パブリックアイ 第30

見ル野栄司(38)奥多摩にて

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パブリックアイ 第30回

見ル野栄司 漫画家

都心からずいぶん離れた場所ですが、よく来られるんですか

見ル野:今日はお世話になってる会社がバーベキューをやるということでね、呼ばれたんですけど。氷川国際ます釣場まで来いって。そしたら奥多摩ですよ、いくらなんでも遠いですよね。どれくらいかかりました?

新宿からだと2時間かからないぐらいですね

見ル野:そんな時間あったら名古屋まで行けますよ。別に名古屋に用事はないですけど。まぁでも、これも何かのつながりになればと思ってですね。仕事でもいただけないかなと。漫画家なんて連載が打ち切りになったら苦しいもんですからね。

何か仕事はいただけたんですか

見ル野:バーベキューの火を見守る仕事をいただけました。

……ほかに何か成果はありましたか

見ル野:そうですね、日焼けしたぐらいですかね。

では、漫画について。どのような作品を描いているんですか

見ル野:今だと『渋すぎ技術に男泣き!』なんかがおすすめです。

どのような内容なんですか

見ル野:実は、日本工学院専門学校のメカトロニクス科を卒業していまして。その後に設計開発の会社に就職したんですが、その時の経験を元に描いてます。

どんな会社だったんですか

見ル野:トイレの窓に鉄格子みたいなものがはまってて。女性はいたんですが、平均年齢55歳くらい。毎日が辛かったですね。

会社ではどのように時間を過ごしてたんですか

見ル野:長者番付みながら、いつか野球チームを持ってやるぞと思ってましたね。あとは定食たべてたぐらいです。

ほかに何か漫画についてありますか

見ル野:あ、そういえば最近、小学館と集英社から切られたんですけどね。これが売れっ子だと定期的に連載の打診があるんですけど。ショートばっかりで。単行本にならないんで、あんまり儲からないんですよ。

これは書いても大丈夫でしょうか……

見ル野:ああ、もう書いちゃって下さい。どうせ仕事には影響しないから大丈夫ですよ。

では普段の生活についてなんですが。よく行く町などはありますか

見ル野:神保町ですかね。でも小学館と集英社から切られたんで、もうあまり行かないですけど。あとは武蔵小杉ですね。友達の漫画家が住んでいるんで。

やっぱり友人は漫画家の方が多いんですか

見ル野:そうなっちゃいますよねぇ。色んな町を飲み歩いてますよ。

お酒は何が好きなんですか

見ル野:今は日本酒です。三軒茶屋に『赤鬼』という店があるんですけど、最近はそこがお気に入りですね。色んな地酒が揃ってるのはもちろん、そこは温度の管理までしてるんですよ。

週にどれくらい飲むんですか

見ル野:結構、多いですね。前日に飲んでなかったりするといいアイデアが出るんですが、まぁそんな日は半年に1回くらいですね。

さらに“見ル野さん”から

「とくに食べ物のこだわりみたいなものはないほうなんですが、最近はなぜかカムジャタンにはまってます」

「将来は国を作ってオリンピックに出場したいですね。全種目、自分が出たいです」

「あんまり先のことは考えないんですよね。ここで人生を終えたい、というような場所なんかもないです」

テキスト / 撮影 Takeshi Tojo
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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