2010年01月28日 (木) 掲載
2010年1月最後の週末は、都内各地で開催されるさまざまなコンテンポラリーアートイベントを巡り歩きたい。まず足を運びたいのが、森アーツセンターギャラリーで開催される『G-tokyo』だ。ギャラリー小柳や、児玉画廊、SCAI THE BATHHOUSEなど、日本のコンテンポラリーアートの流れを牽引してきた15のギャラリーが集まり、規模よりも質にこだわったアートフェアを展開する。ここ最近の感覚として、アートは身近なもので、決して難解なものではないとされているが、今回のフェアでは、アートを買う、アートとともに生活することにどんな意味があるのかを、改めて探っていく。続いて出かけたいのが、大手町にある日本経済新聞社2階の『SPACE NIO』をメイン会場にして開催されている『ニュートーキョーコンテンポラリーズ3』。『G-tokyo』に集まった15のギャラリーから独立していったような、次世代の若手ギャラリストたちが、2010年1月26日からおよそ1ヶ月をアート月間と称し、ビジネスとコンテンポラリー・カルチャーをテーマにアートイベントを展開している。
それから、旧フランス大使館で開催中の『ノーマンズランド』もおすすめだ。会場になっている旧フランス大使館は、1957年にジョゼフ・ベルモンが設計した建物で、このあと取り壊され、集合住宅が新築されることが決まっている。これは、一般の人がこの歴史的な建築物を目にできる最初で最後のチャンス。会期が2010年2月18日に延長されることが決まったが、解体前の建築物の中で、大胆に展示されるアートは必見だ。
さらに、注目スポットとしておさえておきたいのが、『3331 Arts Chiyoda』。秋葉原にある旧練成中学校が、アーティスト主導・民設民営・領域横断の大型アートセンターとなり、2010年3月14日にプレオープンする。ギャラリーや大学などの多様な団体が入居する予定だが、2010年1月30日には、開館直前プレゼンショーが開催される。日比野克彦や、多摩美術大学のアキバタマビ21など、入居予定者がそれぞれのユニークな活動プランを、このプレゼンショーで熱く語る。
そして、アートな夜の締めくくりとして、麻布十番のイタリアカフェレストラン『Mancy’s Tokyo』へ。香港やソウル、北京など、国内外のコンテンポラリーアートが集まる『Mancy’s Tokyo Art Nights』 が、2010年1月30日(土)と1月31日(日)の2日間で開催される。展示は店舗の1階と2階にある個室でおこなわれ、1階のトラットリア部分では、期間中アートラバーズのためのパーティが開かれることになっていて、アーティストやギャラリストと気軽にコミュニケーションがとれるようになっている。
都内の週末の天気は晴れの予報。展示から展示をはしごして、今の日本のアートに触れてほしい。
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