再オープンした資生堂ギャラリーは、資生堂を母体とする銀座で最大級のギャラリーの一つだ。その名からは想像しにくいが、コマーシャルギャラリーというよりは美術館のよう。中村政人やローマン・シグネールといった重要な日本や海外のコンテンポラリーアーティストの個展やグループ展を行うほか、回帰展やファッション関連の展示も。リカルド・ボフィールが設計した建物もアート作品そのものだ。

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ヴァニラ画廊

東京ではレアな存在といっても過言ではないだろう。この都内では数少ないエロティシズムなアート作品を展示するギャラリーでは、 様々な感性とスタイルを持つアーティストによるドローイング、写真、マルチメディアの作品を展示する。

『ヴァニラ画廊』の詳細はこちら

銀座の魅力はショッピングとアートだけにとどまらない。東京の最も有名なスポット二つが銀座にある。観光に力を入れ東京都を「向上」すべく、また2016年オリンピック開催のチャンスに向け、様々な開発が進む。こうした開発の流れを受け、これら二つのランドマークには近い将来、大掛かりな変化がもたらされることに。

歌舞伎座

予約席は高値だが、日中を通じて上演されるプログラムは1,000円ほどで楽しめる。チケットブースの列に並ぶことと、オペラグラスが必要になるが、日本の伝統園芸文化を知るにはもってこいだ。国内外から批判が多かったが、1889年に開かれた歌舞伎座も2010年4月を持って幕を閉じ、新しく生まれ変わる。

住所:銀座4-12-5
電話番号:(03) 3541-3131
URL:www.shochiku.co.jp/play/kabukiza/><br/

築地魚市場

早朝の卸売市場は新鮮な魚も有名だが、変動する市場自体も有名。一時的に観光客は閉め出されたが、存続の根強い要望から再び一般客も訪れることができるようになった。それと同時に、豊洲へ移転が発表され、スタンダードに満たない地理条件に不満が噴出した。政治を巻き込んだ騒動に発展した移転問題は、 2014年の移転に向けて、大規模な豊洲の土壌清掃が行われることになった。時差で早起きしてしまったり、明け方まで夜遊びをしていたらここへ足を運んでみよう。マグロの競り市場は立ち入り禁止だが、想像を超える様々な魚介類が見られる。市場の大部分は午後に閉まるが、朝食に寿司を食べるのもいい。ここでは東京の最も新鮮でおいしい寿司が食べられる。

URL:www.tsukiji-market.or.jp/

※掲載されている情報は公開当時のものです。

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