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店内奥にかかっている黒板には、これからどんなメニューが書かれることになるのかが楽しみ
三軒茶屋の『uguisu』で腕をふるってきたシェフ、原川慎一郎氏が独立を決意し、念願の自分の店『BEARD』(ビヤード)をオープンさせるとあって、7月中旬の本格営業開始に向けたプレオープンにお邪魔してきた。
場所は、目黒駅から歩いて10分ほどの住宅街の一角。一軒家の1階部分を、大家さんの了承を得て飲食店としてリノベーションしたという。わずか9坪という小体な店ながら、幅のある広々としたカウンター席を中心に、テーブル席、立ち飲みスペースまで確保した店内は、およそ13名程度まで対応可能なレストランとなっている。店舗内装は、原宿『vacant』などを手がけた『DAIKEI MILLS』によるもの。
「広いアイランドキッチンのある自宅に友達を招いて、今日はこれとあれを合わせてこんな感じの料理を作るからちょっと待っててね、なんていうふうに、お客さまに肩肘はらずにおいしいものを楽しんでもらいたいと思ってるんです」と話す原川氏。フランス料理をベースとしつつ、ハーブやスパイスなどを効果的に織り交ぜながら、“ここでしか食べられない味”を目指していきたいという。同店のカウンターは、客席側と厨房側に高低差を設けておらず、まさに家のカウンターのような作り。食べ手と作り手の距離がぐっと近くなっているのが特徴だ。
レセプション当日は、フランス、カナダをはじめ、現地修行を積んできた原川氏ならではの国際色豊かな友人関係や、東京の人気ビストロの料理人諸氏が集まり、皆一様に笑顔で料理とワインを楽しみながら、『BEARD』の門出を心から祝っていた、心あたたまるレセプションであった。本格的に始動する、7月中旬のオープンが楽しみな店である。
グリルドチキン、キャロットラペ、コリアンダーが入ったピタサンド(手前)、手切りハモン、干イチジクとナツメ載せ(奥右)、パセリの代わりに山椒を使ったエスカルゴバターたっぷりのサザエのつぼ焼き(奥左)などワインに合わせたくなる料理ばかり
大皿に盛られたおつまみがずらり。広々とした大きなカウンターは調理もしやすい上、目の前で皿ができあがる様を見ながら飲めるのも、この店の醍醐味
ワインのセレクトは自然派中心。この日はなんと『Morgon』のマグナムボトルもありました
「彼はねえ、腕もいいんだけどハートがいいんだよ。そこが人間として一番大事だろ」と、原川氏について話す、丸の内『reasonace』料理長の長澤氏(右)と自由が丘『ベイクショップ』オーナーの浅本氏
原川氏と兼ねてより交流のある、渋谷『pignon』チームがお手伝いに。「厨房に入りっぱなしじゃ、せっかくお祝いにきてくれた皆さんと話せないじゃないですか」との気遣いによるもの
西荻窪『organ』と三軒茶屋『uguisu』、今や予約のとれない店になってしまった同2店のオーナー、紺野氏もかけつけての貴重な師弟ショット!
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