パブリックアイ 第48

新妻由佳子(32)北砂にて

パブリックアイ 第48回

新妻由佳子 妊婦

お腹が大きいですね。今、何カ月なんですか?

新妻:今9カ月で、出産予定日は3月31日なんです。痛いくらいにお腹の中で動くんですよ。

女の子か男の子かはわかっているんですか?

新妻:女の子です!

妊娠して、心境の変化はありましたか?

新妻:去年の12月末に風邪をひいたんですよ。鼻は詰まって眠れないし、すごく辛くて病院に行ったら、薬をいくつかもらって。お医者さんに大丈夫って言われても、半信半疑で……結局、飲まなかったんです。その時、自分の喉が痛くても、鼻が止まらなくても、別にいいや、って思ったんですよね。薬を飲んでもし万が一、赤ちゃんに何か影響があったらって思ったら、自分が辛いことなんて何でもなくて、自分が辛い方がマシだと思ったんですよね。

すでに護ろうとしているんですね。

新妻:よく、テレビとかで、自分の命よりもお腹の赤ちゃんの命を優先することを選択する人が出てきたときは、あぁそうだよね、母親ってそういうものだよね、って思ってたんですが、今は、実感として自分の中に母性があるのを感じます。でも、最初の3、4カ月は、ものすごく嬉しかったんだけど、本当に生きているのかあんまり実感がわかなかったんですよ。やはり、胎動を感じるようになってからですね。本当に、徐々に、10ヶ月間かけて、女の人は母親になっていくんだな、って感じました。あ、授かった!って瞬間に急に母性が湧くのではなく、ちょっとずつ日々変化していくんだと思います。本当に、無条件にかわいいですものね。もちろん、まだまだ戸惑いもありますけど(笑)。

お仕事はしていらっしゃるんですか?

新妻:シンガーソングライターをしていて、昨年12月に、出産前最後のライブをしました。

いつ頃から歌っているんですか?

新妻:初めて人前に立って歌ったのが2004年だったと思います。

妊娠している時って、すごく響いて歌いやすいというのを聞いたことがあるんですが、実際のところどうですか?

新妻:息を肺に入れて、それによって声を出すんですが、圧迫されていて、肺が広がらなくて、なかなか維持していることも難しいんです。だけど、歌いにくいと思いきや、歌は、リラックスしていればしているほど声が出ます。お腹に赤ちゃんがいると、お腹に力が入らないので、そういう意味では、プラスマイナスゼロくらいな感じで歌えていると思います。昨日、結婚式で歌わせてもらったんですが、とても気持ち良く歌えました。

それは良かったですね。

新妻:実は今、私が書いた曲を妹が歌っている映画が公開されているんですよ。『アンダンテ~稲の旋律』という作品で、妹が主演もつとめているのですが、筧利夫さん、秋本奈緒美さん、松方弘樹さんと共演しています。今は、王子シネマで観ることができます。ぜひ、観てください!

妹さんのお名前は?

新妻:新妻聖子です。ミュージカルなどによく出演していて、今は、2011年3月6日から渋谷のパルコ劇場で始まる三谷幸喜さんの最新作『国民の映画』のお稽古の真っ最中ですよ。

姉妹で仲が良いんですね。同じような仕事をしていると、喧嘩をしたりはしませんか?

新妻:どちらかと言うと、妹の聖子の方が先にプロとしてやっていたので、教えてもらうことの方が多いですね。それに、彼女はプロ根性がすごいので、見習うことがとても多いです。それぞれやることもきっぱり別れていて、私は作詞作曲など裏方仕事が好きで、妹は自分で作詞もするんですが基本、表に立って表現する人なので、上手く役割分担ができてる気がします。だから、一緒に仕事をしていて、とても楽しいですよ。

さらに“由佳子さん”から


「最近、編み物を始めたんですよ。私、本当に適当な性格で、何でも勘でできると思っていたんですが、編み物って勘でできないんですね!すごいミゼラブルな作品ができあがってしまって……」

「いわゆる“マタニティウェア”は買っていなくて、もともと好きなブランド、H&MやForever21でウエストを締めつけないトップスやボトムスを選んで買っています。妊婦服って、あんまりかわいいのがなくて、けっこう落ち込んじゃうんですよ。諦めたのはヒールだけです!とにかく、ママになっても諦めたくないですね。黒木瞳さんとか、松嶋菜々子さんが理想です(笑)」

「出産って、本当に痛いみたいですよね。出産中はもう2度と産むか!と思っても、3日くらい経つと、もうひとり欲しい、と思うみたい(笑)本能ってすごいですよね。女って、上手くできてますよね(笑)」

北砂のオススメ


「車で販売しに来る『ESSEN』のパンはとっても美味しいですよ。義理の父がとにかく美味しい!と薦めてくれたものです」

テキスト / 撮影 東谷彰子
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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