タイムアウト東京ブログ

「目に見えないヘルメット」、日本発売は来春に

ここ数年、通勤に自転車を選ぶ人が、世界各都市で急激に増加している。もちろん、ここ東京も例外ではない。特に都心で自転車に乗る人を見て思うことだが、思い思いにカスタマイズを施したスタイリッシュな自転車を、ファッションの一部として楽しんでいる人も多いだろう。交通量の多い国道をクロスバイクで猛スピードで駆け抜ける人々を見掛けるが、ヘルメットをはじめとするセーフティアイテムを身に付けている人はごくわずかだ。事故にあった際、ヘルメットを着用していなかった場合の死亡率は3倍にも昇るという報告ある中、彼らがなぜノーヘルを貫くのか。それはいかにも、ヘルメットが重くダサイ存在だからである。

スウェーデンでインダストリアルデザインを学んでいた女子大生2人によって生み出された「目に見えないヘルメット」こと『ホーブディング(HOVDING)』は、開発に7年の月日をかけ、生活のあらゆるものにデザイン性を求める現代人にとって、革命をもたらすプロダクトへと進化した。見た目はネックウォーマー。ルックでプレゼンテーションされているように、モノトーンのドレススタイルに合わせても違和感がない。走行中に何らかの衝撃で左右に投げ出されようと、前方不注意で柱に衝突しようと、事故につながる挙動を内蔵したセンサーが関知すると0.1秒でエアバックが作動し、頭をすっぽりと覆い隠してくれるのだ。USBによる充電式で、最大で18時間程度の持続が可能。LEDの光と音で、バッテリー切れを知らせる。

販売価格は65,100円。エアバックが開いた場合の再利用ができないこともあり気軽に購入できる額でもないが、最新テクノロジーが自分の身の安全を守ってくれると考えれば、検討に値する買い物なのではないだろうか。当初、2013年11月に日本での発売の開始が予定されていたが、2014年春頃に延期されたとのこと。しかしながら、この前衛ファッションのようなエアバックが活躍する日が訪れぬよう、くれぐれも安全運転を心がけて欲しい。


テキスタイルデザインが施されたヴァージョンもあり、スタイルによってチョイスが可能。開発に至るまでの経緯や過程、エアバックが飛び出す瞬間映像も見応えがある。

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